美女では困る

テーマ:よもやま話
3/25の日経新聞春秋欄に、中国のレストランにおける「ウェートレスの呼び名」の変遷に関して書かれてありました。まず、計画経済の色濃い時代は「同志(トンチー)」、改革・開放政策が本格的に動き出して急速に台頭したのが「小姐(シャオジエ)」という表現。

中国語のことはよくわかりませんが、「小姐」というのは、日本語で言うと「おねえさん」とか「ねえちゃん」みたいな感じなんでしょうか。台湾や香港など大陸以外の中国語圏では今もこれが一般的だそうです。あるいは日本もこの部類に属するのかもしれません。

ところが、これが1990年代になると社会の変化、つまりウェートレスがあまり好ましく思わないという理由で北京や東北都市部では「服務員(フーウーユエン)」という言い方が広まったそうです。しかし、いくらなんでもこれでは味気なかろうと、最近上海などでは「美女(メイニュー)」と呼び掛ける人が増えているそうな。

少し観点は異なりますが、これを見て思い出すのが、日本における「スチュワーデス」「看護婦」「保母」さん等の呼び名がそれぞれ「キャビン・アテンダント」「看護師」「保育士」と改められたこと。いずれも、ジェンダーフリーを主張するアメリカの風潮の影響によるものだと思います。

まあ、気持ちはわからんでもないですが、これまで使われてきた呼び名は、その職業に対する親しみとかステイタスみたいなものも含まれていて、人口に膾炙してきたと思われるのに、それを男女平等の一言で一刀両断切り捨ててしまっていいものなのか。

客室乗務員なんて事務的な名称はだれも言わないし、キャビン・アテンダントもよそよそしい。スチュワーデスはやっぱりスチュワーデスでしょ。「看護婦」や「保母」さんの仕事を男がやることについて、とやかく言うつもりはないし、それも立派な職業です。

ただ、それは女がすべき仕事というより、母的というか女性ならでは、もっと言えば乳房を持つものが有している「抱擁力」が求められる仕事という意味で、従前の名称がつけられ親しまれてきたのだと私は思うのですが。まあ、中国のように「美女」で一括りにするわけにもいきませんので、従来呼称の復権を望みたいと思います。

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