常滑

テーマ:言葉・漢字
「常滑」これ何と読みます?予備知識のある方ですと「とこなめ」と何のためらいもなく自然とそう読めてしまうと思いますが、考えてみますとこれを「とこなめ」と読むのはかなり無理があり、実際難読地名の一つに数えられているそうであります。

先日、中部国際空港(セントレア)に向かう道すがら、「常滑IC」の文字を見ながら、娘が何気なくこうつぶやきました。「常滑(とこなめ)っていややな~」「何で?」「常に滑る(すべる)っていやちゃうか?」

なるほど、なるほど、そんな風に常滑を考えたことなかったけど、確かに常滑は「常に滑る」と書きますわ。で、二人で急に盛り上がってしまいまして、「いつも滑るギャグかましとるやつは『常滑』やな~」とか「とこちゃんって呼ばれたりして~」「いや、とこちゃんはまずいやろ(そういう愛称の姪がいる)」とか何とか。

実際、常滑高校ってのは、常に滑るんじゃ縁起が悪いという評判になったこともあるらしいです。しかし「常滑」という言葉があることも事実で、辞書には「川床の岩などに水苔がついていつも滑らかであること、またその場所」などと定義されております。また、ノリタケさんのHPを見ますと次のようにも書かれております。

「万葉集には『隠口(こもりく)の豊泊瀬道(とよはつせぢ)は常滑の恐(かしこ)き道そ恋ふらくはゆめ』とあり、『いつもつるつると滑る恐ろしい道』と読むことが出来ます。常滑の陶土は雨が降り水を含むと大変に滑りやすくまた滑らかです。そんな独特な土のある常滑ですから、朱泥が生まれたのかも知れません。」

そうなんです、常滑は「常滑焼」という陶磁器の産地で、平安後期頃から自然釉のかかった壺・甕などが焼かれ、江戸後期には朱泥などの焼成とともに茶陶器類を産して活況を呈したのです。

当店のはかり売り用の油壺はこの「常滑焼」でありますし、地中油壺もガラス張りにしているものだけは「備前焼」ですが、残りの4つはすべて「常滑焼」です。考えてみますと「油」自体が常に滑りますわな。「常滑の液体は常滑の器に」ということなのでしょうか。

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