時平の七笑

テーマ:曳山・歌舞伎
自分の町はともかく、孔雀山さん、萬歳楼さんの芸題に関して書きましたので、もう一つの出番山、呉服町常磐山さんの演目にも触れてみたいと思います。

「天満宮菜種御供」、通称「時平の七笑い」というお芝居なのですが、近年では片岡我當さんが得意芸とされており、1月大阪松竹座の新春歌舞伎などによくかかりますが、曳山狂言としては史上初お目見えです。

天満宮とは言わずと知れた天神さん、菅原道真公を祀る神社でありますが、ここでは菜種をお供えするのが通例となっているのかと思いましたら、左遷の詔を受けて大宰府へ向かう途次、道真公が道明寺に立ち寄られた時に、辺り一面には菜の花が咲いていたのだそうです。

その後、菅公のおば君である覚寿尼公は毎日陰膳を据えていましたが、その飯を粉にし梅の実の形にした黄色の団子をこしらえたところ、病気平癒の効があるとして参拝者がこぞって求めた。という逸話があるようで、今でも道明寺天満宮では毎年3月25日には「菜種御供(なたねごくう)大祭」が行なわれ「河内の春ごと」として親しまれているようです。

さて、天下をねらう藤原時平が、政敵菅原道真の娘・紅梅姫が斎世親王と恋仲となったのを謀反の証しとして道真の追放に成功する。道真は身の不運を嘆き、すべてを時平に託して大宰府に左遷されていく。後に残った時平は最後には高笑いを見せて、その正体を暴露する。

というのが、ざっとしたあらすじなのですが、表向きは道真の味方を装いながら陰で策謀を巡らし、最後に「道真はいかい阿呆じゃな~」と高笑いするわけです。

それにしても、「七笑い」とはどんな笑いなのか?フッフッフ、ヘヘッ、ハハッ~、オホホホ、ヒヒッでとりあえず5つ、あとワ~ハッハッハと大笑いもあるでしょうし、ヌフフフ、ムホホ、とか考えればいくらでもありそうですが、一体どうやって笑い分けるのか注目です。

「最後に笑うやつが最もよく笑う」ということわざもあるようですが、
こんなもんが出てきたら
思わずニンマリとしたくなるでしょうね。

ちなみに、「時平」の七笑、この場合は「ときひら」ではなく「しへい」と読みます。

あみさん、画像無断借用してごめん


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