おとぎ話

テーマ:よもやま話
皆さんは眠る前に毎夜繰り返し行なっていることってありますか?私は寝床に入って必ず読書をするのですが、このような習慣的行動を「就眠儀礼」と呼ぶそうで、毎日繰り返すと無意識のうちに「これから眠るんだ」という条件反射が起こり、スムーズに眠りに入れるんだそうです。

6/16の日経新聞文化欄に民族学者の石毛直道氏が「大人のおとぎ話」という題で書いておられたのですが、氏もかつては眠たくなるまで寝床で本を読むのが習慣だったものの、最近は上方漫才や落語を聞いて眠りに入るそうで、それは小さな子どもが親の語る「おとぎ話」を聞きながら眠りにつくのと同じことだと。

さて、この「おとぎ話」って漢字では「御伽話」と書き、人が死んだ時の通夜を夜伽といったように、夜に話す物語を「夜伽話(よとぎばなし)」といったことがその語源なんだそうです。

漢和大字典によれば、「伽」の字は梵語の「ガ」の字を音訳するためにつくられた字で、「伽羅」や「伽藍」という言葉に使われますが、日本では「とぎ」の字にあてられたんですね。今は使われませんが元々「側に寄り添う」という意の「とぐ」という動詞もあったようです。

「とぎ」は「話し相手になって退屈を慰める」こと以外に「寝室の相手をすることまたその人」さらには「病人の看護」という意味にも広がっていくわけですが、いずれも「床(とこ)」という言葉と関連しているように思えます。

さてさて、「千夜一夜物語」というのがありますが、石毛氏によると、これができた由来はまず「ペルシャの王が王妃の不貞を発見し処刑して以来、女性不信に陥り、毎日新しい妻をめとっては翌日になると殺すことを繰り返した」んだと。何という就眠儀礼でしょう。

でね、「このことを知りながら大臣の娘シェエラザードは人々の命を救うために王と結婚。婚礼の晩、彼女は物語を話して王を楽しませ、物語の面白いところで話を打ち切り、続きは翌日の晩にすることにした」。なるほど、これが千一夜続いたから「千夜一夜物語」ができたんですね。

なになに?読んでいるうちに眠くなってきた?そりゃ私のブログも立派なおとぎ話ですな。

アーカイブ

最近の記事一覧

カレンダー

<<      2013/06      >>
26 27 28 29 30 31 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 1 2 3 4 5 6

ブログランキング

総合ランキング
2位 / 1569人中 keep
ジャンルランキング
2位 / 816人中 keep
日記/一般

フリースペース

HTMLページへのリンク

プロフィール

このブログの読者

お気に入りブログ

参加コミュニティ一覧