生まれ変わっても

テーマ:よもやま話
昨日の朝日新聞天声人語。堀口大学が訳した批評家グールモンの短章の一節が記されておりましたが、編集子の言うとおり確かに卓見。すなわち、

「女を悪く云(い)う男の大部分は或(あ)る一人の女の悪口を云って居るのである」。つまり、人はごく狭い知見や印象で全体を語りがちだ、ということ。文中の「女」は何にでも取換えがきく、と書いてあるがまさにその通り。

いやしかし、博報堂が行った「夫婦関係に関する調査」結果にそんな言い訳は効くまい。何せ40歳~69歳までの男女2700人(1,350人)からインターネットで調査したといいますから、母数がでかい。

「生まれ変わっても今の相手とまた夫婦になりたい」と答えた夫が約50%に対し、妻は約39%。やっぱりそうかよ、と感じですかぁ。さらに、この比率は男女とも50代でもっとも低く、50代の女性の約3割が「また夫婦にはなりたくない」と答えたそうな。「どちらとも言えない」という選択肢もあるにも拘わらずですよ。

「50代は子どもが自立し、あらためて夫婦二人になったときに、お互いへの不満が噴出していると推察される」と解説されてましたけど、該当者の皆さん如何ですか?もっとも、「子はかすがい」と言いながら、逆に子育てにまつわる考え方の差が夫婦の危機を招く場合もあるとか。

日常の小さなもめごとを、まあいいかとやり過ごす夫と、謝ってほしいと不満を持ち続ける妻、という構図も見られるようです。男は60歳過ぎると相手に謝ってほしいと思う気持ちが大きく減少するようで、これは定年後妻に頼らねば生きていけないので寛大になるんだとか。

また団塊の世代の男性は妻との時間を積極的に作ろうと努力しているが、妻はさほど評価していないようで、男性側の空回りの傾向が見られるとも。妻との時間を「作ってないやん」と言われてるのか、「作ってくれるな」と言われているのかは微妙ですが。



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