酒豪~い表現

テーマ:よもやま話
昨日は教育委員会の歓送迎会。いささか飲み過ぎまして今日は宿酔気味。さて、新学年、新年度、桜の季節ということで酒宴の機会が増える時期になって参りましたが、昨日の朝日新聞天声人語は、そうした機会においても酒は節度を持って楽しみたいものだ、という趣旨で書かれておりました。

その書き出しで、酒豪のことを英語、中国語でどう言うかが紹介されておりました。その前に、日本語の「酒豪」というのは「大量の酒類を飲んで酔態をさらさない者」をいい、酔ってアルハラに及ぶような輩は酒豪とは呼ばない、とwikipediaには書かれております。

よく「ざる」とか「うわばみ」という表現も耳にいたしますが、「ざる」は文字通り「幾ら液体を注いでも満たされない」という引っ掛けですし、「ウワバミ」というのは大蛇のことですから、こちらは「丸呑み」に例えた言い方ですね。どちらも、あまり褒め言葉として使われることはないように思われます。

さて、英語では一般的に「ヘビードリンカー(heavy drinker)」というのでしょうが、これでは単なる「大酒飲み」のニュアンスしかありませんね。天声人語で紹介されていた呼称は「スリーボトルマン(threeーbottle man)」。つまり、ボトル3本開けちゃう奴って意味でしょうね。確かに写実的。

中国語では何というか?「海量(ハイリアン)」というそうです。「海ほどの量を飲むという『白髪三千丈』ばりの誇張が中国らしい」と天声人語の編集子は書いておりましたが、そんなようけ「入りゃん」やろ。

さらに、酒に関するチャーチルの言葉も紹介されておりました。「アルコールが私から取り出したものより、私がアルコールから取り出したものの方が多い」。飲んべえながら仕事は果たし、人生をユーモアに丸めた達人はさすが、と編集子は評しています。

私の父も大変な酒豪で、外で飲む時は相当量飲んでも全く崩れることはなかったと何人もの人から聞いたことがあります。家に帰ってきてふらついていた父を見たことは何回かありますので、外では気が張っていたのでしょう。

そんな父がいつも言っていた言葉を思い出します。「酒は飲め、飲まれるな」。チャーチルの言葉ほど気も効いてませんけれども、私の心の中には碇のようにずっしりと留まっている至言です。


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