祭りボケ?

テーマ:曳山・歌舞伎
曳山祭は終わりましたが、出番の人たちは声がしわがれていたり、シャギリの音が耳に残ったり、歌舞伎のセリフがつい日常でも口をついたり、しばらくは所謂「祭り後遺症」というものにさいなまれます。私の場合は、今年は出番ではありませんでしたので、そんな心配はありません。

いや、ないはずでした...。

祭りの稽古や諸行事のためもあって、竹本塾(義太夫・三味線修業塾)の練習もしばらくお休みでしたが、この間の土、日曜日は久々に稽古が再開されました。

日曜日に稽古をつけていただいたのは、6月の素義会の課題曲である「壺坂霊験記 沢市内の段」。以前にも書きましたが、「盲の夫、沢市の目が治るようにと妻お里が毎晩壷坂の観音様にお参りするのだが、沢市は妻お里が他の男と浮気しているのではないかと疑い、妻を問い詰める」というのが、この段のあらすじです。

お相手を務めて下さる三味線さんは、今年舟町組猩々丸さんの三味線として活躍され、ブログ「マツリート」を書いておられる龍三(ドラゴン・スリー)さん。ちなみに素浄瑠璃の場合は、歌舞伎の太夫と違って(役者の)セリフの部分も大夫が語ります。

さて、稽古で一段語り終えまして、師匠が開口一番こうおっしゃいました。
「甚大夫さん、あなた今日はとんでもないことをおっしゃいましたね。」

「えっ!? 何でしょうか?」

「あら、わからない? あなた気がついた?」と、三味線の龍三さんに振られますと、龍三さん

「はい、わかりました」 (そんなら、言ってくれよ!)

しばらく、考えておりましたが、わかりません。

「あなた、はだか(裸)参りとおっしゃったわよ」

実は、妻お里が沢市に向かってこう言うセリフがあるんです。
『・・・・雨の夜、雪の夜、霜の夜も、いとわぬ私がはだし参りも皆んなお前の為じゃぞえ』

「いや、裸で走ったら夫の目が開くんじゃないかと思ったんでしょう、お里は」

そんな気の利いた受け答えが咄嗟にできるはずもございませんで、唖然とするばかりでありました。


どうやら、出番でなくても祭りボケのようです。本番につい口走ってしまわないか不安です。




アーカイブ

最近の記事一覧

カレンダー

<<      2009/04      >>
29 30 31 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 1 2

ブログランキング

総合ランキング
2位 / 1569人中 keep
ジャンルランキング
2位 / 816人中 keep
日記/一般

フリースペース

HTMLページへのリンク

プロフィール

このブログの読者

お気に入りブログ

参加コミュニティ一覧