ココスタイル

テーマ:旅日記
近畿大会で5位になってインターハイ出場が決まってすぐに、ツアーの申込をしたのですが、沖縄は総体特需で沸きかえっており、空きがほとんどございませんでした。

何とかMツーリストさんのお世話でJALツアーにもぐりこみましたが、空いてるホテルが2つしかないとのこと。で、とりあえず安価な方の「ロイヤルガーデンリゾート」を押えてもらったわけですが、調べてみると子ども連れ対象のホテルみたいで、じゃらんの評価も3.7(5点満点)と低い。

そこで、もう片方の「ココガーデンリゾート」の方を調べてみると、住宅街の中にありながらそうとは感じられないような空間でのんびりできるという、まさに中年にうってつけ。しかもホテルの好意で夕食もついてくるということなので、その分は価格も割り引いて考えられます。

2,3日ここでずっと滞在していれば、さらに多くの特典もついていたわけですが、そこはそこ。妻と娘と私のそれぞれ求めるものが異なります。ビーチやアクティビティはご遠慮します派の妻。じゃあ国際通りなどの賑やか系に連れてってという娘。のんびりしたい私。

で、結局ドライブがてらの名所めぐりが中心。ま、それはいいとして、「ココスタイル」と呼ばれるこのホテルの姿勢は「もったいない精神」を体現しており好感が持てます。

すなわち、「ベッドのシーツの交換は原則2日に1回とし、ベッドメーキングだけにとどめる。」「タオルも使用していないものは交換しないので、交換を必要とするものはバスタブに入れておく」「トイレットペーパーも使用し切るまで使ってもらい、途中で交換はしない」

これらのことは強制ではなく、あくまでもお願いベースなのですが、注意書や貼紙で「沖縄の海や自然を守るために少しでも水や洗剤の使用を抑えたい」という趣旨を明確に打ち出して顧客の協力を求めています。

もちろん、このスタイルによってリネン類の経費や人件費も抑制できるのでしょうが、客側としても浪費を避け環境保全に貢献しているという満足感も残るわけですから、「ココスタイル」は沖縄流「三方よし」と言ってもよいでしょう。

さて、息子の予選当日の午前中は、まさにここならではできる私の「ここスタイル」を追求させていただきました。すなわち普段から夢に描いてきた「南国リゾートホテルのプールサイドのデッキチェアに寝そべって村上春樹を読む」という行為の実現です。

そう、やっぱり村上春樹なんです、ここは。ちょっと図書館で借りた本というのが情けないんですが、ノルウェイの森、海辺のカフカに続いての3作目は「1Q84」ではなく「ねじまき鳥クロニクル」なんですねぇ。
 
一章読んではプールでゆっくりと泳いで涼を取り、南国特有の抜けるような青空と摩天楼のように盛り上がる入道雲をちらちらと見上げながらの村上春樹。まさに至上の「ココスタイル」でありました。

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