ていきゅう
テーマ:よもやま話
2011/11/30 09:13
昨晩6時ごろ、店を半分閉めかけた状態の時に、お客さんが。1年に一度長浜ドームで行われるソフトテニスの大会に毎年参加し、その都度当店に立寄って下さるとのこと。その時なぜか、幼い時の記憶が蘇りました。
私が小学生の頃は、今と違って大通寺の境内は子どもたちの遊び場でした。そう、野球場。御手洗のあるあたりがホームベース。本堂の屋根に乗せたらホームランとか、色々ルールを決めて遊んだものです。
で、使用球は「ていきゅう」。当時は意味もわからずそう呼んでいたのですが、軟式テニスボールですね。でも、テニスボールよりもう少し空気が入っていたように思います。
子どもですし、グラブも使わずに素手でやるので、こうした柔らかいボールで野球をやっていたのですが、そのうち高学年になると軟球を使い出します。軟球というのは硬球に対して軟らかいから「軟球」なんですが、この時初めて、そう言えば「ていきゅう」は軟球より柔らかいなあ、何でていきゅうって言うんやろ、と考えるわけです。
テニスが日本語で「庭球」っていうからなんでしょうけど、この頃はテニスなんてハイカラなスポーツは知りません。「エースを狙え」が登場するのは、中学校の時だったかな?
軟球よりしょうもないボールやで「低級」かな?「低球」って書くんかな?なんてぼんやりと考えていたものです。今は、スポ少なんかで早いうちから軟球を使っていますから、庭球で野球なんかしないんですかね?
大通寺の境内も子どもの遊び場からすっかり遠い存在になってしまいました。もっとも近くに遊ぶ子どももいないんですけどね。うちの町は小学生がいなくなりました。啼泣
私が小学生の頃は、今と違って大通寺の境内は子どもたちの遊び場でした。そう、野球場。御手洗のあるあたりがホームベース。本堂の屋根に乗せたらホームランとか、色々ルールを決めて遊んだものです。
で、使用球は「ていきゅう」。当時は意味もわからずそう呼んでいたのですが、軟式テニスボールですね。でも、テニスボールよりもう少し空気が入っていたように思います。
子どもですし、グラブも使わずに素手でやるので、こうした柔らかいボールで野球をやっていたのですが、そのうち高学年になると軟球を使い出します。軟球というのは硬球に対して軟らかいから「軟球」なんですが、この時初めて、そう言えば「ていきゅう」は軟球より柔らかいなあ、何でていきゅうって言うんやろ、と考えるわけです。
テニスが日本語で「庭球」っていうからなんでしょうけど、この頃はテニスなんてハイカラなスポーツは知りません。「エースを狙え」が登場するのは、中学校の時だったかな?
軟球よりしょうもないボールやで「低級」かな?「低球」って書くんかな?なんてぼんやりと考えていたものです。今は、スポ少なんかで早いうちから軟球を使っていますから、庭球で野球なんかしないんですかね?
大通寺の境内も子どもの遊び場からすっかり遠い存在になってしまいました。もっとも近くに遊ぶ子どももいないんですけどね。うちの町は小学生がいなくなりました。啼泣
鮭る
テーマ:言葉・漢字
2011/11/29 09:07
先週末、大学生の息子が帰省して店を手伝ってくれました。私と違ってなかなかの孝行息子です。私などは学生時代はアメフトに明け暮れ、お盆ですら合宿で帰郷もままならず、「復水盆に返らず」ならぬ「甚さん盆に帰らず」状態。
さて、このように「自分の実家に帰る」ことを、自分の生まれた川に帰る鮭の姿になぞらえて「鮭る(しゃける)」という言い方があるそうです。「明日から一週間、鮭るからね」みたいに使うようです。
なるほど、うまい言い方をするな、と感心しておりましたら、最近はこの言葉を別の意味で用いるようになっていると、日経プラス1の「コトバの鏡」というコラムに書かれておりました。
つまり、「車道を走る自転車が、流れに逆らって逆走すること」を指すことも多くなったと。確かに車を運転していると危ない自転車が多い、多い。このコラムの筆者もそういう自転車に対して車内で「シャケってんじゃねーよ!」と相手には聞こえない罵声を浴びせるんだそうです。
自転車に限らず、「産卵期の鮭が川を遡上する」ように「人の流れに逆らいながら進む」ことも「シャケる」というそうで、これはなかなか便利な言葉。私も2月に新宿駅で経験しましたが、田舎者が都会の駅などで意図せずしてこういう状態に押しやられることがままありますね。
そう言えば、今年は長浜も観光客がたくさん訪れ、特に週末に大手門通りを自転車なんかで、それこそ「シャケる」のは至難の技。息子に「鮭る」って知ってるか?と聞いたら、「諸見里の新語か?」と。諸見里というのは沖縄出身のお笑い芸人で「さしすせそ」の発音が「しゃししゅせしょ」になってしまうのを売りにしているらしい。
実家を離れて久しく長浜にお帰りでない皆さん、こちらに「鮭られた」際は、想像以上の人ごみをうまく「しゃけ(避け)」つつ「シャケって(鮭って)」下さいませ。
さて、このように「自分の実家に帰る」ことを、自分の生まれた川に帰る鮭の姿になぞらえて「鮭る(しゃける)」という言い方があるそうです。「明日から一週間、鮭るからね」みたいに使うようです。
なるほど、うまい言い方をするな、と感心しておりましたら、最近はこの言葉を別の意味で用いるようになっていると、日経プラス1の「コトバの鏡」というコラムに書かれておりました。
つまり、「車道を走る自転車が、流れに逆らって逆走すること」を指すことも多くなったと。確かに車を運転していると危ない自転車が多い、多い。このコラムの筆者もそういう自転車に対して車内で「シャケってんじゃねーよ!」と相手には聞こえない罵声を浴びせるんだそうです。
自転車に限らず、「産卵期の鮭が川を遡上する」ように「人の流れに逆らいながら進む」ことも「シャケる」というそうで、これはなかなか便利な言葉。私も2月に新宿駅で経験しましたが、田舎者が都会の駅などで意図せずしてこういう状態に押しやられることがままありますね。
そう言えば、今年は長浜も観光客がたくさん訪れ、特に週末に大手門通りを自転車なんかで、それこそ「シャケる」のは至難の技。息子に「鮭る」って知ってるか?と聞いたら、「諸見里の新語か?」と。諸見里というのは沖縄出身のお笑い芸人で「さしすせそ」の発音が「しゃししゅせしょ」になってしまうのを売りにしているらしい。
実家を離れて久しく長浜にお帰りでない皆さん、こちらに「鮭られた」際は、想像以上の人ごみをうまく「しゃけ(避け)」つつ「シャケって(鮭って)」下さいませ。
小夏日和
テーマ:よもやま話
2011/11/28 09:40
11月も間もなく終わろうとしておりますが、先週末はこの季節にしては珍しくポカポカ陽気、いわゆる「小春日和」となりました。でも、なぜ「小春」って言うんでしょうね?
徒然草百五十五段には、「春はやがて夏の気を催し、夏より既に秋は通ひ、秋は即ち寒くなり、十月は小春の天気、草も青くなり、梅も蕾みぬ。」という一節が見られます。春のような気候が多いから旧暦十月のことを「小春」と言ったそうですが、日本人にとっては、春の気候が心地よいと感じられるからでしょうか。
確か日経新聞の春秋欄にも書かれていましたが、米国では同じような気候を「インディアン・サマー」と呼びます。何で、こんな言い方をするのか?まず、「春」ではなく「夏(サマー)」と称するのは、夏が日本のように湿気が多くなく過ごしやすいから、ということが理由の一つとして挙げられるようです。
諸説ある中で笑えるのは、「Indian」という言葉に「偽の」とか「安っぽい」という意味があって、夏みたいな気候だけど、実は違う「偽の夏」という説。確かに、「インディアン嘘つかない」というのは決まり文句のような感じですが、この言い方が残っているってことは、嘘つかんと言いつつも結構白人がインディアンに騙された証拠なのかも。
同様にロシアでは「婦人の夏」、ドイツでは「老婦人の夏」という言い方をするようです。「夏に家事に追われた主婦にとって一休みする季節。寒さに備えて織物をする女達が、額に汗する季節。」など、これまた諸説あるようですが、もしかしたら「突然年甲斐もなく若返った気分になってはしゃぐおばさん」みたいな意味合いがあったりして。
なお、日本でも沖縄はこの季節でも日中の最高気温が25℃を超えて夏日になるため、春と呼ぶには暖かすぎるので「小夏日和」と呼んでいるんだとさ。土佐では小夏は初夏らしい。
徒然草百五十五段には、「春はやがて夏の気を催し、夏より既に秋は通ひ、秋は即ち寒くなり、十月は小春の天気、草も青くなり、梅も蕾みぬ。」という一節が見られます。春のような気候が多いから旧暦十月のことを「小春」と言ったそうですが、日本人にとっては、春の気候が心地よいと感じられるからでしょうか。
確か日経新聞の春秋欄にも書かれていましたが、米国では同じような気候を「インディアン・サマー」と呼びます。何で、こんな言い方をするのか?まず、「春」ではなく「夏(サマー)」と称するのは、夏が日本のように湿気が多くなく過ごしやすいから、ということが理由の一つとして挙げられるようです。
諸説ある中で笑えるのは、「Indian」という言葉に「偽の」とか「安っぽい」という意味があって、夏みたいな気候だけど、実は違う「偽の夏」という説。確かに、「インディアン嘘つかない」というのは決まり文句のような感じですが、この言い方が残っているってことは、嘘つかんと言いつつも結構白人がインディアンに騙された証拠なのかも。
同様にロシアでは「婦人の夏」、ドイツでは「老婦人の夏」という言い方をするようです。「夏に家事に追われた主婦にとって一休みする季節。寒さに備えて織物をする女達が、額に汗する季節。」など、これまた諸説あるようですが、もしかしたら「突然年甲斐もなく若返った気分になってはしゃぐおばさん」みたいな意味合いがあったりして。
なお、日本でも沖縄はこの季節でも日中の最高気温が25℃を超えて夏日になるため、春と呼ぶには暖かすぎるので「小夏日和」と呼んでいるんだとさ。土佐では小夏は初夏らしい。
心酔
テーマ:よもやま話
2011/11/27 09:11
昨日、ZINEという手作り冊子について書いたのですが、そんな折、当店に次のような手書きのチラシが舞い込んでまいりました。
その名も「心酔」
この発行者は、かねなか酒店さん。先代はうちの父の従弟、つまり当代は私の又従弟に当たります。酒屋さんと言えば、油屋、薬屋、米屋とともに、昔は規制で守られておりましたが、自由化になって一気に小売の経営が難しくなっている業界です。
この辺りでも、ディスカウントストアでお酒を買う人が増えて、店売りが激減し、どの業界もそれは同じかもしれませんが、個性を発揮しないと生き残れない時代です。
同店は、「心酔」というこの「日本酒情報たより」からもわかるように、旨い日本酒の提案に力を注いでおり、W君が主宰している「ギャラリー八草」で「きき酒と地酒を愉しむ会」という講座を開いたり、新潟の銘酒「久保田」や「八海山」の特約販売を手がけたり、県内の「松の司」の紹介にも注力しています。
ところで、この字に見覚えありませんか?彼の書く文字は実に個性的、というか見る人を惹きつけるものを持っています。ですから、彼がお酒を納める飲食店さんから、メニュー書きを作ってほしいと依頼されることが多いのだそうです。メニューに彼の字を見つけた時には、「あ、ここは、かねなかさんが納めてるな」とすぐわかります。
第1号の「心酔」、「毎月発行というわけにはいかないと思いますが、2ヶ月に1回くらい、いや、記事があればそれにとらわれず発行してゆきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。」という挨拶のあと、こう続いています。
「世の中は、ブログやツイッターやフェイスブックといったデジタル社会ですが、『心酔』はアナログでいきたいと思います。」その意気やよし。皆さんも、この手作り「心酔」をお見かけになることがありましたら、手に取ってご一読いただけますと幸ZINEに存じます。
その名も「心酔」
この発行者は、かねなか酒店さん。先代はうちの父の従弟、つまり当代は私の又従弟に当たります。酒屋さんと言えば、油屋、薬屋、米屋とともに、昔は規制で守られておりましたが、自由化になって一気に小売の経営が難しくなっている業界です。
この辺りでも、ディスカウントストアでお酒を買う人が増えて、店売りが激減し、どの業界もそれは同じかもしれませんが、個性を発揮しないと生き残れない時代です。
同店は、「心酔」というこの「日本酒情報たより」からもわかるように、旨い日本酒の提案に力を注いでおり、W君が主宰している「ギャラリー八草」で「きき酒と地酒を愉しむ会」という講座を開いたり、新潟の銘酒「久保田」や「八海山」の特約販売を手がけたり、県内の「松の司」の紹介にも注力しています。
ところで、この字に見覚えありませんか?彼の書く文字は実に個性的、というか見る人を惹きつけるものを持っています。ですから、彼がお酒を納める飲食店さんから、メニュー書きを作ってほしいと依頼されることが多いのだそうです。メニューに彼の字を見つけた時には、「あ、ここは、かねなかさんが納めてるな」とすぐわかります。
第1号の「心酔」、「毎月発行というわけにはいかないと思いますが、2ヶ月に1回くらい、いや、記事があればそれにとらわれず発行してゆきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。」という挨拶のあと、こう続いています。
「世の中は、ブログやツイッターやフェイスブックといったデジタル社会ですが、『心酔』はアナログでいきたいと思います。」その意気やよし。皆さんも、この手作り「心酔」をお見かけになることがありましたら、手に取ってご一読いただけますと幸ZINEに存じます。
ZINE
テーマ:よもやま話
2011/11/26 09:11
「『ZINE(ジン)』と呼ばれる出版物をご存知ですか?」なんて聞かれたら、何っ「ジン」?と反応してしまう今日この頃、そんな問いかけから始まる新聞記事を発見。
「簡単な印刷で少部数作られる小冊子」のことだそうで、「電子書籍はじめデジタル表現が全盛の時代なのに、作り手が急増、紙にこだわった手作りの世界が、新しいアート、メディアとして、注目を集めています」とあり、美術館などでアートとしてZINEの展覧会が開かれているそうです。
もひとつ、イメージ湧かんのですけど、「メモ以上雑誌未満の手作り感のある発表物」ってことですか?「自分本」ね、なるほど。元々はSF小説や音楽ファンが情報交換のために作った「ファンジン(ファン+マガジンの造語)がその語源だそうです。
「ファンジン」、おうそんな言葉もあるんかい。そうか、ジン(ZINE)はマガジン(MAGAZINE)の略かぁ。簡略マガジンだから、略してジンね。そんなら何となく納得。
そんで、「一般書店で売られることは少なく、各地にある個性派の小書店(川瀬書店とか?)や雑貨店、ネットショップで扱っていることが多い」とある。さらに「『万置き』と称し、万引きとは逆に自分の作品を勝手に置いてくるゲリラ的な配布方法もある」だって。「万置き」ねぇ~、やるなぁ。
「ストックされるものでなく、ZINEは流れていくもの。コレクションしたりため込んだりするのではなく、『これおもしろかったよ』と、人から人へ手渡しされるような形で広がっていくのが面白い」とも。
うちも、油についてのうんちくを書いた、「あぶらZINE」つくろかなぁ。ブログを冊子にした「ZINEとにっく」もええなあ。
「簡単な印刷で少部数作られる小冊子」のことだそうで、「電子書籍はじめデジタル表現が全盛の時代なのに、作り手が急増、紙にこだわった手作りの世界が、新しいアート、メディアとして、注目を集めています」とあり、美術館などでアートとしてZINEの展覧会が開かれているそうです。
もひとつ、イメージ湧かんのですけど、「メモ以上雑誌未満の手作り感のある発表物」ってことですか?「自分本」ね、なるほど。元々はSF小説や音楽ファンが情報交換のために作った「ファンジン(ファン+マガジンの造語)がその語源だそうです。
「ファンジン」、おうそんな言葉もあるんかい。そうか、ジン(ZINE)はマガジン(MAGAZINE)の略かぁ。簡略マガジンだから、略してジンね。そんなら何となく納得。
そんで、「一般書店で売られることは少なく、各地にある個性派の小書店(川瀬書店とか?)や雑貨店、ネットショップで扱っていることが多い」とある。さらに「『万置き』と称し、万引きとは逆に自分の作品を勝手に置いてくるゲリラ的な配布方法もある」だって。「万置き」ねぇ~、やるなぁ。
「ストックされるものでなく、ZINEは流れていくもの。コレクションしたりため込んだりするのではなく、『これおもしろかったよ』と、人から人へ手渡しされるような形で広がっていくのが面白い」とも。
うちも、油についてのうんちくを書いた、「あぶらZINE」つくろかなぁ。ブログを冊子にした「ZINEとにっく」もええなあ。