緊張緩和と風邪
テーマ:よもやま話
2015/04/20 09:05
このブログを始めた平成20(2008)年から垂井もしくは長浜の曳山祭の太夫として出場させていただいておりますが、特に長浜の祭がある4月は天候不順で健康管理に特に気を使います。
平成22(2010)年に初めて長浜の曳山の舞台で語らせていただいた時は、3月の中頃に風邪を引き、結局祭が終わるまで完治することなく、洟と痰に悩まされ続けました。
この苦い経験に基づき風邪を引かないようにと留意しているわけですが、特に今年は稽古場に通う時もマスクを着用しておりました。ちなみにプロの文楽の大夫さんも日頃からネックウォーマーや紙マスクで喉が乾燥しないように気を配っておられるそうです。
おかげさまで風邪もひかず喉も痛めることなく無事祭は終了いたしましたが、終わった次の日の朝、喉に痛みを感じまして、「あれま、風邪引いちゃったかな」と。
その後喉の痛みは退いたものの、今度は痰やら洟がで始めまして、昨晩などは床に就いてからしばらくして腹痛を催し長時間トイレに座っている間に汗が噴き出始めまして、出て来た時には顔面蒼白、頭部が死人のように冷たくなっていたようで、妻が慌てて写真を撮って見せてくれました。
ま、今朝は無事こうしてブログを書いているわけですが、やはり緊張が解けた時にこそ風邪をそれこそ引き込んでしまうわけですね。緊張している時は自律神経だの交感神経だのが働いて、体温が上がり免疫力もアップして風邪を引きにくいのだとか。
しかし緊張があまり続きすぎると内臓にもよくない影響があるようで、気が緩むと風邪を引くというのは、「気を緩める必要がある」というサインでもあるそうです。そう言えば、しばらくプール行ってませんわ。久々にサウナとジャグジーでゆっくりしてこ。
平成22(2010)年に初めて長浜の曳山の舞台で語らせていただいた時は、3月の中頃に風邪を引き、結局祭が終わるまで完治することなく、洟と痰に悩まされ続けました。
この苦い経験に基づき風邪を引かないようにと留意しているわけですが、特に今年は稽古場に通う時もマスクを着用しておりました。ちなみにプロの文楽の大夫さんも日頃からネックウォーマーや紙マスクで喉が乾燥しないように気を配っておられるそうです。
おかげさまで風邪もひかず喉も痛めることなく無事祭は終了いたしましたが、終わった次の日の朝、喉に痛みを感じまして、「あれま、風邪引いちゃったかな」と。
その後喉の痛みは退いたものの、今度は痰やら洟がで始めまして、昨晩などは床に就いてからしばらくして腹痛を催し長時間トイレに座っている間に汗が噴き出始めまして、出て来た時には顔面蒼白、頭部が死人のように冷たくなっていたようで、妻が慌てて写真を撮って見せてくれました。
ま、今朝は無事こうしてブログを書いているわけですが、やはり緊張が解けた時にこそ風邪をそれこそ引き込んでしまうわけですね。緊張している時は自律神経だの交感神経だのが働いて、体温が上がり免疫力もアップして風邪を引きにくいのだとか。
しかし緊張があまり続きすぎると内臓にもよくない影響があるようで、気が緩むと風邪を引くというのは、「気を緩める必要がある」というサインでもあるそうです。そう言えば、しばらくプール行ってませんわ。久々にサウナとジャグジーでゆっくりしてこ。
大和言葉
テーマ:言葉・漢字
2015/04/19 09:28
新聞の下1/3くらいのスペースに出版社の広告がよく出ておりますが、その中で先日「日本の大和言葉を美しく話す」という本の宣伝が目に入りました。
日本のでない大和言葉があるんかいな、という突っ込みはともかくも、「大和言葉で言えますか?」という質問があって次のような例題が書かれていました。
<漢語> <大和言葉>
①遠慮なく → ◯◯◯置きなく
②残念ながら → ◯◯む◯◯は
③一生懸命 → ◯まず◯◯まず
④毎日 → ◯◯な◯◯な
◯の中に適当な字を入れて、左側の漢語と同じ意味の大和言葉を作れってことなんでしょうけど、正解はどこにも書いてありませんでした。ちょっと考えてみましょうかね。
まず①番目は、「こころ置きなく」でしょうかね。
②番目は何でしょうね?「あらむずいは」?ちゃうなぁ。残念ながら「くさむしりは」つらい、でもないし。あ、「惜しむらくは」か
③番目は何だ?「飲まず食わず」は一文字足らないし、「なまずまずまず」って食ったことないし。「つまずくいまず」→高島市の市役所問題か?って全然一生懸命と関係ないじゃん。待てよ、これは「うまずたゆまず(倦まず弛まず)」かな?
④番目は毎日かぁ。「飲むな食うな」って毎日言われてたりして。「おつなだんな」、これは毎日いっしょにいてもいいかもね。「ひまなおんな」て誰のことや。「へんなおとな」ってのも有りですな。「すきなさかな」、これは毎日食ってもいいな。
「そんなこんな」で毎日過ごしておりますが、これは「あさなゆうな(朝な夕な)」でしょうね。皆様からの珍回答お待ちしております。
日本のでない大和言葉があるんかいな、という突っ込みはともかくも、「大和言葉で言えますか?」という質問があって次のような例題が書かれていました。
<漢語> <大和言葉>
①遠慮なく → ◯◯◯置きなく
②残念ながら → ◯◯む◯◯は
③一生懸命 → ◯まず◯◯まず
④毎日 → ◯◯な◯◯な
◯の中に適当な字を入れて、左側の漢語と同じ意味の大和言葉を作れってことなんでしょうけど、正解はどこにも書いてありませんでした。ちょっと考えてみましょうかね。
まず①番目は、「こころ置きなく」でしょうかね。
②番目は何でしょうね?「あらむずいは」?ちゃうなぁ。残念ながら「くさむしりは」つらい、でもないし。あ、「惜しむらくは」か
③番目は何だ?「飲まず食わず」は一文字足らないし、「なまずまずまず」って食ったことないし。「つまずくいまず」→高島市の市役所問題か?って全然一生懸命と関係ないじゃん。待てよ、これは「うまずたゆまず(倦まず弛まず)」かな?
④番目は毎日かぁ。「飲むな食うな」って毎日言われてたりして。「おつなだんな」、これは毎日いっしょにいてもいいかもね。「ひまなおんな」て誰のことや。「へんなおとな」ってのも有りですな。「すきなさかな」、これは毎日食ってもいいな。
「そんなこんな」で毎日過ごしておりますが、これは「あさなゆうな(朝な夕な)」でしょうね。皆様からの珍回答お待ちしております。
蛙の目借り時
テーマ:よもやま話
2015/04/18 09:13
花が散り緑の萌え出すこの季節、なぜかけだるい気分や眠気に襲われる人も少なくない。これも「花疲れ」らしい。と4/10の毎日新聞「余禄」欄に。
さらにこの春のけだるさや眠さは洋の東西を問わず共通で、中国では昔から「春困」といい、韓国でも「春困病(チュンコンチュン)」と病気のような言い方が用いられ、英語圏では「スプリング(spring fever)」と呼ばれるそうな。
それからもう一つ、「蛙の目借り時」なる聞いたことのない言葉も紹介されておりました。蛙に目を借りられたような猛烈な眠気に襲われる春のことをこう言うらしい。
何でわざわざ蛙に目を貸さにゃあいかんのや、と思うわけですが、「めかり」は本来は「妻狩り」つまり蛙が配偶者を求める行動を指すようですね。嫁さんを見つけるのにいい目がいるということでしょう。
何せ蛙は普段でも眠そうな顔をしてますからね。そう言えば、小学校の理科の時間で蛙の解剖ってありませんでした?
私は蛙が大の苦手でそれこそアマガエルでも嫌なんですが、確かあの時に使われたのはトノサマガエルでしたっけ。とにかく見るのも嫌で解剖どころかほとんど授業放棄のような状態でした。
今は蛙が少なくなったのか、気持ち悪いという拒否感への配慮か、蛙の解剖はなされなくなったようですね。しかし、透明のケースの中でエーテルに酔って、それこそ超眠たそうな蛙の顔が今でも思い出されます。
いや実は、「蛙の目借り時」という言葉を聞いて一番に思い浮かべたのはあの時のトノサマガエルの顔だったのよ。ゲロゲロ。
さらにこの春のけだるさや眠さは洋の東西を問わず共通で、中国では昔から「春困」といい、韓国でも「春困病(チュンコンチュン)」と病気のような言い方が用いられ、英語圏では「スプリング(spring fever)」と呼ばれるそうな。
それからもう一つ、「蛙の目借り時」なる聞いたことのない言葉も紹介されておりました。蛙に目を借りられたような猛烈な眠気に襲われる春のことをこう言うらしい。
何でわざわざ蛙に目を貸さにゃあいかんのや、と思うわけですが、「めかり」は本来は「妻狩り」つまり蛙が配偶者を求める行動を指すようですね。嫁さんを見つけるのにいい目がいるということでしょう。
何せ蛙は普段でも眠そうな顔をしてますからね。そう言えば、小学校の理科の時間で蛙の解剖ってありませんでした?
私は蛙が大の苦手でそれこそアマガエルでも嫌なんですが、確かあの時に使われたのはトノサマガエルでしたっけ。とにかく見るのも嫌で解剖どころかほとんど授業放棄のような状態でした。
今は蛙が少なくなったのか、気持ち悪いという拒否感への配慮か、蛙の解剖はなされなくなったようですね。しかし、透明のケースの中でエーテルに酔って、それこそ超眠たそうな蛙の顔が今でも思い出されます。
いや実は、「蛙の目借り時」という言葉を聞いて一番に思い浮かべたのはあの時のトノサマガエルの顔だったのよ。ゲロゲロ。
千穐万歳
テーマ:曳山・歌舞伎
2015/04/17 09:24
昨日は午後8時から鳳凰山山蔵前にて千穐楽。今年は自身長浜の祭で初めて「置き浄瑠璃」、つまり♪めでたけれ~の後に、何が何してなんとやらと一節語るやつをやったのですが、中にひときわ、チン、チンの後の「ほうおうざん」を思い切り「ほう~~~~おうおうおう~~ざ~ん」と張り切りすぎて脳が酸欠状態に。
今回の仮名手本忠臣蔵九段目山科閑居は、若衆筆頭のK君のたっての希望で決まった演目ですが、戦後初めての上演、しかもプロが演っても難しい芝居で、浄瑠璃がこれまた難曲、今までに聞いたことのない節回しや間(ま)が登場して最後まで悩みました。
それでも振付さんの指導、役者諸君の頑張りは見事で、結果的には最近やや廃れがちな純粋な義太夫狂言の牙城を守る「いい芝居」になったのではないかと思います。私の浄瑠璃も最初のうちは、芸を「邪魔しな閑居」から最後は「ややましな閑居」くらいにはなったかな?
思えば小学校5年の時に2回目の役者で出場する予定が祖母の急死で叶わなくなった時の芸題が「碁盤太平記」いわゆる元禄忠臣蔵の山科閑居でした。今回、仮名手本忠臣蔵の山科閑居を語れたことで自分の中での仇討ちはできたような気がいたします。
今回はプロの尺八奏者の武田旺山氏が劇中生演奏で「鶴の巣籠」を演奏して下さいましたが、こんな近くでプロの笛の音を堪能することができる幸せにも恵まれました。楽器といえば、太夫にとって「歯」こそが楽器であると聞いたことがあります。
大層疲れましたので帰ってバタンキューだったのですが、夜中につばを飲み込むと喉の痛みを感じ、その都度歯をくいしばって耐えている自分に気がつきました。知らず知らずのうちに色々なところで歯を酷使しているのかもしれません。
くいしばり かみしみて する 義太夫や
遠からずうち ぎしうち入る
山科閑居の後、義士は討ち入っても、義歯は打ち入れたくないものです。ご高覧いただきました皆様、鳳凰山の関係者の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
今回の仮名手本忠臣蔵九段目山科閑居は、若衆筆頭のK君のたっての希望で決まった演目ですが、戦後初めての上演、しかもプロが演っても難しい芝居で、浄瑠璃がこれまた難曲、今までに聞いたことのない節回しや間(ま)が登場して最後まで悩みました。
それでも振付さんの指導、役者諸君の頑張りは見事で、結果的には最近やや廃れがちな純粋な義太夫狂言の牙城を守る「いい芝居」になったのではないかと思います。私の浄瑠璃も最初のうちは、芸を「邪魔しな閑居」から最後は「ややましな閑居」くらいにはなったかな?
思えば小学校5年の時に2回目の役者で出場する予定が祖母の急死で叶わなくなった時の芸題が「碁盤太平記」いわゆる元禄忠臣蔵の山科閑居でした。今回、仮名手本忠臣蔵の山科閑居を語れたことで自分の中での仇討ちはできたような気がいたします。
今回はプロの尺八奏者の武田旺山氏が劇中生演奏で「鶴の巣籠」を演奏して下さいましたが、こんな近くでプロの笛の音を堪能することができる幸せにも恵まれました。楽器といえば、太夫にとって「歯」こそが楽器であると聞いたことがあります。
大層疲れましたので帰ってバタンキューだったのですが、夜中につばを飲み込むと喉の痛みを感じ、その都度歯をくいしばって耐えている自分に気がつきました。知らず知らずのうちに色々なところで歯を酷使しているのかもしれません。
くいしばり かみしみて する 義太夫や
遠からずうち ぎしうち入る
山科閑居の後、義士は討ち入っても、義歯は打ち入れたくないものです。ご高覧いただきました皆様、鳳凰山の関係者の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
外題検討会議裏話
テーマ:曳山・歌舞伎
2015/04/16 08:54
昨日、子供歌舞伎の外題の話をしましたが、4/2(木)に初めて鳳凰山の稽古に太夫として参加した折、終了後当町の中老でもある三味線の賀祝さんが「ちょっと2階で一杯やらんかいな。中老席になったるし」と。
ハイハイとばかりに付いて2階に上がりますと、そこには私たちと同世代の鳳凰山負担人、筆頭経験者の面々がずらり。テーブルの上にはビール、つまみはともかく、広辞苑やら漢和辞典等その場にそぐわないものが。
「何してるんですか?」と尋ねますと、何と今年度の外題を考案中なんだとか。これまでは振付さんや町内の気のある中老さんが考えておられたそうですが、今年は状況が変わり負担人を中心とする若手中老で会議をして決めることになった、と。
負担人さんの手元にはノートが置いてあって、「尺八、親子の情愛、本懐、雪、仇討」等々、今回の演目のキーワードになるような言葉が羅列されておりましたが、なかなか5文字ないし7文字の外題に仕立て上げるのは至難の業のようです。
加古川本蔵が虚無僧姿で現れ、尺八で鶴の巣籠を吹く場面は見せ場の一つ。どなたかが提案された「尺八漢本懐(しゃくはちおとこのほんかい)」という外題はなかなか強烈で出席者各位の胸を打つものがありましたが、どうも他意に誤解される恐れがあるとして、とりあえず裏外題として措かれることに。
で、この日は長浜出身で鳳凰山にもゆかりのあるプロの尺八奏者武田旺山氏も稽古に参加。氏の助言も仰ぐことに。「尺八を他の言葉に言い換えると?」という質問に、旺山氏「尺八のことは一節切(ひとよぎり)と言いまして、これは力弥、小浪の夫婦も一夜ぎりということも掛けてます」と。
全員声を一にして「流石!」の声で、とりあえず「一節切」の三文字は決定。残りの二文字については、あ~でもない、こうでもないと言い合ううちに、K書店さんが提案した「暁雪(あかつきのゆき)」に決定。本意を遂げる「〇〇の暁に」という意味も込められているようです。
最後に余計ながら「一節切」の「切」を「契」に変えて「一節契」としてはどうかという拙案も採用され、「暁雪一節契(あかつきのゆきひとよぎり)」の外題完成。こういう会議もなかなか楽しいものですね。
ついに日の目を見た裏外題
ハイハイとばかりに付いて2階に上がりますと、そこには私たちと同世代の鳳凰山負担人、筆頭経験者の面々がずらり。テーブルの上にはビール、つまみはともかく、広辞苑やら漢和辞典等その場にそぐわないものが。
「何してるんですか?」と尋ねますと、何と今年度の外題を考案中なんだとか。これまでは振付さんや町内の気のある中老さんが考えておられたそうですが、今年は状況が変わり負担人を中心とする若手中老で会議をして決めることになった、と。
負担人さんの手元にはノートが置いてあって、「尺八、親子の情愛、本懐、雪、仇討」等々、今回の演目のキーワードになるような言葉が羅列されておりましたが、なかなか5文字ないし7文字の外題に仕立て上げるのは至難の業のようです。
加古川本蔵が虚無僧姿で現れ、尺八で鶴の巣籠を吹く場面は見せ場の一つ。どなたかが提案された「尺八漢本懐(しゃくはちおとこのほんかい)」という外題はなかなか強烈で出席者各位の胸を打つものがありましたが、どうも他意に誤解される恐れがあるとして、とりあえず裏外題として措かれることに。
で、この日は長浜出身で鳳凰山にもゆかりのあるプロの尺八奏者武田旺山氏も稽古に参加。氏の助言も仰ぐことに。「尺八を他の言葉に言い換えると?」という質問に、旺山氏「尺八のことは一節切(ひとよぎり)と言いまして、これは力弥、小浪の夫婦も一夜ぎりということも掛けてます」と。
全員声を一にして「流石!」の声で、とりあえず「一節切」の三文字は決定。残りの二文字については、あ~でもない、こうでもないと言い合ううちに、K書店さんが提案した「暁雪(あかつきのゆき)」に決定。本意を遂げる「〇〇の暁に」という意味も込められているようです。
最後に余計ながら「一節切」の「切」を「契」に変えて「一節契」としてはどうかという拙案も採用され、「暁雪一節契(あかつきのゆきひとよぎり)」の外題完成。こういう会議もなかなか楽しいものですね。
ついに日の目を見た裏外題