化石の遠吠え

テーマ:石油
2月の末に上京し、大学時代のゼミのOB会に出席したと書きました。出席者は私以外は名だたる大企業に勤める御仁ばかり。今や大問題となっている東京電力の先輩はご欠席でしたが、福島原発を作ったH社やT社の先輩方はお見えで、今年の決算はよさそうだと笑顔で語っておられました。

一方、私を見つけるや、「いや~、化石仲間がいて良かったよぉ」と言ったのは東京ガスに勤める先輩。「全くひどいよなぁ。地球温暖化だなんだといって、ガスや石油ばっかりいじめてなあ。東京電力出てこいっての」

「ほんと、私らの業界もオール電化にやられて、灯油が売れませんわ。うちは風呂も料理もガスですよ。電気の調理器じゃ美味いもんできないでしょ」「そうなんだよ、わかる人はわかってくれるんだけどねぇ。とにかく、原発で作った夜間の余剰電力を使わせたいわけよ、やつらは」

「しかもオール電化ってガスや石油は使っちゃだめなんでしょ」「そうそう」「太陽光パネルも耐用年数過ぎたら産廃問題とかになりませんかね?」と聞きましたら、「いやいや、そんなもんより原発の使用済み燃料の始末どうすんだよ?あれ、めちゃくちゃやばいぜ」

先輩、私に語ったことを皆さんの前での挨拶でもおっしゃってましたけど、出席者の皆さん「化石の遠吠え」とばかりに苦笑しつつも意に関せず。まさか2週間も経たぬうちに東京ガスの先輩の杞憂が現実になるとは...。

それにしても原発推進政策の見直しは必至。どうやってエネルギーを確保していくのか?石油やガスなどの化石燃料だけでは到底無理。私はかねてから太陽光パネルは個人に買わせ電気代を安くさせるのではなく、電力会社の設備として各施設や家庭の屋根にのっけて電気代は従来通り徴収した方がいいのでは、と思っていました。

そうしたところ、昨日の朝日新聞に三菱総研理事長(前東大総長)の小宮山宏さんが奇しくもこう書いておられました。

「ぼくが電力会社の社長なら、こうします。太陽電池を大量に買って、家やビルの屋根に乗せていく。ぼくは電力会社にやろうと言っています。そうやって集中発電所プラス分散発電所の会社になる。そんなにもうからなくてもいい。ロスさえでなければ」

やっぱり、考えている人はいるんですね。でも電力会社としては儲からないという計算なんでしょうね。何せ民間だから利益を上げないといけない。だから原発。だからオール電化推進。考えてみれば地域独占で競争もない会社が安全よりも利益だというのはどうなのか?あ、これも化石の遠吠えね。

自分で買うのはいやだけど、電力会社が太陽電池屋根に乗っけさせて下さいと言ったらみんなOKするんじゃないかな。いや待てよ、うちは屋根がもたんかな?(笑)

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