曳尾(えいび)

テーマ:曳山・歌舞伎
曳山祭の季節でございます。以前、西中の曳山文化教室を伝承委員会でお手伝いした時だったでしょうか、西中生たちの実に1/3が感想文の中で、「曳」という字を誤って「更」の上の棒がない字を書いていました。

さて、普段何気なく読み書きしております「曳」という字ですが、部首は「曰(いわく)」という字で「ひらび」と読むそうです。音読みはご承知のとおり「エイ」でありまして、意味は「ひく、ひっぱる、長く後ろにひきずる」とあります。

さて、字の成り立ちですが「申(長く伸ばす)」+「/印(ひっぱる)」の会意文字で、長いものをずるずると引きずることを意味する文字です。曳山を長い綱を引きながら動かすイメージにぴったりですね。

そんなことを調べていたら、「曳尾(えいび)」なる熟語が目に入りました。「尾をひきずる」はわかるのですが、他の意味で「仕官して自由を束縛されるよりは、貧しく身分が低くても郷里に住んで気ままにしていたいというたとえ」と書いてあります。

さらに調べますと、「尾を塗(泥)中に曳く」から来ており、楚王に仕官を求められた荘子が「亀は、殺されて占いの用に立てられて大切にされるよりは、泥の中に尾をひきずってでも生きているほうを望むだろう」と言って断わったという「荘子」秋水の故事から、上記のような意味になったとのことであります。

そんなことにこじつけまして、私も「曳尾塗中」の身を利用いたしまして、白昼堂々豊公園に桜を愛でに参りましょう。(ちなみにマジで「こじつけ」は、故事に無理やり関連付けるという「故事付け」が語源です)

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