曲がない

テーマ:曳山・歌舞伎
時々書いていると思いますが、飲み会の二次会とかでカラオケに行ってもほとんど歌うことがありません。これと言って人前で歌える「曲がない」わけです。

と、普通はこんな風な意味で「曲がない」という言い方をいたしますが、絵本太功記十段目の中に、「祝言さへも済まぬうち、討死とは曲がない。わしゃ何ぼうでも殺しはせぬ。思ひ止まって給はれ」、と初菊が恋人十次郎の出陣を前にして嘆く場面が出て参ります。

討死とは「曲がない」?何じゃそりゃ。祝言でよっぽど歌いたい歌でもあったんでしょうか?いやいや、昔の女性が結婚式でカラオケなんか歌いませんて。

weblio辞書で調べてみますと、「曲がない」とは
(1)型どおりで面白みがない。きまりきっていてつまらない。
(2)愛想がない。つれない。
と出て参ります。

なるほど、上記浄瑠璃においては「つれない」ってことになるんでしょうね。そりゃ、あんまりじゃないの、ってことですね。「曲」というのは、「直」に対して変化があるわけですから、それが「面白み」となり「愛想」という意味に転じたのでしょうね。

現代ではこんな言い方をする人はほとんどいないと思いますが、考えてみますと、カラオケで歌わない奴って、文字通り「曲がないやつ」なんでしょうね。すみません、曲がなくって。

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