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辰御年語

テーマ:言葉・漢字
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。さて今年は辰年。「辰」という字を大漢和字典で調べますと、「たつ 十二支の五番目」とあり、「方角では東南東。時刻では午前八時、およびその前後の二時間。動物では竜にあてる」と記されております。

なんですが、「辰」という字そのものは「竜」とは関係ありません。「辰」という字はですね、蜃気楼の「蜃」という字の元字なんだそうです。「蜃」は「おおはまぐり」。その吐き出す息によって空中に楼閣などが現れる、と古人は考えたようです。

しんき臭い前置きはともかく、「辰」の本当の意味は何なんだ?漢和大字典に書いてあるとおり書きますと「二枚貝(はまぐりなどね)が開いて、ぴらぴらと弾力性のある肉がのぞいたさまを描いた象形文字」なんだそうです。ほ~っ、なるほど。

そう言えば、この「辰」がつく文字は結構ありますね。手がつくと「振える」。口先でぷるぷるしてるのが「唇」。赤ちゃんがお母さんのお腹の中でびくびくと振動するのが「娠」。地震の「震」は「雨(空の現象)+辰(びりびりふるえる)」で、本来は「雷」のことのようです。

でも、もう大地が震えるのは去年で十分。「辰」には「元気よくふるいたつさま」という意味もあるようです。大震災からの復興、景気の回復。喜びに打ち震える年にしたいものですね。
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