毒をもって金を溶かす

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日、ロイヤルホテルで開かれた全国祭屋台等製作修理技術者研修会。拙い司会を務めさせていただいたわけですが、パネルディスカッションでは日頃聞くことのできない伝統工芸の世界の一端に触れることができました。

例えば鍍金(ときん)の話。メッキと言った方がわかりやすかもしれません。ちなみにメッキは外来語ではなく「滅金(めっきん)」に由来する言葉のようです。

鍍金はギリシャ発祥で中国を経由して、日本には聖徳太子によってその技術が伝えられたそうであります。1500年の歴史があるわけですね。

鍍金を行なうためには金塊を細片にし溶かす必要があるわけですが、金を溶かすことができるものは3つしかないそうです。何かわかりますか?私は水銀しか思いつきませんでした。ちなみに、水銀で金を溶かし熱を加えると水銀が蒸発し金箔が固まる、というのが鍍金の仕組み。

水銀も扱い方によっては人体に危険を及ぼすものですが、後の二つを聞いて驚きました。一つは青酸カリでもう一つが王水。王水というのは初耳でしたが、何と「濃硝酸1、濃塩酸3の割合の混合液」だそうな。

毒をもって毒を制する、にあらず「毒をもって金を溶かす」。リスク無くしてリターン無しというのは万古不易の摂理なのでしょうか。

ちなみに「成金=メッキ」の発想から、将棋の「と金」はひょっとしたら「鍍金」由来なのではないかと考えたのですが全く無関係のようですね。

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