意に介さず

テーマ:言葉・漢字
嘉田知事さん、結局未来の党の党首お辞めになりましたね。正月に読んだ新聞かチラシか忘れましたけど、知事は周りがいろいろ言っても「意に返さず」新党を勝手に作った、というようなことが書かれていました。

ん?意に返さず??。つい見過ごしてしまいがちですけど、何か変。周りの意見に対して誠実に意を返す、というつもりで書かれたのでしょうか。でも、これって「意にかいさず」じゃなかったっけ?

うんうん、やっぱりそう、「意に介さず」でしたわ。「介する」とは「間にはさむ、はさまる」という意味で、「介意(かいい)」つまり、「意に介する」は「心にはさまる」ということですから「気にかける」ということ。なので、「意に介さず」は「心に何もはさまるものがない」つまり「気にかけず」という意味になるんですね。

「意に介さず」な人は嘉田知事のみではございませず、未来の党を壊してまた生活の党とやらを立ち上げた小沢一郎さん。この方は「一兵卒」だの「一介之士」だのと、ことさらに自分の普通ぶりを強調されるのですが、すればするほどわざとらしくなるわけです。

さて「一介」は「ひとり、一つ。またとるに足りないものを数えるときの言葉」として使われますが、これって元々は「一个(いっか)」の誤写だったそうです。矢印のような字である「个(カ)」は一本の竹を描いた象形文字で「個」の意味。

また小難しいことをうだうだと、という皆様のご意見も意に介さず、今年も身の回りの言葉の疑問について書き進めていきたく存じます。

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