はまり役

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日は曳山祭本日(ほんび)。午前中はくもりで小雨混じりでしたので心配いたしましたが、午後からお天道様がお出ましになりまして、絶好の祭日和となりました。

最低限の仕事を済ませ、急いで八幡宮に向かいますと、まさに二番山の高砂山の芝居が始まったところでした。演目は「中村閑居」。昭和63年に同町が演じて以来長浜では上演されておりませず、大歌舞伎にかかるような芝居でもありませんで、私自身見るのは初めてです。

曳山の子ども歌舞伎は、上手下手よりも子どもの熱演こそが感動を呼ぶものでありまして、どの町にも甲乙をつけることはなかなかできません。

とは言うものの、その子の年齢や、顔、体格、声といったものに「役」が合う、はまる、ということはありまして、結果的にそのことが、芝居をより上手に見せるということはあると思います。

私の個人的な感想ですが、今年一番の「はまり役」は、高砂山で善師坊を演じた8歳の少年でありました。心の奥底から発せられたような悲哀に満ちたセリフの一つ一つが、見るものに訴えかけて来るものがあります。「演じている」を越えて「成りきっている」と言えばよいのでしょうか。
善師坊(左)と兄曽我十郎(右)
「上手だなあ」と客観視できないほど芝居に入り込んで見入ってしまっている自分にふと気づくという感じでした。終演後、同町振付の市川団四郎先生をお見かけいたしましたので、上記のような感想を率直に申し上げましたところ、「最初はおどおどした感じで声も出ず心配したんだけどねえ。ここまで来れば大丈夫」と仰っておりました。

曳山まつりに出場できること自体が名誉なことですが、自分の「ニン」に合った役を演じることができれば、それはさらに幸せであり、その演技を見せてもらえた観客も幸せというものです。

さて、こちらはお旅所での鳳凰山前。事情あってか、にわか人行事を務めるK書店さん。こちらも「はまり役」かも。


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