教科書はなぜカラフルに

テーマ:よもやま話
昨日、最近の教科書は大変カラフルになったと書いたのですが、その要因について一つは「印刷技術の発達」ということがあると思うのですが、どうやらそれだけではないようです。

たまさか読んでおりました「やっぱり見た目が9割」(竹内一郎/新潮新書)という本に、「カラフルな方が教育効果が高い」と考えられるようになったからで、それは「学問的にも裏付けられている」と書いてあるではありませんか。

アラン・ペイヴィオというアメリカの心理学者が、被験者をAとBの2グループに分け、次のような実験をしたそうな。

Aには文字情報を1秒に2枚、合計9枚見せ、Bには絵(画像情報)を同様に9枚見せた後に、覚えている項目を記述してもらった。

結果は、Aグループは平均7枚覚えていたのに対し、Bグループは平均8枚覚えていた。たった1枚の差でも、1回の実験にかかった時間は4.5秒なので、50分の授業だと覚える項目は単純計算で667も差がついてしまう。

文字を見せると、人は文字を暗記しようとしますが、絵(例えば汽車)を見せられた場合はどうか?まず目では「汽車の絵そのもの」を記憶する。同時に「汽車」と言葉で概念化し、絵と並行して言葉も脳をよぎる。

人は無意識に「絵+言葉」を結びつけて覚えようとするから、記憶が強化されるとペイヴィオは考えたようです(二重符号化説)。ま、確かに文字と絵が同時に目に入ってくると記憶は強化されますわな。

息子が時々、そんな難しいことどこで覚えたんや?ってことを口にすることがあるのですが、たいてい「漫画で読んだ」という答えが返ってくるのもむべなるかな。

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