アロマとフレーバー

テーマ:油甚本店
うちの店でお客様から尋ねられる質問で最も多いのが「胡麻油って白いのと黒いのがありますけど、何がどう違うんですか?」というもの。もう何度も聞かれ、その度ごとにオウムのように同じ説明を繰り返し、「エエ加減に覚えて下さいよ」と言いたくなるのですが、お客さんはその都度変わってるんですからしょうがないですよね。

「白い方は胡麻を煎らずに生で絞っているから香りがないんです。で、煎れば煎るほど色が濃くなって香りも強くなるんです」と申し上げると、「へぇ~」と納得してくださる方が多いものの、中には「ほんで、味はどう違うん?」とさらに突っ込んで来る方がいらっしゃる。

これね、結構難しいんですよ。「味」の定義が難しいんですよね。舌が感じる味覚という点でいうと、おそらく白い方も黒い方も変わらないはず。何かの本に鼻をつまんで食べたらわからないはずだ、と書いてあったような。しかし、嗅覚も含めれば、明らかに違う味だと認識するに違いない。

しかし、こんな説明をしていたら、お客さんはあくびをし始めるか、きびすを返して店を立ち去ろうとするだろう。う~ん、どうしたらいいんだろう?と思っていたところに、11/10(土)の日経プラス1の「その違いわかりますか」のコラム。

お題は「フレーバーとアロマ」。アロマというのは最近流行りですし、アロマなママさんのブログでもお馴染みでしょうが、記事では「アロマは飲食物に限らず、さまざまなものの良い香り、芳香を意味する。」とあり、一方のフレーバーは「飲食物の味、香り、舌触りを含めたトータルな味わいのこと」と書いてあります。

さらに「口に飲み物や食べ物を含んでから飲み込むまでに感じる、総合的な口中感覚をいう」と続きます。おぉ、何と適切で芸術的な表現なんだろう。そうか、お客さんはこれを聞いてたんやな、この違いを。

アロマは嗅覚を刺激する香りで、フレーバーは味覚を刺激する風味なんですね。ようし、今度から「白と黒ではアロマはもちろんのことフレーバーも全く異なります」って説明したろ。何やて?「は~っ?」って言われるだけやてか。


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