板につく

テーマ:言葉・漢字
先日、tossanが「すっかり雪化粧が板についてきた伊吹山」という表現をされておりました。そして何で「板につく」って言うのか、と私の方へいきなりパスを送って来られました。ネタ振りに寝た振りするわけにも参りませんので...。(納豆と豆腐は後日ね)

雪山そして板と来れば、最近スノボーに押され気味ですけど、やっぱりスキーですよね。「やっとこの板にもなじんできた」とか「抜群の板さばき」などと申しますが、私は成人してから始めたために恐怖感が勝り上達はしませんでした。そう言えば「ボード」も「板」そのものですな。

あ、スキーと「板につく」は関係ないみたいです、ちなみに。この言葉聞いて、パッと思い浮かぶのは、これ。

ねぇ、昔はごちそうでねぇ。競って取り合って食べたものです。今ではお節料理で最後まで残るのがこれ。「もう、半分でええがな」「だって、紅白1本ずつしか買ってないもん」「どっちか一色でええがな」「何言ってんのよ!紅白で縁起物なの」

しかし、これ漢字で書きますと「蒲鉾」。一体どこが板についているんでしょうか?実はこの「かまぼこ」、古くは細い竹を芯にして筒型に塗りつけ、その形がガマの穂に似るところからこの名がついた、と辞書に記されております。むしろ現在の竹輪みたいなもんだったんですね。で、それが「板についた」???
 → 
わけでもないようであります。前置きが長くなりましたが、どうやらこれは歌舞伎から来た言葉のようですね。「板」は舞台のことで、「板につく」とは「役者が経験を積んで、演技が舞台によく調和する」という意味だったんですね。

ここから派生して、「経験を積んで、動作や態度が地位・職業などにしっくり合う」という意味でも使われるようになりました。ところでtossanの用例では、「季節が深まって、雪化粧が伊吹山にはしっくり合う」という意味なのでしょうか。人以外に使うことはないのかもしれませんが、伊吹山を人に例えた立派な擬人法ですね。

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