<<最初    <前    3  |  4  |  5  |  6  |  7    次>    最後>>

常滑

テーマ:言葉・漢字
「常滑」これ何と読みます?予備知識のある方ですと「とこなめ」と何のためらいもなく自然とそう読めてしまうと思いますが、考えてみますとこれを「とこなめ」と読むのはかなり無理があり、実際難読地名の一つに数えられているそうであります。

先日、中部国際空港(セントレア)に向かう道すがら、「常滑IC」の文字を見ながら、娘が何気なくこうつぶやきました。「常滑(とこなめ)っていややな~」「何で?」「常に滑る(すべる)っていやちゃうか?」

なるほど、なるほど、そんな風に常滑を考えたことなかったけど、確かに常滑は「常に滑る」と書きますわ。で、二人で急に盛り上がってしまいまして、「いつも滑るギャグかましとるやつは『常滑』やな~」とか「とこちゃんって呼ばれたりして~」「いや、とこちゃんはまずいやろ(そういう愛称の姪がいる)」とか何とか。

実際、常滑高校ってのは、常に滑るんじゃ縁起が悪いという評判になったこともあるらしいです。しかし「常滑」という言葉があることも事実で、辞書には「川床の岩などに水苔がついていつも滑らかであること、またその場所」などと定義されております。また、ノリタケさんのHPを見ますと次のようにも書かれております。

「万葉集には『隠口(こもりく)の豊泊瀬道(とよはつせぢ)は常滑の恐(かしこ)き道そ恋ふらくはゆめ』とあり、『いつもつるつると滑る恐ろしい道』と読むことが出来ます。常滑の陶土は雨が降り水を含むと大変に滑りやすくまた滑らかです。そんな独特な土のある常滑ですから、朱泥が生まれたのかも知れません。」

そうなんです、常滑は「常滑焼」という陶磁器の産地で、平安後期頃から自然釉のかかった壺・甕などが焼かれ、江戸後期には朱泥などの焼成とともに茶陶器類を産して活況を呈したのです。

当店のはかり売り用の油壺はこの「常滑焼」でありますし、地中油壺もガラス張りにしているものだけは「備前焼」ですが、残りの4つはすべて「常滑焼」です。考えてみますと「油」自体が常に滑りますわな。「常滑の液体は常滑の器に」ということなのでしょうか。

好物ローソク

テーマ:よもやま話
もうすぐお盆ですが、皆さまは年に何回お墓参りをなさいますか?うちは春と秋のお彼岸、そしてお盆と暮れの4回ですね。と偉そうに言ってますが、花やお供え物などの手配はすべて母が行なっており、私は気が向いた時だけ掃除を手伝ったり、ただお参りするだけと、子孫の行動としては決して褒めらるものではありません。

さて、お供え物なんですが、花は花立に差しておけばやがて枯れるだけであまり問題はないのですが、菓子類やお酒などは放置しておきますと、カラスなどに荒らされたり、やがてゴミとなるなど面倒ですので、最近ではお参りに行った時だけお供えして、その後持ち帰るようにしております。

しかしこれでは、ご先祖さんに召し上がっていただいたような、いただいてないような微妙な気持ちを引きずりながら墓地を後にせずにはおられません。

こうした悩みに応えるものとして「故人の好物ローソク」というのが爆発的な人気を呼んでいるようです。蝋燭メーカーのカメヤマが販売しているもので、お酒や食べ物とか故人の好物だった物そっくりの形になったローソクなんだそうです。

ご覧の通り、ジョッキビールやコーヒーなどに加えて、ワンカップ大関や焼酎二階堂などメーカーとタイアップしてラベルまでそっくりな商品もございます。さらに寿司、甘酒、カレーライスまで揃っているというから驚きです。
  
  
 
結局ローソクなんじゃねえか、と言われれば実も蓋もないわけですが、究極の故人主義、あなたのお好みはどれ?

ただでは帰さへんで

テーマ:旅日記
さて、いよいよ沖縄旅行記も今日で最後とさせていただきましょう。もうそろそろ戻らないとお盆になっちゃいますからね。

3日目は、チェックアウトぎりぎりの11時までホテルでゆっくりいたしまして、その後、どうみても海上にある「海中道路」とやらをちょいと走り、その後那覇まで戻って、首里城見学。最後の仕上げが「国ブラ」、つまり国際通りをぶらぶらですわ。

暑いんで、横町のアーケードに入って散策。何やかやとうだうだしているうちに時計を見たら、午後4時20分。ありゃま、コリャ急がんと間に合わん。レンタカーの返還時刻は4時40分なんですぅ。

ナビをセットして駐車場を急いで出たのはいいのですが、いきなり曲がる方向を間違えましてUターン。で国際通りに入りましたら、こいつはどうだい、渋滞で全く車が進まんじゃないか。しかも、信号やたら多いです。動いては赤信号につかまりまたストップ、とこれの繰り返し。

しか~も、いらいらしているうちに曲がる場所を間違えたようで、ナビがルート変更に悩んでおるようです。そして「あれ~、何でこいつこんなややこしいルート選びよおるんやろ?」という娘の疑問どおり、大通りを単純に左折したらええところを、直進して次の信号を左折し、また戻ってくるという大回りルートを指しております。

この肝心な時期に、忠実な僕(しもべ)であったはずのナビの思いもよらない反乱か。あるいはこのまま我々と別れたくないという機械らしからぬ惜別の思いの発露なのか?

そんな悠長な思いにふける余裕がその時あったはずはなく、ナビ上に示される到着予定時刻が少しずつ遅くなっていくのを見るにつけ焦りが増していく。そんな時、前方に那覇空港の表示。よし!と思ったのも束の間。目的のレンタカーショップははるかその先だあ!

そうだった、我々は空港から15分もかけてレンタカーショップまでバスで移動したんだった。つまりこれから行くのに少なくとも15分、戻るのに15分、ガソリン入れてたら....、やばいです、飛行機に間に合わんかもしれんやん。

空港を通り過ぎて少し走った後、また道が混み出します。夕方の那覇の道路事情は極めて悪いようです。「まずい、間に合わん!レンタカー屋に電話しょう」「お母さん、しいよ~」と娘に促された妻。「もしもし、あの~レンタカー返すのが遅れそうなんですが。6時5分の飛行機なんです。今ですか?え~っと、どこだっけ?」「赤嶺、赤嶺!」

「もしもし、電話がすごく遠いんですけど」「お母さん、携帯上下逆やん」ってことで、私に代わりますが生憎信号が青に。「どこかに車を停めてください」と電話の相手に指示されて、そんな暇あるかい!と思いつつ、小道に入って停車。

「お客様、このままでは飛行機に間に合わない可能性が大きいので、特別に空港近くの返還場所を申し上げます。住所をナビに入力してください」「だめです。途中までしか入りません!電話番号を教えてください!」

とか何とか、超あせりながら、日頃の冷静さという仮面をかなぐり捨てた狼狽ぶり。Uターンして少し走ると目的地周辺。また、あやうく曲がるところを間違えかけて、後ろの車からクラクション。ウィ~南無三、着いたぞぉ。飛行機出発まであと45分。「間に合いますかぁ?!?!」「大丈夫ですよ、ぎりぎりですけど」「良かったあああああ」

もちろん給油は先方任せで余分に取られたけど、飛行機に乗れないことを思えばかすり傷よ。この後、我々のために特別に送迎バスを出してくれ、空港では「お客様お急ぎ下さいませ」という搭乗最終案内が響く中、機内に駆け込み安堵の一息。あ~、やっぱ運転は疲れるわ~。

おんなの駅

テーマ:旅日記
だいぶん前に「女の都」という題でブログを書いたことがあります。「女の都なんて随分変わった地名があるもんだなあ」、「女の人にとってはパラダイスなのかなぁ?」「男としても一度行ってみたいなぁ」、といった印象を持った記憶があります。

で、沖縄にはこんな所がございましただ。
その名も
ひっかけとわかっていても、こういう名前にはついつい惹かれてしまいますね。「なかゆくい」なんて言葉も意味不明でそそられますね。

はい~、そうなんです。文字通り「道の駅」でございます。
さして女っぽくはないよ
このあたり「恩納村(おんなむら)」という地名でございまして、恩納村にある道の駅で「おんなの駅」。まあ、つべこべ言わずに中を覗いてみやしょう。

沖縄の物産が所狭しと並んでおります。やはり独特の文化ですね。表ではテビチ(豚足)やサーターアンダギーなど沖縄ならではのファーストフードも売られていました。
おにぎりはスパム+卵+みそ

そして、マンゴーだけでワンフロワーが充てられております。前日にナゴパイナップルランドのマンゴー売り場も覗いてみたのですが、観光客対象のため高い、高い。
安くしとくよ~
この「おんなの駅」は地元客も多いため、値段はリーズナブルですので、価格にシビアな当家の奥様のお眼鏡にもかなったようでございます。

さて、私もなんか買いますかな。ほ~泡盛ですか?

何なに?「沖縄のおみやげは泡盛がいちばん!」
と思いましたら、右下に小さな字で「かも?」。笑わせてくれます、この自信のなさ。確かに泡盛ちょっと臭くてきついので、やや苦手ではあります。

そして、「おんなの駅」らしく、出入口の引き戸には
色っぽく引く
なんて書いてありますので、鼻からウッフーンと熱い息を吐きながら、ゆっくりと開けさせていただきましょう。


おんなの駅さん、楽しい「なかゆくい(一休み)」のひと時をどうもありがとう。


ココスタイル

テーマ:旅日記
近畿大会で5位になってインターハイ出場が決まってすぐに、ツアーの申込をしたのですが、沖縄は総体特需で沸きかえっており、空きがほとんどございませんでした。

何とかMツーリストさんのお世話でJALツアーにもぐりこみましたが、空いてるホテルが2つしかないとのこと。で、とりあえず安価な方の「ロイヤルガーデンリゾート」を押えてもらったわけですが、調べてみると子ども連れ対象のホテルみたいで、じゃらんの評価も3.7(5点満点)と低い。

そこで、もう片方の「ココガーデンリゾート」の方を調べてみると、住宅街の中にありながらそうとは感じられないような空間でのんびりできるという、まさに中年にうってつけ。しかもホテルの好意で夕食もついてくるということなので、その分は価格も割り引いて考えられます。

2,3日ここでずっと滞在していれば、さらに多くの特典もついていたわけですが、そこはそこ。妻と娘と私のそれぞれ求めるものが異なります。ビーチやアクティビティはご遠慮します派の妻。じゃあ国際通りなどの賑やか系に連れてってという娘。のんびりしたい私。

で、結局ドライブがてらの名所めぐりが中心。ま、それはいいとして、「ココスタイル」と呼ばれるこのホテルの姿勢は「もったいない精神」を体現しており好感が持てます。

すなわち、「ベッドのシーツの交換は原則2日に1回とし、ベッドメーキングだけにとどめる。」「タオルも使用していないものは交換しないので、交換を必要とするものはバスタブに入れておく」「トイレットペーパーも使用し切るまで使ってもらい、途中で交換はしない」

これらのことは強制ではなく、あくまでもお願いベースなのですが、注意書や貼紙で「沖縄の海や自然を守るために少しでも水や洗剤の使用を抑えたい」という趣旨を明確に打ち出して顧客の協力を求めています。

もちろん、このスタイルによってリネン類の経費や人件費も抑制できるのでしょうが、客側としても浪費を避け環境保全に貢献しているという満足感も残るわけですから、「ココスタイル」は沖縄流「三方よし」と言ってもよいでしょう。

さて、息子の予選当日の午前中は、まさにここならではできる私の「ここスタイル」を追求させていただきました。すなわち普段から夢に描いてきた「南国リゾートホテルのプールサイドのデッキチェアに寝そべって村上春樹を読む」という行為の実現です。

そう、やっぱり村上春樹なんです、ここは。ちょっと図書館で借りた本というのが情けないんですが、ノルウェイの森、海辺のカフカに続いての3作目は「1Q84」ではなく「ねじまき鳥クロニクル」なんですねぇ。
 
一章読んではプールでゆっくりと泳いで涼を取り、南国特有の抜けるような青空と摩天楼のように盛り上がる入道雲をちらちらと見上げながらの村上春樹。まさに至上の「ココスタイル」でありました。
<<最初    <前    3  |  4  |  5  |  6  |  7    次>    最後>>

アーカイブ

最近の記事一覧

カレンダー

<<      2010/08      >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 1 2 3 4

ブログランキング

総合ランキング
2位 / 1569人中 keep
ジャンルランキング
2位 / 816人中 keep
日記/一般

フリースペース

HTMLページへのリンク

プロフィール

このブログの読者

お気に入りブログ

参加コミュニティ一覧