焼き餅を焼く

テーマ:よもやま話
午年の「午」という字は馬とは全然関係なくて、どうやら餅つきの杵の柄のないやつが上下する様を現した字だそうな。

餅つきといえば、自宅で餅つきをする家は昔と比べて減りましたね。うちも今はお餅屋さんに頼んで搗いてもらっています。搗いてもらう量はだんだんと減らしているのですが、それでも結構余る。

自宅の床の間、店、スタンド2箇所の大きな鏡餅、その他神棚、仏壇などに小さな丸餅、そしてのし餅。長く放置すると固くなるので4日に鏡開きをして、細かく切って冷凍庫に押し込み、それでも余るので従業員に分けたり兄弟に送ったり。

昔はもっと量も多かったし冷凍もしなかったのにどうしていたんだろう?と考えますと、ひとつは水餅って言うんですか、水にふざけておく。と言うよりもっとたくさんお餅を食べたんですかね。

1/5の日経新聞の文化欄に歌人の馬場あき子さんも書いておられましたが、昔の人たちの正月の食の中心は何と言っても餅。明治時代などは一人8個くらい食べるのが普通だったそうな。

今は大体一回2個かせいぜい3個。女性などは1個しか食べませんもんね。何でこんなに食べなくなったんですかね。他のごちそうがいっぱいあるからというのが一番の理由なんでしょうけど、わざわざ正月に食べなくてもいいというのはあるかもしれません。

それこそ冷凍技術が進んで、解凍すればほぼ搗きたてと変わらない状態で食すことができ、年中通して食べられるし、最近はパックになった切り餅も一般的になりましたもんね。

それから馬場さんの文に「昔の大家族の家では、新年の餅焼きは子供の仕事だった。火鉢の火や囲炉裏の火に大きな金網を乗せて二十個くらいは焼けたものだ。火に霜焼の手をかざしながら結構楽しいお手伝いである」と書かれていました。

そうそう、昔は火鉢で餅を焼いてたなあ。二十個なんてとんでもないけど、五個くらいは焼けたかな。固いお餅が少しずつ柔らかくなって、ひっくり返したり、そのうちだんだん美味しそうな焦げ目がつき、やがてぷく~っと鼻ちょうちんのように膨らんで。

今はオーブントースターなどで焼きますから、この餅を焼く「楽しさ」は半減以下になっているのではないでしょうか。風呂焚きもそうですけど、便利になったおかげで失われた「楽しみ」ってやっぱりあるなあ。子供にも焼き餅を焼かせる体験が必要かもな。

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