なぜその決断はできたのか

テーマ:よもやま話
さて昨日の続きなんですが、「防火意識高揚推進大会」ですから表彰式だけで終わっては意識も高揚いたしません。この後に「東日本大震災における指揮者の判断について」と題する講演が。講師は震災当時、東京消防庁の警防部長だった佐藤康雄氏。

東京消防庁というのは、本来東京だけが管轄エリアなわけですが、東日本大震災の際には国からの要請を受け、福島第一原発3号機に大量給水を行なって最悪の事態から日本を救ったまさに英雄集団。

この日の講演は1時間でしたが、その内容のエッセンスがこめられた以下のyoutubeをぜひご覧になっていただきたいと思います。これホンマにお薦めです。いつ見るのてか?言わさんといて

危機管理のプロ中のプロである佐藤氏。その要諦を「お釈迦様と孫悟空」という言葉で表現されておりました。つまり、①管理者(お釈迦様)自らがビジョンを持てるか②同じ感覚の部下を何人育成できるか(孫悟空とその分身の術)③窮地でどれだけ動いてくれるか、が危機対応の肝。そのためにも訓練は欠かせないと。

そして、管理者として押さえるべき危機管理として次の4点を指摘されました。

1.「至誠を胆(はら)に問う」:私心を離れ言うべき時に言える。いざという時は胆力が問われるということですね。

2.「迷ったら原点に戻る」:非常事態になると浮き足立ってしまいがちだが、そういう時こそ原点を顧みれば地に足がつくと。

3.「時間軸こそ解決の鍵」: これは何度もおっしゃいました。常に短期と長期の時間軸を意識し、その中で解決法を模索すること。変化をとらえることがリーダーの重要な役割だとも。

4.「明るさが未来を開く」:危機の時にこそ人智をを集めることが必要で、そのためにはユーモアが威力を発揮する。緊張しこわばった雰囲気を解きほぐすことでパフォーマンスが向上すると。

「ベストの結果を追求するよりも、ベターを積み重ね、その結果がベストになればよい」ともおっしゃっておりました。ということで、私もベタな、いやベターなブログを積み重ねて参りたいと思います。て、そこかい。

あ、今日のタイトル、佐藤さんの著書だそうです。興味のある方はぜひご一読を。図書館にはまだ置いてないみたいですね。

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