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曳山祭天気の法則

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日、曳山祭の籤順の法則について書きましたら、tossanから「天気についての法則」はないのでしょうか?」といった趣旨のお尋ねがございました。

巷に流布している最もpopularな仮説は、「猩々丸の出番には雨が降る」というものであります。即ち猩々丸は船の形をしており、船には水がつきものというわけであります。

私は平成4年に長浜に帰って参りまして、しばらくこの仮説が正しいかどうか推移を見守っておりましたが、どうも様子が違う。むしろ自分たち(翁山)の出番の天気が悪いのではないかと気になり始めました。

即ち、平成10年および7年は14日が雨で夕渡りはいずれも大手のアーケード内のみとなりました。平成4年も15日の夕方から崩れ始め16日は雨。さらに記録によると平成元年の15日は小雨、昭和61年の奉納狂言は嵐のような天気で能舞台で行なわれたりと。

まあしかし、最近になりまして風向きが変わって参りまして、再び「猩々丸仮説」は「定説」としてもよいのではないかと思われてきました。今年も昨日14日が雨、前回の平成18年、さらには平成12年はともに本日15日がひどい雨でした。

猩々丸が出ると必ず雨というわけでもなく、総当番の担当山組との相性も「あると思います。」つまり、「猩々丸の出番の年、翁山・諫皷山ペアが総当番だと本日15日は雨」となるようです。

ちなみに猩々丸も翁山も出ない「青春月諫」の出番の年が最も晴の確率が高く、私が長浜に帰ってきてから、この出番の時に14、15、16日の3日間に雨が降ったことはほとんどありません。やはり青春月間は太陽の季節なのでしょうか。

曳山籤順の諸法則

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日は曳山祭のくじ取り。昨年は事前にブログでくじ順予想をして、ていくさんの桜花賞ではありませんが、大本命の青海山をはずしまして惨敗に終わりました。

今年は予想をする前に、気がついたら既に決まっておりまして、1)鳳凰山 2)高砂山 3)猩々丸 4)壽山の順だそうです。ちなみに私が例年予想に使います「過去平均くじ順位の反対法則」によりますと、1)壽山(2.69) 2)高砂山(2.50) 3)猩々丸(2.40) 4)鳳凰山(2.31)となり、②番と③番は当たりましたが、①番と④番はモロ逆です。

2つ当たる確率は1/4ですので、全く大したことない法則なんですが、それにしても昨年の青海山同様、鳳凰山も一番籤の多い山組です。1年4山となった1960年以降の17回の出場のうち、一番が何と7回、青海山の8回に次ぐ多さです。

実はもう一つ「松尾一番の法則」というのもございまして、猩々丸、孔雀山、青海山の振付師である市川松尾先生に一番籤の確率が非常に高く、振付を担当された1998年以降12回のうち一番が6回と勝率5割を誇っておられます。

実は今これを書きながら気がついたのですが、地元で魚屋さんを営む三味線奏者である豊澤賀祝氏が出場されている山組はここ5年間のうち実に4回が一番籤で、しかも3年連続一番(翁、青海、鳳凰)であります。新たな神話が生まれる予感がいたします。

さて今回、鳳凰山は籤順に関わらず三番叟を実施したいというご意向をあらかじめお持ちでありまして、振付さんの工夫で劇中に「つくり阿呆」の大蔵卿が三番叟を躍るという筋立てになっております。実際に一番籤を取られましたので、ご見物の皆様は三番叟を二度たっぷりとお楽しみ下さいませ。

あきまへん

テーマ:曳山・歌舞伎
3時半頃まで起し太鼓、2時間半ほど眠りまして、6時半から御幣迎えです。何回経験いたしましても頭が朦朧といたします、4月12日~13日にかけてのこの時間は。

長浜に帰って参りまして17回目の祭ですが、御幣迎えへの出席は欠かしたことがありません。山組の人間にとっては祭礼において狂言執行が最重要事であることは言うまでもないことですが、八幡宮さんにとっては御幣迎えこそが最重要の行事である、と宮司さんから伺った覚えがございます。

そんな大切な行事に向かう道すがら、宮町通り(やわた夢生小路商店街)で異様な光景にでくわしました。

とある店舗のシャッターが大きくへこんで家側に屈曲しております。昨晩の裸参りの乱闘の結果がこれです。こちらのブログで事の次第がよくわかります。

毎日稽古場に詰めて、子ども達が必死にセリフやふりを覚えているのを目にし、時に叱り、時に励まししているならば、彼らの健康や活躍を祈る裸参りの途中に、けんかなどしようと思う気になるはずがないと、私などは個人的に思います。けんか目的で町外の者が参加しているとしたら、それはとても情けないことです。他人の迷惑にならないところで個人的に堂々と殴りあってくださいな。

八幡宮で御幣を頂戴し、自町へ帰る道すがら。来た時から1時間半ほど経過していたでしょうか。先ほどのシャッターが一部開けられ、おそらく衝撃で開かなくなった1枚に貼紙がされております。

被害を受けた店主さんが、事の経過と顛末について書かれており、山組あるいは祭のあり方そのものに対して疑問を発した警告文です。全くの正論であり、反論の余地は一切ないと思います。家のまん前で騒動が起きている時の家人の恐怖感についても書かれています。シャッターの物損のみならず精神的な被害まで...。

昨日のブログでぱんやさんも「裸参りの品格」という題で書かれておりますが、本当にその通りです。今回の当事者だけでなく、山組全体として裸参りのあり方について自戒が必要だと思います。

八陣だよ全員集合!

テーマ:曳山・歌舞伎
先月の曳山博物館運営委員会で、委員の一人である観光協会長さんから「曳山博物館で子ども歌舞伎の公開稽古をしていただけないか」というご提案を頂戴いたしまして、総当番を通じて各山組に打診をしていただきました。

前例のないことであり、本番が近い時に通例と異なることを行なうことは外から見る以上にエネルギーを要するもので、なかなか調整は難航しておりましたが、そんな中、舟町組猩々丸さんが快くお引き受け下さり、昨日の午後1時30分より曳山博物館伝承スタジオに設けられた特設舞台にて開催の運びとなりました。

場内は開演を今かと待ちわびる100名以上の観客で埋まりました。
ざわざわざわ
とざい と~ざいィ
舞台方の口上から始まりましたる芸題は「八陣守護城 湖水御座船の場」。大歌舞伎では船上が舞台となる芝居で、船形の猩々丸にはまさにうってつけの演目であり、9年前にも演じられました。
左端は船浅さんのご子息です
下の写真右奥が太夫と三味線(ドラゴンスリーさん)。曳山の上では障子の裏で演じます。手前に座っておられるのが振付の市川松尾先生。公開といえども稽古ですから、うまくいかない所があれば芝居を止めて、指導!注意!警告!
そこ違うよ!
役者さん随分前の方へ
あれあれ、そこは舞台ちゃいますがな、と言いたくなりますが、船形の猩々丸は他の曳山と違いまして、ちょうどこの部分の舳先でも演じることができ、その場所にふさわしいエンディングが用意されているというわけです。

振付の松尾先生曰く、「いやあ、舳先(へさき)の部分を使う芝居やってくれって頼まれたもんですからね、これっきゃないんですよ」

いやいや、あと100年もすれば、こんな芝居も登場したりして....。



(御礼) 公開稽古はお客様の大喝采のうちに無事終了いたしました。猩々丸の皆さん、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。


曳尾(えいび)

テーマ:曳山・歌舞伎
曳山祭の季節でございます。以前、西中の曳山文化教室を伝承委員会でお手伝いした時だったでしょうか、西中生たちの実に1/3が感想文の中で、「曳」という字を誤って「更」の上の棒がない字を書いていました。

さて、普段何気なく読み書きしております「曳」という字ですが、部首は「曰(いわく)」という字で「ひらび」と読むそうです。音読みはご承知のとおり「エイ」でありまして、意味は「ひく、ひっぱる、長く後ろにひきずる」とあります。

さて、字の成り立ちですが「申(長く伸ばす)」+「/印(ひっぱる)」の会意文字で、長いものをずるずると引きずることを意味する文字です。曳山を長い綱を引きながら動かすイメージにぴったりですね。

そんなことを調べていたら、「曳尾(えいび)」なる熟語が目に入りました。「尾をひきずる」はわかるのですが、他の意味で「仕官して自由を束縛されるよりは、貧しく身分が低くても郷里に住んで気ままにしていたいというたとえ」と書いてあります。

さらに調べますと、「尾を塗(泥)中に曳く」から来ており、楚王に仕官を求められた荘子が「亀は、殺されて占いの用に立てられて大切にされるよりは、泥の中に尾をひきずってでも生きているほうを望むだろう」と言って断わったという「荘子」秋水の故事から、上記のような意味になったとのことであります。

そんなことにこじつけまして、私も「曳尾塗中」の身を利用いたしまして、白昼堂々豊公園に桜を愛でに参りましょう。(ちなみにマジで「こじつけ」は、故事に無理やり関連付けるという「故事付け」が語源です)

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