サバを読む
テーマ:よもやま話
2015/03/08 09:34
近年、長浜の郷土料理として「焼鯖そうめん」を盛んに売り出しておられますが、産地である若狭が近いこともあり、焼鯖のみならず、鯖寿司、バッテラ、味噌煮等々サバは我々の食生活の中で欠かせないものとなっていますね。
若狭から京都へサバを運ぶ鯖街道は有名ですが、江戸の初期には北陸のサバは江戸にも盛んに運ばれており、お盆には精霊に刺鯖(さしさば)が供えられる習俗があったそうです。
魚をお供えにする、というのはかなり違和感があるのですが、なんと魚のなかで仏に供えることが認められていたのは唯一「サバ」だけだったんだそうです。
仏教用語の中に生飯・散飯を意味する「サバ」という言葉があり、それに通ずるからだという推測がある一方、今昔物語の中にはサバが経典に変じたという聖武天皇がらみの説話があるんだそうです。
聖武天皇といえば奈良の大仏建立が思い浮かびますが、大仏開眼供養の読師を誰にするか考えていたところ、夢の中で「朝早く東大寺の門前にサバを売りにきた老人を読師にせよ」というお告げがあったそうです。
使いをやって見張っていたところ籠を背負ってサバを売りに来た老翁がいたので、夢のお告げの通り読師として無事に開眼供養を済ませたところ、終わって籠をみると中身のサバが何と華厳経八十巻に変じていたのだとか。
にわかには信じがたい話でして、ひょっとして「サバを読む」ってのはここから来たのかとも思ったのですが、その語源は魚市場の魚を数える際のごまかしからだと言われており、元々は「鯖読み」というのがあって、サバは干し上げたものを二枚づつ数えたことからついた名だそうです。
本日3月8日は「サバの日」。長浜でも鮮魚店、飲食店のサバは全部半額!ってのもサバ読みか?
(参考図書)
「サバの文化誌」 田村勇/雄山閣
若狭から京都へサバを運ぶ鯖街道は有名ですが、江戸の初期には北陸のサバは江戸にも盛んに運ばれており、お盆には精霊に刺鯖(さしさば)が供えられる習俗があったそうです。
魚をお供えにする、というのはかなり違和感があるのですが、なんと魚のなかで仏に供えることが認められていたのは唯一「サバ」だけだったんだそうです。
仏教用語の中に生飯・散飯を意味する「サバ」という言葉があり、それに通ずるからだという推測がある一方、今昔物語の中にはサバが経典に変じたという聖武天皇がらみの説話があるんだそうです。
聖武天皇といえば奈良の大仏建立が思い浮かびますが、大仏開眼供養の読師を誰にするか考えていたところ、夢の中で「朝早く東大寺の門前にサバを売りにきた老人を読師にせよ」というお告げがあったそうです。
使いをやって見張っていたところ籠を背負ってサバを売りに来た老翁がいたので、夢のお告げの通り読師として無事に開眼供養を済ませたところ、終わって籠をみると中身のサバが何と華厳経八十巻に変じていたのだとか。
にわかには信じがたい話でして、ひょっとして「サバを読む」ってのはここから来たのかとも思ったのですが、その語源は魚市場の魚を数える際のごまかしからだと言われており、元々は「鯖読み」というのがあって、サバは干し上げたものを二枚づつ数えたことからついた名だそうです。
本日3月8日は「サバの日」。長浜でも鮮魚店、飲食店のサバは全部半額!ってのもサバ読みか?
(参考図書)
「サバの文化誌」 田村勇/雄山閣