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健康ゆすり

テーマ:よもやま話
無くて七癖という言葉があるように、誰でも無意識にやってしまう癖を持っているという。そんな癖の中でもできればこれとは無縁でありたいと思うものの一つに「貧乏ゆすり」がある。

ほんと見ているとイライラしてくることがあるし、おしっこしたいんかい?と思ったり。この用語の語源は、貧乏人が寒さに震える様子からという説が有力だが、確かに貧乏臭いこと甚だしい。

ところが、ところがである。4/8の日経新聞の健康欄に「貧乏ゆすり 意外な効能」と書いてあるではないか。国立長寿医療研究センターの中村室長は「健康面ではよいことが多い」とまで言い切る。

果たしてどんな効能があるのか?一つは「手足の冷えの改善」で、貧乏ゆすりで血流が良くなって、ふくらはぎの皮膚温度が2~3度上昇するそうだ。さらに「足のむくみの解消」。血流の改善によって、余分な水分が血管に取り込まれるんだそうで、ふくらはぎを締め付けるストッキングをはけば効果が高まるとも。

そして、血栓ができにくくなるため「エコノミークラス症候群の予防」にも役立つらしい。しかし、だからと言って飛行機に乗っている人が皆貧乏ゆすりを始めたら、落ち着かないどころか飛行機が墜落しそうな気がするから、これはやめていただきたいものだ。

最後にお年寄りへの朗報としては、軟骨への刺激により「変形性股関節症」にも効果があるそうだ。お医者さんによると「副作用はない。お金もかからないので患者に勧めている」、「とにかく暇を見つけて実行するよう患者に指導している。クセになるほど動かすことが大切だ」とまさに持ち上げ放題だ。

先の中村室長はついにこうまで言ったらしい。「貧乏ゆすりという言葉がよくない。健康ゆすりと呼びたい」。そんなことまでして健康になりたくないよぉ~、と思うのは私だけだろうか。


(追記)
「ゆする」とは「揺する」と書き、「人をおどして金品を出させる」のもこの字を書くらしい(強請とも)。貧乏を揺すっても出る金は無かろうが、健康揺すりには十分注意したいものだ。

週末の食卓(55)

テーマ:週末の食卓
(その1)
最近、ZTVの地元放送に凝っている母

母: ロイヤルホテルが大改装しゃあったらしいな

私: あ~ん、なんか豆新聞に書いたったなあ

母: すごいらしいで

私: 何が?

母: 2階、3階、13階に食堂があるらしい

私: 食堂~ぉ?


そんなホテルにはちょっと行きたくない



(その2)
北朝鮮が衛星(ミサイル)を打ち上げた日

妻: 7時40分に発射したそうですよ

母: ほうか、ほうすると昼ごろには着くんか?


いや、電車じゃあるまいし



(その3)
曳山祭に帰省していた娘が

娘: うち、揚げ物ってしたことないんやけど、油ってどうやって捨てるん?

妻: あのな、牛乳パックに新聞詰めて、じゃ~って

娘: 新聞とってないから、ないもん

妻: あ、そうか

母: 破れぼっこのシャツでもええんやで

私: 破れぼっこのシャツはようけあるやろ

娘: あるな

母: パンツでもええんやで


そこまでせんでよろし

一人二役

テーマ:曳山・歌舞伎
曳山祭のために休みをとって帰省していた娘が、「鳳凰山の芝居を見たけど、かなりクオリティ高くね?全然、筋はわからんかったけど」。うん、確かにその通り、この芝居はあらすじを何回読んでも理解できないので有名。

私も稽古、14日、本日のお旅所、千秋楽と、鳳凰山の「奥州安達原袖萩祭文」は都合4回見ました。それぞれの役者が適材適所で役目をきっちり果たし、賀祝さんと80歳を超える太夫美功先生の浄瑠璃も絶品でした。

さて、歌舞伎は時に一人で二役演じるという場合がございます。曳山の場合、役者の数が足らず、やむなく端役を兼ねるというケースが多いと思いますが、わざと主役に大きな二つの役を演じさせることもあります。

今回の鳳凰山がそのケース。前半の見せ場は乞食女に成り下がった「袖萩」が両親に不孝を詫びる祭文(さいもん)を語る場面。12歳の松村君が自ら三味線を演奏いたします。随分稽古したんでしょうね。
袖萩として
後半は打って変わって、舞台を縦横無尽に動きまわる躍動的な「安倍貞任」の演技が見せ所。前半の静と後半の動が好対照を成して、テンポよく退屈すること無く場面が展開してゆきます。
安倍貞任として
で、何とこの「袖萩」と「安倍貞任」の二役を松村君が一人で演じるわけです。そして、この二人は実は芝居の中では夫婦関係。つまり夫と妻の二役を一人で演じるわけ。娘のお君を前半は母として、後半は父として抱きしめます。

全く違うタイプの二役を演じるのは並大抵のことではなかったと思います。演じる方も大変ですが、衣裳、カツラ、化粧をすっかり変えるのも大変な作業で、そこも見せ場。袖萩が一度引っ込んで、すぐに再登場するのですが、実はそこに出て来るのは松村君ではなく、何と舞台方の寺本君。
筵を頭からかぶって
着替え、化粧替えに時間がかかる対策として考えられた、主役のみならず舞台方までの一人二役。これには私もネタを明かされるまで気がつきませんでした。袖萩のセリフまで舞台方がきっちりこなしていました。

そんな事情を全く知らなかったうちの娘。「え~、一人二役なんて全然知らんかったぁ~。友達と二人で前半ですごい頑張ってた女役の子が最後全員集合の時にやあらへんかったで、途中で病気にならんたんやろかぁ、て心配してたんや」と。

今年の曳山祭も本日の御幣返しをもって無事終了。天候にも恵まれたいい祭でした。祭と仕事、家事と役者の健康管理、出番山の人たちは皆それこそ「一人二役」てんてこ舞いの1ヶ月。お疲れ様でした。

市民会館荒らし

テーマ:よもやま話
平成20年の中央教育審議会答申で、学習指導要領の改訂で充実すべき重要事項の一つとして「伝統や文化に関する教育の充実」が挙げられたわけですが、我が母校長浜西中では、「伝統文化教育実践モデル事業」の研究指定校となり、曳山祭などを素材として実践研究が進められてきております。

その一つとして1年時には、以前私も委員をしておりました曳山文化協会伝承委員会が協力して、「曳山文化教室」を開講しており、曳山祭当日に「曳山動物探し」などの活動を行なっております。中学生はこぞって街に繰り出し、曳山の構造についても学習するのです。

私の中学校時代も、旧長浜市内の小中学校は曳山祭当日は半ドンで、午後からは曳山祭見学に行くことを促されました。特に山組の生徒はすべて長浜西中に進学いたしますので、西中の生徒はとりわけ祭に関心が高い、はずなんです。

私ももちろんそうでした。と胸を張って言いたいところなのですが、確か私が中学校に入学した年(もしくは翌年だったか?)の曳山祭の日、午後から解放された私たちは街へは向かわず、当時市民会館の向かいにあったグラウンドへ野球をしに向かったんです、確か。

野球の試合ができるくらいの人数ですから10数名いたかもしれません。で、野球はほどなく終えて、探偵ごっこか缶蹴りみたいな遊びをしよう、ということになり、こともあろうに向かいの市民会館の中へ闖入して行ったのです。

今は使用されていない市民会館ですが、例年4/16日にはここで曳山子ども歌舞伎観劇会が催されておりまして、この時も翌日の観劇会のための舞台準備がなされておりました。そこで、そこでですよ、我々西中生は何と探偵ごっこまがいの遊びを繰り広げていたのです。

ところが、誰だかがふざけて、何かを倒して壊してしまったんですね。もちろん、このことがバレまして翌日全員職員室に呼び出しの上、こっぴどく絞られたというわけです。他愛もない子ども心と好奇心からだったんですけどね。教育委員会への体面もあって、先生方もさぞ肝を冷やされたことでしょう。今更ながらごめんなさい。

道具返し

テーマ:曳山・歌舞伎
今日はいよいよ曳山祭本日(ほんび)。天気も一日良さそうですし、ご見物の皆様には子ども歌舞伎を存分に堪能して帰っていただきたく存じます。

さて、この子ども歌舞伎、曳山の亭(ちん)の上で吹かれる囃子の出笛を合図に芸が始まりますが、役者が舞台に登場する前に演奏されるお馴染みの三味線の音色。あの曲は通常「道具返し」と呼ばれております。

そもそも「道具返し」とは舞台上で場面転換する際に使われる大道具の伝統的な技術のことで、あらかじめ描かれていた背景が屋台道具のセットに折りたたまれるように隠されていて、パタパタと現れる仕組。そこから、舞台で大道具の変わり目に演奏される曲を「道具返し」と呼ぶようになったのでしょうね。

さて、松竹大歌舞伎の三味線奏者でありながら長年に渡り長浜の曳山歌舞伎にも出場された故豊沢重松師が、この「道具返し」について語られていたことを、現松竹所属の竹本葵太夫さんがご自身のブログで思い出話として次のように掲載されております。語り口もそのままで目に浮かぶようです。

「あんた曳山といって馬鹿にしたらあかんよ。そりゃなかなか本格なんじゃから…。一番山が三番叟を踏んでから芝居にかかるの。わしらの方でいう『道具返し』ね、これに入れ事をしてなんでも弾っからかす(弾きまくる)んじゃ。

もうそりゃでたらめでも何でもええから入れ撥や掛け撥をして二度と弾けんくらい賑やかに弾くと、『ほー今年のこの山はええ三味線弾きが来とるのぉー』と得心するわけ。あとは多少ヨタでも道具返しさえあざやかだとええの。

わしも祭芝居じゃから横にウイスキーを置いてちょっと引っかけとるから、そりゃ撥もよう廻るわ。あんまりやり過ぎて『シゲマツ、ええかげんにせえ!』と野次が飛ぶと『わかっとーる』と返してやるだよ。

道具返しで手見せをして、いよいよ三重で本題に入るんじゃが、これもかならず第一声は~\めでたけれー」で始まって~\ここはところも近江路や…」と長浜やその曳山の名前を詠み込んだマクラをしばらくやって、太功記や重の井なんかに入っていくの。

太夫さんはこの第一声の~\めでたけれー」で値打ちが決まるから大きな声でやるわ。」


さて、長くなりましたが、子ども歌舞伎とともに今年は各町の三味線さんの道具返しも存分にお楽しみ下さいませ。拍手喝采の上、「◯◯さんばっかり」と大向うを掛けていただければ幸いかと。

(追記)
上記葵太夫さんのブログ、ちょっとスクロールしていくと面白いものが登場するかもしれませんよ。


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