幸村の末裔の見立て

テーマ:保険・金融
去る14日の午後、野田総理が党首討論で「16日に解散します!」と爆弾発表を行った頃、大垣共立銀行と取引のある会社の集まりである共立会の講演会に出席しておりました。講師は愛知淑徳大学教授の真田幸光氏。専門は国際金融論のようですが、この方どうやら戦国武将真田幸村の末裔らしい。

とにかく、声が大きく甲高い。結局マイクの置かれた壇上には上らず、フロアレベルでマイク無しで1時間半、国際情勢、為替の行方、そして講演のテーマであった「混沌の中で日本の生きる道」を熱く語られました。

世界は今、先の読めない混沌状態で、明確なリーダーシップのない「G-zero」状況であるというのが氏の基本認識。世界の為替市場は実体経済(70兆ドル)の20倍を超える額の取引がなされており、明らかに信用創造が行き過ぎたレベルになっている。

実体経済をふくらませることが当面の課題であるが、実需はインフラ整備や消費財未整備の新興国にあるため、特に人口の多い中国やインドに各国の熱い視線が集まっている。

経済が停滞する中、世界は最悪の場合、「スクラップ&ビルド(壊して作る)」、すなわち紛争の方向に向かう可能性がある。これは決して世界的なWARではなく、地域紛争。尖閣問題に関するアメリカのスタンスもこれに沿ったものではないか。中国は習近平の総書記就任で軍の影響力が拡大する。軍人の思考回路は一般人とは異なり、想像だにしていないことが起こり得る。

日本経済不振の最大要因とされている「円高」であるが、これは日本が債権国(経常収支黒字)であるとともに金払いが良い(信用が高い)から。日本の経常収支が黒字なのは、これはかつてのように貿易収支が黒字だからではなく、「海外投資からの配当金収入」によるもの。

従って円安を求めるのなら、この配当金収入の流入を止めれば経常収支は赤字となり、日本の信用力が下がり円は売られる。ただし、その場合想定以上の円安となり、むしろ資源高、食糧高の悪影響のほうが大きいだろう。

今後の日本は、安倍政権になる可能性が高く、彼が日銀法の改正に意欲を燃やすなど金融緩和の方向に向かうことが見込まれるので、少し円安の方向に向かうであろう。

2年ものの国債利回りで比較した日米金利差は現在0.1%程度アメリカが高い状況であるが、これが0.3%を超えてくると円売りドル買いが加速し、円安になる。早ければ来年の春には1ドル85~90円のレベルになるのではないか、というのが幸村さんの末裔の見立て。

さて、ちょうど4年前にも同氏がこの講演会の講師で来られていたとのこと。帰って手帳を見たらあったあった。傍らに「オバマは1期で退くだろう」というメモ。はずれてるやん。2期目に入ったオバマ政権。さて世界は、そして日本はどうなる?

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