天王寺屋逝く

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日の夕刊を見てびっくり。歌舞伎界の重鎮で立役では当代随一の中村富十郎さんが逝去されたとのこと。一昨日(1/3)の午後8時28分というから、ちょうど同窓会の2次会で浮かれ騒ぎをしていた頃じゃないですか。
天王寺屋ぁ!
個人的には吉右衛門さんとともに最も好きな歌舞伎俳優だったのでとても残念。81歳なので高齢といえば高齢なんですけど、それにしても思わず「あ~ぁ」とため息が出てしまいました。

歌舞伎は「顔良し 声良し 姿良し」がいい役者の条件と言いますが、富十郎さんの魅力は巧みなセリフと豊かな声量、切れのいい踊り。一言で「口跡がいい」で片づけられない、いつ聞いても気持ちがスキっとする美声でした。

昨年長浜で第20回地芝居サミットを開催いたしましたが、実は平成3年にも第2回サミットを長浜で実施しています。私が長浜へ戻ってくる前の年でしたが、ちょうど北陸線の直流化イベントの一環として行なわれたため、予算も潤沢だったようです。

そのためか、何とこの時、富十郎さんを招聘して子ども役者への演技指導をしていただいた記録が残っています。当時60歳そこそこですから油の乗り切った時期。指導を受けた子どもたちは、その事を覚えていてくれているとは思いますが、是非一生の宝だと感じてほしいと思います。

その後、平成12年には松竹巡回歌舞伎で再度来浜され、この時は私も文芸会館まで見に行きましたが、確か「身替座禅」の山蔭右京役を演じられたと思います。

大歌舞伎の芝居のテープを聞いて義太夫の稽古をすることがありますが、その中では「忠臣蔵三段目」の高師直役や「引窓」の濡髪長五郎の役がとても印象に残っています。
濡髪長五郎
富十郎さんは平成8年に33歳年下の女優と結婚し、69歳で長男、74歳の時に長女誕生という艶福家。まだまだ長生きされると思っていたのですが...。今後あんなに気持ちのいいセリフの言える役者が果たして現れるのでしょうか?ご冥福を心よりお祈り申し上げます。


(追記)
話は少し脱線しますが、びわ湖ホールが出来てから、巡業で長浜まで大歌舞伎が来ることがほとんどなくなったと前に不満を書いたことがありました。その後もびわ湖ホールについて辛口で書いて来ました。ところが一昨日の同窓会で県庁に勤務する同級生が「実は今、出向でびわ湖ホールに居るんや」とのこと。ちょっと凍りそうになりました(笑)

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