油買うもよし、売るもよし。楽しく老いるためのオイル日記
電柱は美しい?
テーマ:まちづくり
2009/06/30 09:11
長浜の駅前通りの電柱地中化工事が進められている。近年では、電柱は「景観を損ねる」ものの代表として毛嫌いされることが多く、私自身もできるだけ電柱は取り除くことが景観形成上好ましいと信じてきた。
6/22の日経新聞の最終面右上のコラム「美のよりしろ十選」で、美術家の山口晃氏が、十選の第6番目として「電柱」を取り上げていた。
曰く、「電柱は美から遠いものと見なされているが、絵を描く身からすると電柱は正に美のよりしろだ」から始まり、
・点景として電柱を描く時、電線のはしらせ方ひとつで黄金比を表したり、心地よい律動を生んだりすることができる
・電柱単体を見ても、上部に3本並行して走る高圧線、そこから引き下げ線が下へ伸び、変圧器を通り低圧線につながる等、到る所に美が下りて来ている
・優美にたわむ接続線とそれらを引き立てる碍子の艶やかな白。各部の響きあいと空間への干渉。
など電柱賛美が続き、これを見て「立華のエッセンス」を思う事しばしばだ、などとも語る。
「その心得のある人と装柱技師が協力したならば、一国の街路を飾るに相応しい電柱ができるのではなかろうか。その方が、ただ埋めてしまうよりは、余程文化的な気がする」と締めくくっている。
氏の主張に俄かに賛意を表すほどの審美眼を持ち合わせているわけではないものの、一見当然視されていることを、別の面から見て建設的な提案を行なう、山口氏の姿勢には強い共感を覚えたのである。(調べてみたら、この人1969年生まれ。まだ30代?)
6/22の日経新聞の最終面右上のコラム「美のよりしろ十選」で、美術家の山口晃氏が、十選の第6番目として「電柱」を取り上げていた。
曰く、「電柱は美から遠いものと見なされているが、絵を描く身からすると電柱は正に美のよりしろだ」から始まり、
・点景として電柱を描く時、電線のはしらせ方ひとつで黄金比を表したり、心地よい律動を生んだりすることができる
・電柱単体を見ても、上部に3本並行して走る高圧線、そこから引き下げ線が下へ伸び、変圧器を通り低圧線につながる等、到る所に美が下りて来ている
・優美にたわむ接続線とそれらを引き立てる碍子の艶やかな白。各部の響きあいと空間への干渉。
など電柱賛美が続き、これを見て「立華のエッセンス」を思う事しばしばだ、などとも語る。
「その心得のある人と装柱技師が協力したならば、一国の街路を飾るに相応しい電柱ができるのではなかろうか。その方が、ただ埋めてしまうよりは、余程文化的な気がする」と締めくくっている。
氏の主張に俄かに賛意を表すほどの審美眼を持ち合わせているわけではないものの、一見当然視されていることを、別の面から見て建設的な提案を行なう、山口氏の姿勢には強い共感を覚えたのである。(調べてみたら、この人1969年生まれ。まだ30代?)
コメント
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2009/06/30 16:45東京の下町なら、わからんでもないが
電柱と伊吹山のどちらかを選べといわれれば、結論は見えておりますな。
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2009/06/30 18:00>ミユさんへ
ホントにカラスって何であんなに不気味なんでしょうね。鳩も嫌いですわ、私。やっぱり鳥類は苦手かな。そうだ、今度カラスのこともブログに書いたろ。
>ねむりはかせへ
そうすね。ぜもこの人の視点はなかなかユニークで、「美のよりしろ十選」に挙げていた他のものもちょっと変わっていて面白かったです。 -
2009/06/30 19:02世の中には、自然の景色が美しいという人もいれば、歴史的な建造物、あげくは 工場や煙突が美しいという人もいますからねぇ。
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2009/06/30 20:42>松男さんへ
「最初に開発によって景観が破壊され、付近住民をはじめ多くの人々からのひんしゅくや反発を買いながらも、やがて時代の推移にともなって、これがすぐれた景観となって熱心な保存の対象へと傾斜していく」
これを「慣習の美学」(by田口武一)というそうです。 -
くん2009/06/30 21:56電柱の論点からはややずれますが、私は高圧線の鉄塔が、山の中腹に連なって立っているのを見て、どうやって立てたのだろうとしばし考えることがあります。
もうじき49才です。 -
2009/06/30 23:01>くんさんへ
そういう風に、不思議なことっていっぱいありますよね。そもそも、このインターネットの世界もどうなってるんかさっぱりわからん。まだまだ48歳です。