赤瀬川と新明解

テーマ:言葉・漢字
作家赤瀬川原平さんがお亡くなりになられたとか。赤瀬川さんといえば思いつくのが「老人力」。てっきり読んだことがあるような気になっていたけど、調べてみたら未読。結局氏の著書で読んだのは「日本男児」(文春新書)のみ。

私の読書メモには、「人間の成長には強制が必要」「若い頃の頭の考えは直線的に進みやすいから、だいたいは左翼になるものだ」「日本人の場合、自由と言われれば結局他人の真似をすることになる(ルーズソックスとか)」さらには「人生: 趣味(アナログ)→事務(デジタル)」とも。私のブログも事務になってきたような...。

今朝の天声人語で、赤瀬川さんの作品の中に「新解さんの謎」というのがあることを知った。何でも電車の中で読むのは禁物らしい。思わず噴き出してしまう箇所が目白押しだから、と書いてある。

「新解さん」とは三省堂の新明解国語辞典のことで、語釈や用例が独特、例えば「アコウダイ」の項には「顔がいかついが、うまい」とあるらしい。ああ、そういえば新橋にアコウダイの専門店があったなぁ。安かったので何度も飲みに行ったことを思い出したらヨダレが出そうに。

新明解国語辞典の特異性については三浦しをんさんの「舟を編む」の中でも出てきたけど、「恋愛」という言葉の定義が秀逸。すなわち、恋愛とは

「特定の異性に特別の愛情をいだき、高揚した気分で二人だけで一緒にいたい、精神的な一体感を分かち合いたい、出来るなら肉体的な一体感も得たいと願いながら、常にはかなえられないで、やるせない思いに駆られたり、まれにかなえられて歓喜したりする状態に身を置くこと」

これを大辞林の定義:「男女が恋い慕うこと、またその感情、ラブ」と比べてほしい。奇しくも10/27~11/9までは読書週間。「新解さんの謎」はぜひ読んでみたい。皆さんも、たまにはパソコン(デジタル)を閉じて本(アナログ)を開いてみては。

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