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石油製品の名前

テーマ:石油
今週に入り急に暖かくなり、いよいよ灯油の季節も終わりに近づいてまいりました。さて灯油は主に暖房用に使われるのに、「灯油」という名称はいささか変ではないか、と思いませんか?

これは元々ランプなどの照明用具の燃料に用いられたことから付いた名前の名残なんですね。しかし、ガソリンなどはレギュラー、ハイオクと横文字のオンパレードなんですから、灯油も英語の「ケロシン」でもいいのでは?ケロリンとかケロヨンと間違えるてか。

また灯油のことを単に「石油」と呼ばれる方も結構いらっしゃいますが、私はかつて石油会社に勤務しておりましたので、原油を精製してできる様々な種類の油の総称である「石油」がなかなか灯油とは結びつかず、「石油を配達して下さい」と言われて「どの石油ですか?」と頓珍漢な質問をしたことも。

そもそも石油製品の名前の付け方はあまり統一感がありませんね。ガソリンは横文字だし、軽自動車の燃料と間違われる「軽油」は「重油」に対して軽い油ということだし、重油は軽い順番に頭にA,B,Cがつけらりたりと。

以前に軽油はディーゼルオイルと呼べばいいのでは、と書いたことがありますが、英語でも軽油は「ディーゼルオイル」以外に「ヒーティングオイル」とか「ガスオイル」と色々な呼び方がなされます。

ヒーティングオイルは灯油と違うのか?いや、アメリカなどでは灯油ではなく軽油が暖房用の燃料として用いられるんですね。ガスオイルと呼ばれるのは、軽油が本来、水性ガス等の増熱用分解ガス製造原料として使われていたからだとかで、何ともややこしい。

そうそう、そもそもガソリンスタンドは英語で「ガスステーション」ですもんね。ガソリンなんかガスなんかはっきりしろって!石油製品の名前がややこしいのはまさにグローバルな現象ですね。

入れてくれますとも

テーマ:石油
この間、日曜日にスタンド出勤をしたわけですが、まあひどい天気でして朝から晩まで雨が降り倒しておりました。こんな日にさすがに洗車は無かろと高をくくっていたのですが、ありましたね、2件。

すぐ汚れてしまうのに、と思いながらも、洗って下さるんですから有り難いことでございます。毎月1日には絶対洗う、とか決めてらっしゃるのかもしれませんね。

さて、そんな中、セールスルームで待機しておりますと、一台の自動車が店内に入ってまいりましたので、勢いよく飛び出していき車を計量器のところへ誘導、しようと思ったら勝手に適当なところに止まっちまったぜ。

で、注文を伺おうと思い運転席の横に回り込みます。通常ですと、ここでドアなり窓が開きまして「レギュラー満タンお願いします、現金で」と言われたり、給油カードを受け取ったりするわけですが、どうも様子がおかしい。

運転手は若い、いやそんな若くもなかったかもしれませんが、とにかく女性。こちらの方を怪訝そうな顔して見ておられますが、何も言葉を発されません。で、こちらも何と言えばいいのかわかりませんので、一瞬いやちっとの間、お互いに目で探り合いを。

そのうち、その女性が思いついたように「あ、ここ入れてくれるんだ」と。一瞬何のことか理解できなかったんですが、「ええ入れますとも」と言って「レギュラー満タンで?」と聞き返しますと、「はい、じゃお願いします」と。

給油をしながら、「そうか」と納得いたしました。どうやらこのお客さん、セルフのスタンドと間違われたらしい。で、自分で入れようと思ってたら、その前におっさんが愛想のない顔で控えておった、という構図でありましょう。

そうか、世の中もうセルフの時代だもんな。数でいくと全給油所の1/4、販売数量だと優に1/2超え、いやひょっとすると2/3くらいになっているかもしれません。ちなみに、我が国にセルフが導入されたのは1998(平成10)年。

この間のフルサービス、セルフサービスの給油所数の推移(単位:千カ所)を見ると
         <フル> <セルフ>  <計>
1997(H9)     60      0     60
2001(H13)    51      1     52
2005(H17)    43      5     48
2009(H21)    32      8     40
2013(H25)    25      9     34

6万か所あったフルサービスが今や2万5千かぁ。そのうち名所古跡にならんかな。

やっぱり灯油

テーマ:石油
昨日は教育委員学校訪問で、小谷小、高時小、伊香具小の3校へ。いずれも、それぞれ地域の特色を活かしながら小規模校ならではの教育を展開されておりました。

私としては今年度、というより4年の任期の最後の学校訪問となりましたが、4年間で何とかすべての小・中学校の授業を視察することができました。準備いただきました学校の関係者、教委事務局の皆さんに厚く御礼申し上げます。

さて、最後の訪問校となりました伊香具小学校で、視察の終わりに校長先生が「ちょっと、ここでお願いがあるのですが」とおっしゃいます。「何でしょうか?どうぞおっしゃって下さい」と教育長。

「実は、市内小中学校に統一的にエアコンを入れていただき、夏は大変冷房が効いてありがたいのですが、冬場はなかなか空気が温まらず、扇風機も併用したりしてるんでございますが、できましたら...」

なるほど、一昨年でしたか国の助成金を活用して市内すべての小中学校にガス冷暖房機が設置されたのですが、北部の積雪地域ではこのエアコンだけでは、どうやら十分に温まりきらないようです。

続けて校長先生、「以前に使っておりましたブルーヒーターがそのまま残っておりますので、できましたら冬場はそれを利用することをお許し願えないでしょうか」。これに対して「それは校長判断でどうぞやって下さい」と教育長。

「つきましては~、灯油の調達を....」。「そうか、灯油がいるんですな」。そうそう、それを忘れてもらっちゃ困る。てことで学校長から文書で教育委員会宛に要望書を出していただくことになりました。

私がついつい大きく頷いて「やっぱり灯油ですな」と向かいにお座りになっていた教育長に向かって微笑みかけますと、「そうか、灯油ですか」とおっしゃった後、「なるほど、そういうことですね」と苦笑い。そういうことなんですよ。

S指導課長が「早速、委員長が午後から配達して下さるそうですよ」って、おいおい。いやいや、実際のところ教育委員会関係の灯油の入札は立場上、すべて参加しておりません。なんて、実は価格的に全く太刀打ちできないんで諦めてるだけなんだけど。

それにつけても、やっぱり暖房は灯油ですよね。

移動GS

テーマ:石油
この間「てんぽもない」という言葉について書きましたが、経産省はガソリンスタンドが3か所以下の市町村を「GS過疎地」と定めており(全国に265市町村)、ゼロつまり、それこそ「店舗もない」ところも8町村あるそうです。

こうしたGS過疎地対策のために、経産省がガソリンを運搬するタンクローリーから自動車に直接給油する方式の導入に向けた検討に入った、という新聞記事を目にいたしました。

「地域の石油販売業者などがタンクローリーを定期的に巡回させ、広い駐車場などを利用して、住民の車に直接給油することなどを想定している。GSよりも業者の負担が大幅に軽減するとみている。」と書かれておりました。

ま、消防庁などは保安上の問題から規制緩和には反対しているようですが、セルフスタンドの時もそうでしたね。アメリカでは大丈夫でも国土の狭い日本ではセルフは無理、とかね。

結果、あっという間にセルフは普及してしまいましたがな。この給油装置付タンクローリーも欧米では認められているそうで、日本でも実現するかもしれませんね。

実際、地下タンクの保有コストは漏洩のことを考えると想像以上に高く、これが実現すれば我々のような零細業者にとっても朗報かも。スタンドにタンクローリー持って来てもらって、無くなったら次のローリーと交換してもらえばいいわけだし。

しかし、これが有りなら、燃料電池車の燃料である水素もわざわざ高いコスト掛けて水素ステーションつくらなくても、移動式タンクでやってもいいのかもしれませんな。と思ったら、やはり既にそういうものも準備されてるようですね。

軽自動車に軽油

テーマ:石油
昨日、タイヤ交換に忙しいスタンドの応援に行った時のこと。ちょっとセールスルームで休憩してたら、軽自動車で給油に来た若い女性がスタッフに何か相談している様子。

後で事情を聞いてみると、「ガソリン車に軽油を入れてしまったらしいです。」「え?軽自動車には軽油と思ったわけ?」「はい、セルフのスタンドで自分で入れたらしいです。」

「抜き取りせんでもよかったんか?」「伝票見せてもらったら、入れた量が4.5リットルほどだったんで、ガソリン満タンにしたら撹拌して大丈夫だと思います。」

「あ、そういうもんなの?」「そういうもんなんです。」「そしたら、毎回その程度ずつ軽油混ぜたら割安やなぁ~」と冗談で言うと、「いやぁ~、そういうもんじゃないでしょう。」「そうか、それはそういうもんでないんかぁ」

ちなみに、完全に入れ間違えて満タン給油すると、ノッキングを起こして走らなくなるため抜き取り、入れ替えが必要。少量の場合は走行に支障はないようですが、やはりエンジンには悪影響を与えるとのこと。

軽自動車に軽油。過去にも何度か書きましたけど、これ間違う人結構多いみたいですね。昔はフルサービスしか無かったので、スタンド側のミスだったわけですが、最近はセルフのスタンドが一般化していますから、誤給の件数はむしろ増えているかもしれません。

ガソリンはレギュラー、ハイオクとか横文字使ったり、各社固有の商品名で販売したりしているんだから、軽油もむしろ「ディーゼル」とかいう表示に変えた方がいいのかもしれませんね。ま、基本的には自己責任なんでしょうが。

自信のない方は、是非フルサービスのスタンドへ。それが言いたかったんかい。
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