ひげと白黒

テーマ:よもやま話
学校訪問によせていただいて校長室に入りますと、ほとんどの学校で歴代の校長先生の写真が掲示されており、特に歴史の古い学校のそれは壮観でさえあります。女性校長が登場し始めたのは最近なので、掲示されているのはほぼ男性。

過去から現代に至るまでの写真を順に眺めていくと面白い現象に気づきます。それは「ひげ」。古い方から7,8人はほぼ例外なく鼻の下に口ひげを蓄えておられますが、ある時期から校長の口元からひげはプッツリと消え失せます。

写真に近づいて就任期間を見てみると、ウムちょうど戦前、戦後でひげの有無は分けられそうです。日本の歴史を振り返ってみますと、聖徳太子、奈良・平安期の天皇や貴族、信長・秀吉らの戦国武将は皆ひげを生やしていましたよね。

逆に時代劇とか見ていても江戸時代には不思議とひげを生やした人は少ない。黄門様くらいか、と思っていたら、どうやら1670年に「大ひげ禁令」とかいうものが出て、これが明治の初めまで続いたそうな。

その後文明開化による欧米化でまたひげが流行りだし、大正期に衰えたものの昭和に入り軍国主義となったことでひげが復権。戦後は髭剃りの習慣の普及とともに現代に至っている、といった感じ。どうも時代が平和になると男の口元からひげは無くなるようであります。

そうは言うものの、一度校長室へ行って写真を見てみて下さいな。ひげの有無による貫禄の差は歴然。圧倒的に昔の校長先生の方が威厳があって素敵ですよ。

もう一つ校長先生の威厳さを保つ効果の一翼を担っているのが白黒であること。お葬式などで飾られる写真もそうですが、カラーは親近感は湧きますが実像に近い分だけ崇高さが薄れるように思います。

あ~ぁ、私が死んだら遺影はやっぱり白黒写真にしてもらおう。それもできたら口ひげ付きで。ちゃんと生えないんでマジックで書いてもらおかな。

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