ガソリンなぜ届かない?
テーマ:石油
2011/03/22 09:45
先日、大地震からの不安でガソリンを買占め、買いだめすべきではない。また、ガソリンは危険物質なので個人で被災地に届けようと安易に考えるべきではないと申しました。それにしても、ガソリン不足が被災地からの声として毎日のように報道されます。
日本最大級の製油所ながら大地震の影響で操業を停止していたJX(エネオス)の根岸製油所が稼動を再開し、東日本の供給総量もかなり緩和されるはずですが、被災地にガソリンが届かない理由は生産量の不足よりむしろローリー車の被災、ローリー運転者の確保難と疲弊、道路網寸断などが大きな要因なのです。
これに加えて、日経新聞などは「石油会社が生産設備削減や物流効率化など合理化を進めたのが裏目に出た」という指摘もあると述べています。これは私たち関連業者も実感しているところですが、現実の数字を突きつけられると、そんなに?と驚きを隠せません。
平成7年(1995年)と比較すると
1.製油所(原油からガソリン、灯油などの製品を作る工場)
44ヵ所→27ヵ所(4割減)
2.ローリー車
18,000台→7000台(6割減)
3.油槽所(製油所とガソリンスタンド間の中継基地)
600ヵ所→190ヵ所(7割減)
東北6県の生産拠点はJXの仙台製油所のみで、平成7年に日本海沿岸に5ヶ所あった製油所が現在は1ヶ所。当社の場合、当時は鳥居本に彦根油槽所があり、大阪製油所から貨車輸送で運ばれ、彦根から各スタンドにローリーで配送されていましたが、現在は四日市の製油所から直送。
豪雪等で物流がストップするのを恐れて内陸油槽所に灯油備蓄タンクなども増強した時代もありましたが、製油所に近い都市部のみにSSを集中させ、安値でシェアを奪おうとする外資系に対抗するために、国内石油会社も安定供給よりも合理化を優先せざるを得なくなったと記憶しています。
普段は水よりも軽んぜられて、安けりゃ何キロ先のSSまで給油に行くという人も多かったというのに災害になると、「ガソリンはまだか?なぜ来ないんだ?」と騒がれる。決して保護してくれとは言いませんが、電力やガスに比べてあまりに軽んぜられてきた感のある石油業界。少しは重要性を見直してほしいと思うのですが。
日本最大級の製油所ながら大地震の影響で操業を停止していたJX(エネオス)の根岸製油所が稼動を再開し、東日本の供給総量もかなり緩和されるはずですが、被災地にガソリンが届かない理由は生産量の不足よりむしろローリー車の被災、ローリー運転者の確保難と疲弊、道路網寸断などが大きな要因なのです。
これに加えて、日経新聞などは「石油会社が生産設備削減や物流効率化など合理化を進めたのが裏目に出た」という指摘もあると述べています。これは私たち関連業者も実感しているところですが、現実の数字を突きつけられると、そんなに?と驚きを隠せません。
平成7年(1995年)と比較すると
1.製油所(原油からガソリン、灯油などの製品を作る工場)
44ヵ所→27ヵ所(4割減)
2.ローリー車
18,000台→7000台(6割減)
3.油槽所(製油所とガソリンスタンド間の中継基地)
600ヵ所→190ヵ所(7割減)
東北6県の生産拠点はJXの仙台製油所のみで、平成7年に日本海沿岸に5ヶ所あった製油所が現在は1ヶ所。当社の場合、当時は鳥居本に彦根油槽所があり、大阪製油所から貨車輸送で運ばれ、彦根から各スタンドにローリーで配送されていましたが、現在は四日市の製油所から直送。
豪雪等で物流がストップするのを恐れて内陸油槽所に灯油備蓄タンクなども増強した時代もありましたが、製油所に近い都市部のみにSSを集中させ、安値でシェアを奪おうとする外資系に対抗するために、国内石油会社も安定供給よりも合理化を優先せざるを得なくなったと記憶しています。
普段は水よりも軽んぜられて、安けりゃ何キロ先のSSまで給油に行くという人も多かったというのに災害になると、「ガソリンはまだか?なぜ来ないんだ?」と騒がれる。決して保護してくれとは言いませんが、電力やガスに比べてあまりに軽んぜられてきた感のある石油業界。少しは重要性を見直してほしいと思うのですが。