まぬかん

テーマ:曳山・歌舞伎
毎年、東京日本橋の高島屋で大近江展という滋賀の物産展が催されているのですが、5年前に一度出店させていただいたことがありました。一人で不安だったのですが、「大丈夫ですよ、マネキンつけますから」と言われました。

マネキンつけてもらってもなぁ。うちは服屋じゃないよ、油屋だよ。油掛け地蔵にでもしろってか?とその時思ったんですが、店頭で商品の宣伝・販促にあたる販売員のことも「マネキン」と言うんですね。

で、この「マネキン」の由来はフランス語で(ファッション)モデルを指す「マヌカン(mannequin)」を英語読みしたもので、何と「招き猫」とかけて造語された業界用語なんだそうです。

さて、私どもの店を挟んで、曳山博物館とちょうど対象の位置あたりに立派な町家建築がございます。

母屋の隣に蔵がありまして、そこに何やら掲げられております。近づいてみましょう。

この家の主は豊澤賀祝さん。包丁と三味線の撥を見事に捌く二刀流。祝町で鮮魚店を営みながら、毎年長浜、米原、垂井の曳山祭の三味線奏者として活躍されておりますが、私とは長浜北小の同級生。

もう10年以上になりますか。毎年曳山祭が近づくと、彼はこうして各町の芸題が書かれた招き看板を自宅の蔵に掲げるのです。観光客の中には、「あそこは芝居小屋か何かですか?」と聞いたり、中には曳山博物館と勘違いされる方もたまにあるんですよ。

このように、芝居小屋や歌舞伎劇場に掲げられる「招き看板」も芝居の宣伝を行なうわけですから、失礼かもしれませんが、まあいわば一種の「マネキン」と言っても差し支えないわけですね。

賀祝さん、今年は北町青海山で演じられます。浄瑠璃は間(ま)が命。タイミングよい掛け声で太夫を乗せる賀祝さんの見事な「間抜かん」演奏に乞うご期待。

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