ガソリンスタンドが消える

テーマ:石油
「おい、えらいこっちゃ、『ガソリンスタンドが消える』、てテレビで言うてやあるで」と母が血相を変えて言いに来ましたので、「いや、それが社会の流れですやろ」と冷めた回答をしたものの、どれどれとテレビの元に参りますと、相変わらず知性的でお美しい国谷裕子さんの「クローズアップ現代」ですやん。

さて、最近テレビ等でガソリンスタンドの「2月危機」なる言葉を耳にされたことがあろうかと思います。何だかいきなり湧いて来たことのように思われるでしょうが、既に2年前の消防法改正からこの事態は想定されていたのです。実は冒頭の話も2年前の2/10の番組を見てのこと。

かつて全国には6万ヶ所のスタンドがあったのですが、これが2/3となり現在4万ヶ所。さらに2万ヶ所に半減するだろうと予測されています。要因は、自動車保有台数の頭打ちと低燃費化、さらにハイブリッド車、電気自動車の一層の普及が予想されること。

さて、この番組の解説によりますと、ガソリン業界はセルフの進出等で販売減、価格競争に見舞われ、赤字が常態化。さらにガソリンスタンドは今から40~45年前即ち1970年代前半に極めて大量に建設されており、これらのスタンドの地下タンクは老朽化による油漏れのリスクが高くなっている。

従って、タンクの入替え、あるいは最低限内部ライニング塗装等の必要が生じるわけだが、費用が莫大で回収の見込みもない投資に耐えられる中小の業者は少なく、赤字、高齢化、後継者不在の中、これを機会に廃業する業者が後を絶たないというわけです。

過疎地でスタンドが廃業したところでは、住民が共同出資してこのスタンドを買い取り、自分達で経営するとともに、郵便局やスーパーなども併設し、暮らしの拠点に変身させたという成功例も紹介されておりました。

先般、地元の近江毎夕新聞でもこの件が取り上げられておりました。「スタンド廃業は長浜では1件で2月危機は湖北では顕在化せず?」というものでありましたが、ここ20年でのスタンドの減少は凄まじいものがあります。

旧長浜市(びわ町、浅井町除く)に限って申しましても、私が長浜に帰ってきた平成4年には20ほどの業者があって30軒程度のスタンドがあったのですが、現在は9業者の17軒。特にひどいのが旧8号線沿い。かつて7軒あったものが1軒だけとなりました。

コンビニの数だけなくなるスタンドか






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