はだいろ

テーマ:よもやま話
唐突ですが、小学校・中学校時代に使っていたクレヨンや絵の具。人の姿を描くことも多かったと思いますが、皆さん顔の色を塗るのに何色を使ってました?

そうですよねぇ。もちろん「はだいろ」ですよね。

ところが、肌の色は人種・個人差・日焼け具合によって異なるのだから特定の色を「肌色」と呼ぶのはおかしかろ、っていう差別に対する問題意識が高まり、2000年前後から大手メーカーはこの呼称を使わなくなり、2006年には「はだいろ」のクレヨンはこの世から姿を消したのだそうです。

じゃあ、この色はいったい何と呼ばれているのか、今現在は?
もしくは

「うすだいだい」って、頭髪に敏感な人は「薄代々」と連想して「それこそ差別だろ!」てなことになりかねないし、「ペールオレンジ」って言われてもピンときませんね。だいいちそんなオレンジないやろ。

この「はだいろ」は日本人が理想的な肌の色として育んできたのだし、「はだいろ」があってこそ、はじめて人によって人種によって肌の色が違うということに思いをいたすことができるのだ、として廃止に反対した人たちもいたそうです。

そんなことに文句を言うのなら、黄色人種という言い方も変だよね。みかんを食い過ぎたならいざしらず、黄色い肌は無いやろ。まあ「肌色人種」では堂々巡りではありますけど。そんな言葉狩りに対する不満を言いつつも、絆創膏にこんな沢山色の種類があるのを見せつけられると、そうか~とも思ったりもするんですよね。

江戸時代以前、仏教が一般に広く普及する前は、この色は「宍色(ししいろ)」、つまり獣の肉色、と呼ばれていたそうですが、肉食が禁じられた人々は、これに代わる呼び名として「肌色」を考え出したそうです。じゃあ、いっそのこともう一回ルネッサ~ンス、「ししいろ」に戻すか。勝手にし、しぃろ~、ってか?


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