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有難かりけるみのりなり

テーマ:曳山・歌舞伎
時々話題に出てまいりますフルハップ。またまた当たりました。今度は文楽のチケット。てことで、昨日大阪の国立文楽劇場まで鑑賞に行って参りました。

歌舞伎と違って、結構空席が多いと聞いていたのですが、フルハップの招待客がわんさと押しかけたからか、場内はほぼ満員。それにしても暑い、暑い。「関西電力が節電、節電言うてやあるんやで、もっと温度下げたらええのにね」という声が聞こえる。

演目は「義経千本桜」と「壷坂観音霊験記」。義経千本桜は垂井やゆう歌舞伎で太夫として出場したし、壺坂は素義会で発表したこともあって、浄瑠璃はお馴染み。

しかし、やっぱりプロはすごいですなぁ。力みもないし、三味線ベタ付きでもないし。ちなみにカラオケとかって曲の音符のとおりに歌わんと音痴ということになりますが、浄瑠璃の場合、三味線の音色の通りに唄ってしまうと、「ベタ付き」と言って面白くない、とされます。

しかし、これが実に難しい。少し間をずらした方が、何というんでしょう重奏のように聞こえて粋だったりもする。それと、我々はつい声色を作って登場人物を演じようとしますけど、そうではなくて「息」で語り分けてるような気がします。

義経千本桜の河連法眼館の段は狐が出て参りまして、最後は人形遣いの桐竹勘十郎さんが狐忠信を操りながら宙乗り。文楽でもやるんですね。人形の体と勘十郎さんが一体になっている感じで、華やかな幕切れでした。

壺坂の山の段は、世をはかなんで谷底へ飛び込んだ夫婦が、最後観音様に救われて、盲人だった夫沢市の眼が開くというハッピーエンド。

ところで最近は文楽では、舞台の上の部分に浄瑠璃が文字で表示されるんですね。最初は邪魔だなと思ってたんですが、つい読んじゃいますね。ちなみに、壺坂山の段は「有り難かりける御法(みのり)なり」で段切となりました。minoriさんのお名前の由来はひょっとしてこれですか?

コンダラ

テーマ:よもやま話
1/14(土)の日経プラス1のコラム「コトバの鏡」のお題は「コンダラ」。勘違いが時を重ねていくうちに新語として定着する、ということを書いた内容でした。

1968年からTV放映が始まった「巨人の星」の主題歌。「♪思い込んだら試練の道を~」から始まりますが、「思い込んだら」を「重いコンダラ」と聞き間違える人が続出した。

「コンダラ」なんてものはないが、劇中に出てくる重たいもの..という連想で、いつしか飛雄馬が引っ張っていた重たい整地ローラーの意味になり、今では「コンダラ」が正式名称と思う若者も多いらしい。てなことが、当コラムには書かれておりました。

早速ネットで画像検索してみると、なるほど、こんなのや

こんなものまで


う~ん、皆さんはどうでしたか?「重いコンダラ」だと思ってました?私は「重いこんだわら」だと思ってました。つまり、どちらかというと
こっち系

もう一つ書かれていたのが童謡「赤い靴」。「異人さんに」を「♪ひいじいさんに連れられて」とする歌詞間違い。「外人さん」とは言うけど、「異人さん」なんてあんまり言いませんものね。でも「ひいじいさん」に連れられるくらいなら、「いい甚さん」に連れられてく方がええやろ?

起床時差ボケ

テーマ:よもやま話
昨日の朝5時半頃目が覚める。寝る直前だけファンヒーターをつけるだけなので、大概この時間になると部屋は冷え切っている。心なしかお腹が痛い。しばらく我慢していたけど、寒いし腹は痛いし眠れないので、しょうがないからトイレに行く。

戻ってきて、やや落ち着いたのか、しばらくするとまた眠りに落ちる。ふっ、と気がついて時計を見ると、7時40分。いつもと同じような起床時間だ。通勤時間ゼロなので、これくらいの時間に起きれば十分。

階下に降りて、いつものように新聞を取りに表に出ようとすると、妻が「新聞取ってきたわよ」。おぉ、珍しい、そいつはありがたい。とテーブルの上のそれを取って、カーペットの上に広げていつものように読みだす。「こんな遅い時間に取りに出て誰かに会うと恥ずかしい、と思ってたら、Nさんに会うてもたわ。」

そんな風に言う妻の言葉の意味がよくわからないまま、新聞の字面を追っていく。時間的にもうそろそろ朝ドラが始まる頃なのにテレビは一向に番組を始める気配もない。いつもなら、この時間に合わせて朝食を食べに居間に入ってくる母も今日はまだのようだ。

「今朝、5時半頃、寒いし、お腹痛いし起きてもたわ」と妻に言うと、「うん、知ってるわぁ。あの時間にいったん目が覚めると、多分朝起きられんと思てたんよ」。「けど、ちゃんと起きられたやろ?」と私が言うと、

「はぁ~あ?何寝ぼけてるんよ?何時やと思てるんよ?さっさとご飯食べてちょうだいっ!!」と妻。ふと、時計を見ると「えっ!もう9時やんか!」。体内時計は8時だったのに、1時間の時差。

「うっそぉ~い」「うそちゃいます。だから、あの時間に目を覚ましたら寝坊すると思った、って言ってるし、新聞も取ってきたんやんかぁ」。テーブルの上を見ると、とっくに母が食事を済ませた後の食器までが冷ややかな視線を私に送っていた。

倉庫番委員長

テーマ:まちづくり
昨日は、伊部町自治会の役員引継。私自身、昨年まで4年間、副会長兼会計を務めてきたのですが、これまで自治会長をされておられたNさんが、今年長浜曳山祭の総当番委員長の大役を果たされることもあり、先日の町内総会で図らずも、自治会長を拝命することになりました。

と言っても、世帯数が3桁を超える巨大自治会とは違い30軒程度の町ですので、まあ大自治会の組長みたいなもんかもしれません。それでも、引継書類は山ほどあって、これほんまに全部要りますんか?

あ、そうそう、曳山祭総当番委員長と言えば、昨年の委員長のHさんが大役を拝命された時も、大変ということで商店街の会計がHさんから私のところに回って来まして、これは現在も引き続き担当しているのですが、どでかい書類箱を預かっております。

さらに、町内は5つの組に分かれているのですが、その組長も回ってまいりまして、お向かいさんから昨日引継の書類箱が回って来ました。まあ、自治会の規模が規模ですから、一組と言っても5軒程度のいわば隣組なので、仕事と言っても町費を集める程度で大したことはない。

しか~し、回って来た書類箱がやたらでかい。中身は昔から変わっていない。
町内記録はともかく
回覧板に
町費徴収簿が40年分
さらに恐ろしく古い通帳類

みんな、こんなもの必要ないと思いながら、自分からは捨てられず、毎年隣に順々に回している。おいおい、これいつまで保存するんやぁ?私以外に捨てるものはいないのかな?でも、ここまで残ってると逆に捨てづらい。

それを見た母、「えらい、いかい(大きい)箱やなぁ。ほんなもん、誰が始めやったんやろな?」

「おいおい、この字に見覚えありませんか?え、どうどす?」

「あははは」

あははは、ってどうよ?これ、母上の字でしょうが。とにかく、どうするよ、このいくつもの巨大な書類箱。
わしゃ、倉庫番委員長か!

ブログの気持ち

テーマ:よもやま話
ちょっと前になりますが、12/5(月)の日経新聞に「日経の読み方」という特集記事が。その中に「コラムの気持ち」という春秋欄の編集子による文章が掲載されていました。

「春秋」と言ってわからなくても、日経版「天声人語」といえばわかるかも。朝刊の1面の下の方に書かれた時事コラム。「社説が料理のメーンなら、『春秋』は気のきいた前菜や箸休めといったところだろう」などと書いてある。なるほど、なるほど、社説と違ってくだけたタッチですもんね。

「まずネタがよくて、その日の世間の気分に合っていなくてはならない。大げさにならずゴテゴテせず、じーんと味わい深くもありたい」。うんうん、わかる、わかる、その気持ち。ブログを書く気持ちと一緒やわ。

ブログと新聞の時事コラムを比べるのもおこがましいけど、起承転結の展開、故事や外国語の引用、譬え話など文章の書き方の参考になるのは間違いないので、毎朝この欄には必ず目を通す。

しかし、「そんなコラムが書けることはめったにない、と告白しておこう」なんて書いてある。「まずまずの出来か、などとうぬぼれても読者の皆さんは辛辣だ。『勝手な思い入れはよして』『結論が強引だ』『どうも品がない』等々」と続く。そうか、結構辛い思いして書いてるんですね。

これで食ってるだもんなぁ。やっぱり、銭もらって書くのと、そうじゃないのでは大きな差があると思いますわ。気分が乗らないから書かない、ってわけにもいかないし、「週末の食卓」で逃げるわけにもいかないし。

しかし、一人で毎日書くの大変やろなぁ、と思ったら、あれ?「複数の論説委員が交代で書き、きょうも何をどう斬ろうか思案をめぐらせている」なんて書いたるやん。な~んや、一人ちゃうんかい。

いずれにせよ、「志高く、姿勢は低く」を心がけているとある。あんたは逆やな、という声がこんこん聞こえる。

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