てんぽもない

テーマ:言葉・漢字
一昨日、市内某所で、Mさん、Dさん、N君、私の4人で密かに「トマソン会」を開催いたしました。その時にDさんが発した「てんぽもない!」という言葉。

私は初耳だったのですが、どうやら「とてつもない」みたいな意味で使われているようです。Mさん曰く、既にさざなみ通信の湖北のことばで扱われているはずだ、と。

そうか、湖北の方言なんか、と思ってネットで検索したらwikipediaに出てきましたがな「てんぽ(な)」が。「共通語ではないものの、特定の限られた地域のみの俚言ではなく、日本の広い範囲の方言で用いられる」とあります。ほぉ~、全国版なんや。

トマソン会でも語源由来が話題になったのですが、いまいちはっきりしない。しかしどうやら、未曾有の天候不順で多数の人が死亡した「天保の飢饉」に由来するという説が一応有力みたいです。天保の飢饉ほどとてつもないこと、ということなのでしょうか。

ところで、「無鉄砲」という言葉がありますが、これは「無点法(むてんぽう)」が正しいんだそうです。訓点が付されていない漢文が読みにくいように物事がはっきりしない。無茶苦茶である、ということらしいです。

トマソン会のMさんとDさんは、漢詩を読む会にも所属されているとのことでしたが、この「無点法」も訓点を付して読み下せば「てんぽうもない」となりますな。

さて辞書をひきますと、意外にも「てんぽ」という言葉が出てまいりまして、こちらは「転蓬(てんぽう)」の転かとあります。転蓬とは「風に吹かれて飛ぶヨモギ」で、そこから「運を天に任せる。成り行き任せ」という意味になったそうな。

意外なメンバーが集まってできたトマソン会。今後てんぽもないことが起こるかもしれないし、起こらないかもしれない。まさに成り行き任せの「てんぽ」な会のはじまり、はじまり。

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