怪しい我
テーマ:言葉・漢字
2012/03/07 09:10
昨日の朝日新聞に、漢字能力検定協会主催で行なわれた「漢字の力シンポジウム」についての記事が掲載されておりました。パネルディスカッションのパネラーの一人である京大教授の阿辻哲次さんが次のように述べておられるのが印象に残りました。
武士の武は「戈(ほこ)」を止めると書く。「武器の使用をストップするのが本当の勇気なんだ」という解釈がある。一方、文字学では「止」は「歩く」という意味で、武器を持って進軍することが本来の意味だ。研究者の世界とは違う解釈があっていいし、漢字は世の中に幸せをもたらすことができる有力なメディアの一つだ。
なるほど、いろんな解釈があっていいんですね。さて、先日「怪我の女王」minoriさんから、何で怪我っていうのかという質問を頂戴いたしました。言われてみれば不思議です。「怪しい我」と書いて何で「けが」なのか?
色々調べてみると、「けが」は「穢れる」から来ており「怪我」は単なる当て字、とする説が有力のようですが、なぜ「怪我」という字が選ばれたのかは、どこにも書いてありません。
ちなみに中国語では、「怪」に「責める、~のせいにする」という意味もあるので、「怪我(グァィウォー)」という場合「自分の非を責める」と解釈されるそうです。なので中国人が日本で「油断一秒・怪我一生」と書かれているのを見ると、「日本人は石油を一秒でも切らしたら、自分を一生責め続ける」と解釈し感心するのだとか。(ここ参照)
さて、大漢和字典で「怪」と「我」をそれぞれ調べてみると、「怪」は元々「丸い頭をして突出した異様な感じを与えるもののこと」で「鬼」などと同系の言葉とあります。意味はやっぱり「あやしい」ってことか。
「我」も自分のことに決まったるわな、と思い読み進めると、何とこの字、本来は「刃がぎざぎざになった『戈(ほこ)』」を描いた象形文字だったのが、昔「われ」のことを「ガ」と発音したので、同音のこの「我」の字を借りて代名詞をあらわした仮借文字とあるではないですか。
つまりですよぉ~。「怪我」とは「あやしげなギザギザの戈(ほこ)」のことなのではないか。で、これについ触れてしまい「あイテテッテ~」とケガをしたのではないか。「研究者の世界とは違う」個じんとにっく解釈、いかがでしょうか?
武士の武は「戈(ほこ)」を止めると書く。「武器の使用をストップするのが本当の勇気なんだ」という解釈がある。一方、文字学では「止」は「歩く」という意味で、武器を持って進軍することが本来の意味だ。研究者の世界とは違う解釈があっていいし、漢字は世の中に幸せをもたらすことができる有力なメディアの一つだ。
なるほど、いろんな解釈があっていいんですね。さて、先日「怪我の女王」minoriさんから、何で怪我っていうのかという質問を頂戴いたしました。言われてみれば不思議です。「怪しい我」と書いて何で「けが」なのか?
色々調べてみると、「けが」は「穢れる」から来ており「怪我」は単なる当て字、とする説が有力のようですが、なぜ「怪我」という字が選ばれたのかは、どこにも書いてありません。
ちなみに中国語では、「怪」に「責める、~のせいにする」という意味もあるので、「怪我(グァィウォー)」という場合「自分の非を責める」と解釈されるそうです。なので中国人が日本で「油断一秒・怪我一生」と書かれているのを見ると、「日本人は石油を一秒でも切らしたら、自分を一生責め続ける」と解釈し感心するのだとか。(ここ参照)
さて、大漢和字典で「怪」と「我」をそれぞれ調べてみると、「怪」は元々「丸い頭をして突出した異様な感じを与えるもののこと」で「鬼」などと同系の言葉とあります。意味はやっぱり「あやしい」ってことか。
「我」も自分のことに決まったるわな、と思い読み進めると、何とこの字、本来は「刃がぎざぎざになった『戈(ほこ)』」を描いた象形文字だったのが、昔「われ」のことを「ガ」と発音したので、同音のこの「我」の字を借りて代名詞をあらわした仮借文字とあるではないですか。
つまりですよぉ~。「怪我」とは「あやしげなギザギザの戈(ほこ)」のことなのではないか。で、これについ触れてしまい「あイテテッテ~」とケガをしたのではないか。「研究者の世界とは違う」個じんとにっく解釈、いかがでしょうか?