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投げやりと捨てばち

テーマ:言葉・漢字
立秋はとうに過ぎたというのに、暑さは止まるところを知りません。エアコンのない部屋で寝るのももう限界です。3日間無風の夜が続くと、頭も体もどうかなって、もうどうでもええわという感じになって参りました。

そう、こうなると物事「投げやり」になる、などという言い方をいたしますが、物事をいいかげんに行なうこと、成り行きまかせにすること、という意味です。感覚的には
どうなっとしゃんせ~
という感じなので、ひょっとして語源は「投げ槍」?なんて、ふっと思いたくなることもないわけではありますが、残念ながら、これは「投げ遣り」と書くようです。単純に「投げ遣ってしまう」ということなんですね。

こんなことを考えていたら、もう一つ似たような感じの言葉が浮かんでまいりました。それは「捨てばち」。最近あまり使わないような気がしますが、こちらもまた「どうとでもなれという気持ち。自暴自棄」を表す言葉ですね。

さあ、捨てばち君、君の語源はどうなんだい。はは~ん、君も「投げやり」君式に「捨て果つ」→「捨て果ち」なんかが、臭いな~。

と思いましたら、こちらは何と禅宗の托鉢からきた言葉だそうです。つまり、僧の修行の一つとして鉢を持って街角に立つことがありますが、寒い日も暑い日も修行するので、この辛さにガマンできなくなり鉢を捨てて逃げ出してしまう僧も多くいた。ここから、「捨て鉢」という言葉が生まれたようであります。
暑いよ~
寒いよ~
修行僧でも捨て鉢になるくらいですから、我々一般人がこのクソ暑さに鉢の一つや二つも投げ捨てたくなってもしょうがない、とあきらめまして過ごすことといたしましょう。「暑さ寒さも彼岸まで」。さて彼岸までもつかな?
おりゃあ~!
(注)私ではありません





垣根を越えて

テーマ:まちづくり
滋賀県湖北合同庁舎、少し前は湖北地域振興局などと称しておりました、いわゆる県事務所がバイパス沿いにございます。そして、東西の道を挟んで大きな駐車場がありまして、その北側にハローワーク、つまり公共職業安定所があります。

これらの施設に全く縁のない方もいらっしゃるかとは存じますが、私は仕事の関係上、県事務所の方へは毎月、ハローワークへは2ヶ月に一度訪れます。

で、問題はこのハローワーク。駐車場がめっちゃ狭いんです。ことに最近は職を求めておいでになる失業者の方が増えておりますので、駐車場需要をここだけで満たすことは到底かないません。

私は求職ではなく、高齢者継続雇用給付金の申請のために訪れるわけですが、たいてい駐車場は一杯で停める場所がございません。で、どうするか。そうです南隣には広大な県事務所の第2駐車場がこれ見よがしに空いておりますので、そこに停めて、ハローワークとの境にあるブロック塀を「よいしょ」と越えるわけです。

恐らく、同じ目的で県事務所の駐車場を利用する方は、無数にいらっしゃるかと思います。しかしこの第2駐車場、入口に下の写真のように立札が立っておりまして、
と書かれております。
で、私のように無断で駐車した人たちは、罪悪感を多少感じながら、よっこらしょと塀を乗り越えてきたわけです。駐車場が足らない施設と余った施設が隣合わせに立っているのだから、何とかならんのかいな、と思いながら。ちなみに公共職業安定所というのは国の施設であります。

ところが、今月の初めにいつもの通り、この駐車場に車を停めてハローワークに行こうと思いましたら、これはどうしたことだ、かつてあった「ベルリンの壁」がとりこわされて、堂々と行き来が可能になっているではありませんか。


ハローワーク側から見ますと、バイパス側のブロックが取り払われて、ポールとチェーンに変わっております。

私と同じ考えを持つ多くの人々の要望があって、国と県の間で手打ちがあったのでしょうか?以前から恐らく県は見て見ないフリをしていたのでしょうが、国からはっきりといくばくかの賃貸料をもらって堂々と使わせた方が県民のためでもありましょう。

このように、とかく頭の固い公共機関が、垣根を越えて市民の利便性を高めてくださる例が一つでも増えることを願っております。

ジンベイ

テーマ:よもやま話
先日、沖縄の美ら海水族館で「ジンベイザメ」を見たんですが、帰って来まして、ありゃあ何で「ジンベイザメ」って言うんだろう?とふと思ったんです。

で、調べてみると、二つ説があって、一つは「体の模様が『甚平』に似ていることから」、もう一つは「この魚の形が甚兵衛羽織を着た姿に似ていることから」なんだそうです。

ちなみに、あれだけでかいと、こいつはクジラと同じく哺乳類やろな、と無意識に思ってしまうのですが、サメは魚類なんですね。そう言えばキャビアなんてチョウザメの卵ですもんね。「ジンベイザメ」は最大の魚類だそうです。

で、由来に戻りますけど、「甚平」の模様って決まってるんですかね?ジンベイザメの体の模様ってのもそんなに明確に覚えてないですね。さて、ではもう一方の説の「甚兵衛羽織」とな何ぞや?

「語源由来辞典」によれば、「甚兵衛羽織」とは「下級武士向けの木綿わたが入った袖なし羽織で、陣羽織を真似てつくられた『雑兵用陣羽織』」、つまり袖のない「陣羽織もどき」ですな。

で、この「雑兵用陣羽織」、略して「陣兵羽織」が「甚兵衛羽織」になりまして、これが「甚兵衛」と縮められ、さらに「甚平」となったようであります。細かいことを言いますと「甚兵衛」は「じんべえ」、「甚平」は「じんべい」なんですと。

えっ?甚平が何かわからん?
こういうやつやんかぁ
でサメが着るとジンベイザメや~

私、息子の名前の候補として、実は「甚平」ってのも考えたんですよ。まあ読みは「じんぺい」なんですけどね。つけなくて、良かったんでしょうね、やっぱり。でも悪くもないよね、「じんぺい君」

テレマカシー

テーマ:まちづくり
昨日の午前中は、盆明けで雑務の整理に追われていましたら、店頭で「胡麻油15本下さい」なんていうお客さんの声が聞こえて来まして、こりゃ大漁やん、だれそんな気前のええ人は?と思っておりましたら、そのうち私を呼ぶ番頭さんの声。

「は~い」と返事して店に出ますと、そこに立っていたのはA彦ちゃん。相変わらずの笑顔で「お盆で帰って来たさかいな、ちょっと寄ったんや」ってことで、Tシャツ、半ズボン、にポーチにサンダル姿。とても医者の格好とは見えません。

そう、そういうやつなんです、彼は。虎高の同級生で自治医科大を卒業し、現在栃木県宇都宮市で開業医。までは知ってたんですが、帰り際に「これまた読んでみて」と手渡された冊子。ひばりクリニック通信「テレマカシー」という名前がつけられていました。

彼が取り組んでいるのは「在宅医療」で、診療は半分以上が訪問診療。その延長として「重症障がい者レスパイトケア施設」の運営も行なっているそうです。ちなみに「レスパイトケア」というのは、通所(デイサービス)や通園と違い、臨時の預りという位置づけなんだそうです。

つまり、普段介護や世話をし続けている家族に対しては、ケアからの一時的解放そして自分固有の時間を得る機会を提供し、子どもたちにとっても自分を他人に委ね生活の幅も広がる体験ができる場ということです。

冊子にその施設の収支状況が載せられていましたが、かなりの赤字で彼自身が私費を投じて成り立たせているのだろうと想像がつきます。しかし、彼に動かされたのか、宇都宮市では独自の地域生活支援事業「日中一時支援」を創設し、先駆的な事例として全国的に注目を集めているそうです。

彼自身も、地域医療ケア活動の啓発のために全国各地域を回っているようです。私のブログの読者には同級生も多く、またこうした分野に興味をお持ちの方もいらっしゃると思い、紹介させていただきました。彼のクリニックのHPはここをクリック。高校の時から全く変わらない若々しい笑顔で頑張っている彼に声援を送りましょう。

ちなみに、「テレマカシー」とは、インドネシア語で「ありがとう」。彼が在宅で看取った患者さんが、海外旅行が大好きで、その方が最期にご家族に残された言葉なんだそうです。それは同時に素晴らしいターミナルケアを提供した彼への感謝でもあったはずです。

A彦ちゃん、これからも頑張ってね~。そして、たくさんのお買い上げ、「テレマカシー!」

え、まさか君...

テーマ:油甚本店
お盆休みと申しましても、私どもの店はずっと営業、従業員さんは休み、イ~コール 私は店番。不動の方程式であります。さて、観光客さんの中には遠方からの方もいらっしゃいまして、高校野球で因縁の群馬県から、あるいは先日訪れました沖縄からのお客様もありまして、そういう場合は話も自然と弾みます。

そんな中、70代くらいの上品なご婦人とその息子さんとおぼしき二人連れのお客様がございまして、進物用のセットをご覧になりながら、「どれにしましょうか」「いや、わからん、そっちで決めて」とかごそごそ相談なさっております。

「前にいただいておいしかったもんですから」「そうですか、ありがとうございます」「亡くなられたお父さんはよく存じ上げてたんですよ」とおっしゃるので、地元の方のようですが、息子さんの方はお盆で帰省されているという風情です。

結局、ご法事の粗供養としてのご注文を頂戴いたしまして、のしに書くお名前をお尋ねしますと「〇〇でお願いします」。「はい、〇〇様ですね」とメモしておりますと、息子さんの方が「ここの△△さんと一緒に柔道してたんや」と小声でお母さんに話しかけている声が聞こえます。

柔道?〇〇?「えっ、もしかして君、〇〇君か~?」と思わず私、声をあげてしまいました。すると先方も「え~?え~?ひょっとして△△さんですかぁ?」

彼は私より一つ年下なのですが、小学校の高学年に一緒に柔道を習い同じ年頃の中では一番強かったですね。その後、中学校では野球部の後輩でキャッチャー。皆さん、柔道、キャッチャーと聞いて、どういう体型を思い浮かべます?

そうそう、そういう体型、がっちりした奴だったんですよ、そいつは。ところが今目の前に居る〇〇君は、顔もほっそり体型もすらり、「おい、えらい痩せたんちゃうん?」「ああ、そうかもしれません。△△さんは太りましたね」って失礼な。

私も小中学生の頃は、結構やせていて、頬もこけていましたからね。それにしても、普通何年か離れていても、同じように齢をとれば、それほど違和感なく相手を認識できるんですが、彼は特別でしたね。見た目30代後半から40歳くらいに見えます。

彼は現在東京で勤務しているらしく、私が東京で働いていたことは知っていたようで、まさかこの長浜の地で、Tシャツ着て、短パンはいて、タオル巻いて、油売ってるとは想像だにしなかったようです。

「いろいろと苦労が多いんで、痩せてるんでしょ」というのはお母様の弁でしたが、いえいえ全然病的な痩せ方ではございませんで、健康そうですよ。ちょっと来年正月の小学校の同窓会がこわくなってまいりました。「あんただれだっけ?」と言われそうで...。
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