レ・ミゼラブル

テーマ:よもやま話
毎年、正月も3日目になると、どこかに出掛けるか、ということになるのですが、かと言って遠出するパワーもないので、じゃ映画でも、てことで、昨日は妻と娘と息子と4人でビバシティに。

着いてすぐ見られそうな「ホビット」にしようか、と思ったのですが、受付で話を聞くと3Dでしかも時間が長いとのこと。「お父さんらには疲れるかもな」と娘に言われて、ほんならやめよか、と。値段も高いみたいやし。まあ、映画特に興味あるわけでもないし、何でもええわ。

結局、しばらく買物で時間をつぶして、「レ・ミゼラブル」を見ることに。これって、「ああ無情」やん。確か、小学校の時に感想文を書いたような気がするけど、覚えているのは主人公の名前がジャン・バルジャンで、彼が囚人で下水道を逃げたことくらいで、何で無情だったのかもはっきりしない。

そうか、フランス革命後の話だったのね。それにしても、やたら歌を歌ってますやん。て言うか、そこはセリフやろと思うところまで歌やん。後でミュージカルの映画版だということを知るんですけど、妻なんか途中で、「そんな内緒話を大きな声で歌ったらバレてまうやん」と小さくない声でつぶやくし。お前さんも週末の食卓か!

まあ、そうこうしていくうちに、だんだん映画の世界に没入していき、感情移入もして行くんですけど、私としてはヒュー・ジャックマン演じるジャン・バルジャンより、彼を執拗に追いかけるジャベール警部(ラッセル・クロウ)が良かったですねえ。

ジャン・バルジャンがジャベールを殺せるチャンスがあったのに逃してしまうのですが、ジャベール警部は「彼は私を生かすことによって、私を殺した」と橋の上から飛び降り自殺をしてしまいます。

神の正義が法の正義を凌駕した、ということなんでしょうけど、法の正義を忠実に守り続けようとしたジャベールは、ジャン・バルジャンの慈悲を自分の正義感の中で消化しきれなかったんですね。私にとっては彼の自死こそが「ああ無情」でした。

ジャン・バルジャンが助けて自らが父親として育てたコゼットが、やがて一人の若者マリウスと巡り合い、お互いが一目惚れし恋に落ちてしまうところは、あまりに唐突な感じがしましたけど、全般を通してとても感動的な映画でした。最後はついつい若者たちの革命の歌まで鼻歌で歌ったりして。

またヴィクトル・ユゴーの原作でも読んでみるか。しかし、考えてみるとセリフの一部が歌になるところは浄瑠璃も一種のミュージカルですな。て、結局そっちかい。



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