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誤審は誤訳で誤報

テーマ:スポーツ
先のサッカーワールドカップアジア最終予選の日本対オーストラリア戦。先行した日本でしたが、後半内田の反則で相手にPKが与えられ、結局1-1の引き分けで終わりました。

でね、確かオーストラリアのオジェック監督が試合後に「内田のプレーは反則ではない」と言ったと伝えられましたでしょ。そうか、そうだよね、あれは反則ではないよね。やっぱり、あの中東の主審はとんでもないいい加減なやつだったんだよね。と妙に納得したものでした。

ところが、真実は違ったようですよ。6/29の日経新聞のスポーツ欄の「アナザービュー」というコラムで、武智幸徳さんという記者が書いていたのですが、オジェックが「反則ではない」と語ったプレーは、内田のそれではなく、55分に内田をけって2枚目の警告を受け退場となったミリガン選手のプレーだったそうです。

どうやら、オーストラリア協会が用意した通訳(英語→日本語)が、「内田はファウルをしていない」と誤訳したのを聞いた記者たちが、その通訳には「本当にそう言ったのか」と確認したものの、オジェックに再確認することなく記事にしてしまったんだそうです。

そもそも、「監督が判定に非を鳴らすのは被害を受けた場合に限るもの」で「プロの監督なら相手に利するようなことを言うことはあり得ない」のに、なぜ誤訳を信じてしまったのか?武智記者は2つの先入観に動かされたせいだと分析しています。

一つは「帳尻合わせに終始した当日の主審の判定に怒りを通り越してあきれていたこと」。これは、日本国民のみならず、おそらくオーストラリア国民もそう思っていたに違いない。で、その感情を共有できるだれかを探していた。相手の監督ほど自らの感情を正当化できる強い味方が存在しようか。

もう一つは「オジェックが浦和の元監督で日本とつながりが深い人間であったこと」。勝手に親日派、知日派のレッテルを貼って、仲間意識の中で普通の監督ならしないことでも「オジェックならあり得るかも」と思ってしまったのだ、と。

まあ、誤訳をしてしまった通訳を責めずに、自らの先入観を戒めたこの記者はなかなか偉いと思います。実際、これが誤報だったと報じたメディアは他になかったのではないでしょうか?いずれにしても、プロの通訳にまで誤訳せしめた
この男
カリル・イブラヒム・アル・ガムディ(副業:教師)よ、 
生徒はちゃんと見ているぞ
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