踏み台

テーマ:よもやま話
先日、杉浦日向子さんの「隠居の日向ぼっこ」(新潮社)という本を図書館で借りてきました。日本古来というか江戸時代を中心とした我が国独特の道具や風習、生活様式といったものが書かれておりまして、その冒頭に「踏み台」が出てまいりました。

皆さん、踏み台って知ってます?
これ、こういうやつね

最近は、もっぱら折りたたみ式の脚立を使うことが多いですが、かつては高い所にあるものを取るのにこれが使われていたんですね。足継ぎ、踏み継ぎとも云うと書かれていましたが、「踏まえ継ぎ」という言い方も聞いたことがあります。

よく見ると、この踏み台、直方体ではなく、側面が台形の四角錐型。これ「四方転び」と呼ばれるそうで、「傾斜した四面が四隅で角をなし、その上部に乗る踏み板にも傾斜に応じた切り込みを要する」んだと説明されています。

このように職人技術を要する「踏み台」、市販されてはいなかったそうです。というのも、元々は新築家屋への大工さんからの置き土産だったとか。若い弟子に親方から課せられた腕試しの仕事でもあり、親方が出来栄えをチェックし、合格すると建主に竣工記念として献上したんだそうです。

ほぉ~っ、そんなドラマがあったんですねぇ。ところで、これって前面に円い穴が開いてるんですけど、私てっきりゴミ箱と兼用するもんだと思って、子どもの頃クズを捨ててましたわ。これも鋸を滑らかに引き回せてこそできる装飾なんですね。何にも考えてんかったわ、そんなこと。ちなみに扇型の穴のもあるそうです。

古い踏み台の裏には、大工さんが竣工年を書いた筆跡が残っている、というようなことも書かれていました。うちのはどうやろ?
ちっ!のっぺらぼうやんけ




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