反古

テーマ:言葉・漢字
書き損なっていらなくなった紙を「反古(ほご)」といいますが何でこんな風に言うのか、または読むのか不思議に思っていました。また、ここから転じて「約束を反古にする」などと、無効にするという意味でも使いますよね。

大辞林には、古くは「ほうぐ」「ほうご」「ほぐ」「ほんぐ」「ほんご」ともなんて書いてありまして、昔の人も読み方に困ったであろうことが推測されます。「反古」は「反故」とも書き、漢字の方も定まっておりません。ま、どうでもよいと捨てられたものなのだから、読みも字もいい加減だったのか。

漢和大辞典によれば、「ほご」としての意味は日本特有のものであって、元々は「昔にかえる」とか「祖先をまつる」という意味であったそうな。

「反」という字は「厂(がんだれ)」+「又(て)」の会意文字で、「布または薄い板を手で押して、そらせた姿」を表しており「そったものはもとにかえり、また薄い板や布はひらひらと翻るところから、かえる・ひるがえるの意となる」そうです。

一方、「古」という字。これは象形文字なんですが、何を表していると思いますか?「口」の部分は頭、その上の「十」みたいな部分は「冠か髪飾り」で、「古」は「まつってある祖先の頭蓋骨」なんだそうですよ。おいおい、先祖の頭蓋骨供えてたんかい。

で、長いこと経つとひからびてきますわな。なので、「古」という字は「ひからびてかたい昔のもの」を意味するようになったそうです。

結局、なぜ「反古」が現在の意味になったのかよくわかないんですけど、「古きにかえる」ことは最近悪いことでもないと思われてきましたし、いらなくなった紙は再生し昔の状態に戻すリサイクルも定着してきました。

「反古」はむしろ現代的に良い意味で使い、これまでの意味を反古にしたいくらいです。

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