外題検討会議裏話

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日、子供歌舞伎の外題の話をしましたが、4/2(木)に初めて鳳凰山の稽古に太夫として参加した折、終了後当町の中老でもある三味線の賀祝さんが「ちょっと2階で一杯やらんかいな。中老席になったるし」と。

ハイハイとばかりに付いて2階に上がりますと、そこには私たちと同世代の鳳凰山負担人、筆頭経験者の面々がずらり。テーブルの上にはビール、つまみはともかく、広辞苑やら漢和辞典等その場にそぐわないものが。

「何してるんですか?」と尋ねますと、何と今年度の外題を考案中なんだとか。これまでは振付さんや町内の気のある中老さんが考えておられたそうですが、今年は状況が変わり負担人を中心とする若手中老で会議をして決めることになった、と。

負担人さんの手元にはノートが置いてあって、「尺八、親子の情愛、本懐、雪、仇討」等々、今回の演目のキーワードになるような言葉が羅列されておりましたが、なかなか5文字ないし7文字の外題に仕立て上げるのは至難の業のようです。

加古川本蔵が虚無僧姿で現れ、尺八で鶴の巣籠を吹く場面は見せ場の一つ。どなたかが提案された「尺八漢本懐(しゃくはちおとこのほんかい)」という外題はなかなか強烈で出席者各位の胸を打つものがありましたが、どうも他意に誤解される恐れがあるとして、とりあえず裏外題として措かれることに。

で、この日は長浜出身で鳳凰山にもゆかりのあるプロの尺八奏者武田旺山氏も稽古に参加。氏の助言も仰ぐことに。「尺八を他の言葉に言い換えると?」という質問に、旺山氏「尺八のことは一節切(ひとよぎり)と言いまして、これは力弥、小浪の夫婦も一夜ぎりということも掛けてます」と。

全員声を一にして「流石!」の声で、とりあえず「一節切」の三文字は決定。残りの二文字については、あ~でもない、こうでもないと言い合ううちに、K書店さんが提案した「暁雪(あかつきのゆき)」に決定。本意を遂げる「〇〇の暁に」という意味も込められているようです。

最後に余計ながら「一節切」の「切」を「契」に変えて「一節契」としてはどうかという拙案も採用され、「暁雪一節契(あかつきのゆきひとよぎり)」の外題完成。こういう会議もなかなか楽しいものですね。

ついに日の目を見た裏外題


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