やよわするな

テーマ:よもやま話
私たちの小・中学生の頃、「蛍の光」とともに卒業式に歌われる定番の曲であった「仰げば尊し」。長年、作詞・作曲者不詳の謎の歌だったんですってね。

先頃、原曲が見つかったという報道がなされておりましたが、米国で19世紀後半に世に出た「SONG FOR THE CLOSE OF SCHOOL」、文字通り「卒業の歌」だったわけですね。

最近、めっきり歌われることがなくなったと思いましたら、「歌詞の内容が教師を崇めるもので民主主義にそぐわない」だの、「身を立て名を上げ」など立身出世を称えるのがけしからんだの、歌詞が文語で難解だのとやたらけちをつけられた結果だそうです。


1.仰げば尊し 我が師の恩 教えの庭にも はやいくとせ
思えばいととし この年月 今こそ別れめ いざさらば

2.互いに睦みし 日ごろの恩 別るる後にも やよ忘るな
身を立て名をあげ やよ励めよ 今こそ別れめ いざさらば

3.朝夕慣れにし 学びの窓 蛍のともしび 積む白雪
忘るる間ぞ無き ゆく年月 今こそ別れめ いざさらば 

私は好きだったですけどね、この旋律。確かに、歌詞がわかりにくく間違って解釈してたりもいたしましたが、それもまた後になれば楽しい思い出。

「思えばいととし」は「一年(ひととし)」だと思ってたら「いと疾し」、つまり「とてもはやく過ぎ去った」ってことだったし、「やよ忘るな」は「やよはするな」と取って、「(い)やよ!」と言われることはするな、だと思ったり。(「やよ」は「おい」みたいな掛け声だとか)

「今こそ別れめ」なんか、迷うことなく「分かれ目」だと思っておりましたが、よくよく考えると「こそ」-「已然形」の係り結びで、「今まさに別れん」てな意味合いですよね。深い歌ですがな。

最近の卒業式は、「旅立ちの日に」「贈る言葉」「さくら」等のヒット曲を歌う傾向にあるんだそうですね。先生を崇めて何が悪い。立身出世結構じゃないですか。こんなご時世だからこそ、原曲発掘を機に「仰げば尊し」をやよ歌わめ。

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