中熱症ちゃうん?

テーマ:言葉・漢字
毎日、毎日、熱中症で病院に運ばれる人が日本全国に沢山いらっしゃるそうです。ことほど左様に、いつの間にか流行語大将の座につかんとする勢いで大手をふるっている「熱中症」なる言葉、これいつ頃から発生したんでありましょうか。

昔はね~、日射病ですよ、日射病。小学校の時に、運動場で全校集会とかあると必ず居るんですね、ばた~っと倒れる子が。すると、「あ、あの子、日射病で倒れやんたんやで」となったわけです。ひたすら、お日様が悪者だったんですね。(いや、あれは貧血か?まあええわ)

そのうち、熱射病という言葉が現われました。多分、日なたじゃなくて家の中でも高温多湿な状況下に長時間居ると、体温が上がりすぎて体調が悪くなることが増えてきたから、「日射病」ではまずいっぺ。「熱」にやられんだから「熱射病」にすっぺ、ってことで、今度は「熱射病」が幅を利かせてきたように思います。

そして、地球温暖化がどうのこうのと言われ始めて出てきたのが件の「熱中症」でやんす。ちなみに、うちの家には1988年(昭和63年)発刊の「大辞林」と1995年(平成7年)発刊の「大辞泉」があるのですが、前者には「熱中症」が載っておりませんが、後者には載っております。

従って、「熱中症」は平成生まれと推察されるわけです。で、最初は赤ん坊扱いだったのが、2005年に環境省が「熱中症環境保健マニュアル」とやらを毎年出し始めるようになって、急激に伸してきたような感じですな。

何でも、専門的には「熱中症」の症状となる病気に、「熱疲労」「熱痙攣」「熱射病」があるんだそうで、最近は労作性熱中症(スポーツなど自分で筋肉を動かして発熱したが、体温調整に失敗)と非労作性熱中症(暑熱環境に長時間曝露されて高体温になった)くらいにしか分類せず、これまでの症状で分類するのを止め、重症度I度、II度、III度の3つに分類するようになったそうです。

難しい話はともかく、「熱中症」と聞くと、何かに「熱中」して起こる病気のように思いますよね。まあ、家の中でゲームやパソコンに熱中してもなるんだよ、という警告からかもしれませんが、普通「熱中」ゆうたら、あんた、「一つの物事に深く心を傾けること。夢中になること」以外に考えられまへんわな。

ところが、これ、例のあれですわ、あれ。中毒といっしょ。つまり「熱に中る(あたる)」から来てるんだそうですわ。ほんなら、正しくは「中熱症」やろ!と言いたくなるんですが、多分その語順だと、熱が中くらいで大したことないと誤解されると思ったんでしょうな、命名者は。この病気の命名者、今もって不明ですんや。誰か知ってる?


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