男の花道

テーマ:曳山・歌舞伎
「男の花道」と言ってもパチンコではございませんよ、悪しからず。長谷川一夫さん主演の映画にもなりましたが、その後新作歌舞伎の題材にもなりまして、本年の長浜曳山祭で瀬田町萬歳楼さんが上演されることになりました。

実は、この演目、私自身にとっても忘れることのできないものなのです。昭和43年にわが翁山で上演され、その時が私にとっての最初で最後の役者としての曳山祭出場となったのです。当時小学校2年生に成り立ての7歳でした。

役どころは、旗本柏原御前。主役の中村歌右衛門の恩人に難題を申し付ける意地悪な殿様役。偉そうに坐っているだけで、振りは盃を投げ捨てる以外、あまりありませんでしたが、2年生としては結構セリフがたくさんありました。ちなみに今でもセリフ覚えていますよ。

ちょうどNHKが稽古の時から取材に入っており、祭が終わり編集が完成した時点で東京のNHKに招聘され、「あすは君たちのもの」というドキュメンタリー番組に出場いたしました。また、サトーハチローさん作の「曳山の舞台に出た子どもたち」の詩はこの祭の時の我々が題材になっています。

主役の中村歌右衛門を演じた中村三喜男さんは、私達の町の方ではなく借役者だったのですが、それまでにいくつかの町で出場されており、おそらく歴代でも指折りの女形の名役者だったと思います。同じく土生玄碩は歌右衛門の眼病を治した恩人ですが、この役は現在長浜で能楽師としてご活躍の古橋正邦さんが演じられました。

その外の役は伊部町内の子どもが演じたのですが、いずれにせよ大評判をとった芝居だったようで、その時のことを覚えていらっしゃった瀬田町の役員さんが、ぜひこれをやってほしいと振付さんに上演を熱望されたと聞いています。

いわゆる古典歌舞伎ではなく、また上演時間も長く、現在は40分という時間制限が厳しくなっているので、もう曳山祭で演じられることはないだろう、と思っていましたので、今回の上演は他町ではありますが、とても楽しみにしています。萬歳楼の皆さん、頑張ってぜひいい芝居を見せて下さいね。

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