電柱は美しい?

テーマ:まちづくり
長浜の駅前通りの電柱地中化工事が進められている。近年では、電柱は「景観を損ねる」ものの代表として毛嫌いされることが多く、私自身もできるだけ電柱は取り除くことが景観形成上好ましいと信じてきた。

6/22の日経新聞の最終面右上のコラム「美のよりしろ十選」で、美術家の山口晃氏が、十選の第6番目として「電柱」を取り上げていた。

曰く、「電柱は美から遠いものと見なされているが、絵を描く身からすると電柱は正に美のよりしろだ」から始まり、

・点景として電柱を描く時、電線のはしらせ方ひとつで黄金比を表したり、心地よい律動を生んだりすることができる
・電柱単体を見ても、上部に3本並行して走る高圧線、そこから引き下げ線が下へ伸び、変圧器を通り低圧線につながる等、到る所に美が下りて来ている
・優美にたわむ接続線とそれらを引き立てる碍子の艶やかな白。各部の響きあいと空間への干渉。

など電柱賛美が続き、これを見て「立華のエッセンス」を思う事しばしばだ、などとも語る。
 
「その心得のある人と装柱技師が協力したならば、一国の街路を飾るに相応しい電柱ができるのではなかろうか。その方が、ただ埋めてしまうよりは、余程文化的な気がする」と締めくくっている。


氏の主張に俄かに賛意を表すほどの審美眼を持ち合わせているわけではないものの、一見当然視されていることを、別の面から見て建設的な提案を行なう、山口氏の姿勢には強い共感を覚えたのである。(調べてみたら、この人1969年生まれ。まだ30代?)

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