聞いたことないってよ
テーマ:まちづくり
2010/07/11 09:30
きのうの夕方6時15分くらい、う~ん、人通りもほとんどないし、店閉めかけようかな、と思案。閉めるといっても完全に閉めるわけではなく、一応店には入れる状態にはしてるんですよ7時半くらいまでは。
しかし、夏至を過ぎてまだ20日ほどしか経ってないわけですから、日が暮れるにはまだほど遠い状態なので、もうしばらく戸を開け放しておきますか、ということに。
すると程なくして、ベビーカーに赤ちゃんを乗せた若い夫婦が来店。「いらっしゃいませ、こんにちわ」「この店のお奨めは何ですか?」「え~っと、胡麻油。それからゆずポン酢もおいしいですよ。」ってことで、しばらくやり取りをして結局この2点をお買上げいただきました。
すると奥さん。「あの~、夏中さんっていうのは終わったんですか?」「え~、この前の日曜日で終わりましたよ」「え~っ!でも、10日までって聞いていたんですけどぉ」「あ~、それは本当の夏中さん、いや大通寺の夏中法要が10日までということですわ」「え~、まぎらわしい」「そ、そうですね、言われてみると」
「じゃあ、この辺って6時になったら、商店街ってこんなにひっそりしちゃうんですか?」「そうなんですよ。あのアーケードのメイン通り(大手門のこと)は5時でほとんど閉まっちゃうんですよ」
「5時~~~~?!?そんな商店街聞いたことないわ!」と、ご主人は捨てゼリフを吐いて去って行った。
(追記)
私は、4時半になったら一斉に店を閉め始める商店街に視察で一度行ったことがあります。それは善光寺の仁王門内のおみやげ店街。その時に「ほれ見い。善光寺さんかてこんな早よ閉めやあるやんけ」と妙に納得していた商店主さんもいたけど、大手門通りさん、やっぱりちょっと考えなあかんのちゃいまっか?
しかし、夏至を過ぎてまだ20日ほどしか経ってないわけですから、日が暮れるにはまだほど遠い状態なので、もうしばらく戸を開け放しておきますか、ということに。
すると程なくして、ベビーカーに赤ちゃんを乗せた若い夫婦が来店。「いらっしゃいませ、こんにちわ」「この店のお奨めは何ですか?」「え~っと、胡麻油。それからゆずポン酢もおいしいですよ。」ってことで、しばらくやり取りをして結局この2点をお買上げいただきました。
すると奥さん。「あの~、夏中さんっていうのは終わったんですか?」「え~、この前の日曜日で終わりましたよ」「え~っ!でも、10日までって聞いていたんですけどぉ」「あ~、それは本当の夏中さん、いや大通寺の夏中法要が10日までということですわ」「え~、まぎらわしい」「そ、そうですね、言われてみると」
「じゃあ、この辺って6時になったら、商店街ってこんなにひっそりしちゃうんですか?」「そうなんですよ。あのアーケードのメイン通り(大手門のこと)は5時でほとんど閉まっちゃうんですよ」
「5時~~~~?!?そんな商店街聞いたことないわ!」と、ご主人は捨てゼリフを吐いて去って行った。
(追記)
私は、4時半になったら一斉に店を閉め始める商店街に視察で一度行ったことがあります。それは善光寺の仁王門内のおみやげ店街。その時に「ほれ見い。善光寺さんかてこんな早よ閉めやあるやんけ」と妙に納得していた商店主さんもいたけど、大手門通りさん、やっぱりちょっと考えなあかんのちゃいまっか?
シャツ・イン・パンツ
テーマ:よもやま話
2010/07/10 09:02
『若い人はそれを「シャツ・イン・パンツ」と呼び、おじさんの象徴と見なしているらしい。普段着のときでもシャツの裾(すそ)をズボンの中にたくし込む、あの流儀のことだ。インかアウトかの分かれ目は50代の前半あたり、という説もある。』
昨日の日経新聞の「春秋欄」は上記のような文章で始まっておりました。やっぱり、そうなんか~、と思ってしまったのですが、「シャツ・イン・パンツ」という言い方をするんですね。
で、どっちなんですかって?インかアウトの分かれ目は50代の前半あたりという説からいきますと、私はかろうじて「アウト」派、つまりシャツを外に出す方の部類に入るはずなのですが、私自身考えますと、8:2くらいの比率で「イン」派、つまりシャツはズボンの中に入れますね~。
夏の服装は「半袖ボタンダウンシャツ」か「ポロシャツ」で下は「チノパン」か「ジーパン」。シャツを外に出すと何かだらしない感じがします。と思うこと自体が「おじさん」なんでしょうな。でもこれは美意識の差でしょうから多分変えられないんじゃないかと思います。
『アロハシャツがどこででも通用するハワイで感心したことがある。ホノルルといっても官庁や銀行が並ぶ地区だと、アロハの裾をズボンの中に入れたビジネスマンが目立つのだ。こうすると、南の島のゆったりとしたシャツも妙にきりりと引き締まる。公的な場面ではイン、というのが人の世の知恵というわけか』
と日経のコラムには書かれておりました。うん、そうそう。公的な場面ではやっぱりインでしょう。でもアロハをズボンの中に入れるのはダサかろ、とこの場合はおじさんは「アウト」に一票入れたいです。あと、Tシャツもズボンの中に入れるのは感心できませんね。
ところで、「シャツ・イン・パンツ」と最初に聞いた時、いわゆる下着のシャツとパンツの関係を思い起こしたのは私だけ~?実は、この場合も私は「シャツ・イン・パンツ」なのよ。あ、ちょっと待って、夏のようにシャツを1枚しか着ない場合は違いますよ。ポロシャツとかまで下着のパンツの中に入れる奴はおらんやろ。
下着としてのシャツは、下着としてのパンツの中に入れないとダメなんですよ。なぜかって?あのね、ポンポンが冷えて、お腹グルグルになっちゃうからなのよ~。
昨日の日経新聞の「春秋欄」は上記のような文章で始まっておりました。やっぱり、そうなんか~、と思ってしまったのですが、「シャツ・イン・パンツ」という言い方をするんですね。
で、どっちなんですかって?インかアウトの分かれ目は50代の前半あたりという説からいきますと、私はかろうじて「アウト」派、つまりシャツを外に出す方の部類に入るはずなのですが、私自身考えますと、8:2くらいの比率で「イン」派、つまりシャツはズボンの中に入れますね~。
夏の服装は「半袖ボタンダウンシャツ」か「ポロシャツ」で下は「チノパン」か「ジーパン」。シャツを外に出すと何かだらしない感じがします。と思うこと自体が「おじさん」なんでしょうな。でもこれは美意識の差でしょうから多分変えられないんじゃないかと思います。
『アロハシャツがどこででも通用するハワイで感心したことがある。ホノルルといっても官庁や銀行が並ぶ地区だと、アロハの裾をズボンの中に入れたビジネスマンが目立つのだ。こうすると、南の島のゆったりとしたシャツも妙にきりりと引き締まる。公的な場面ではイン、というのが人の世の知恵というわけか』
と日経のコラムには書かれておりました。うん、そうそう。公的な場面ではやっぱりインでしょう。でもアロハをズボンの中に入れるのはダサかろ、とこの場合はおじさんは「アウト」に一票入れたいです。あと、Tシャツもズボンの中に入れるのは感心できませんね。
ところで、「シャツ・イン・パンツ」と最初に聞いた時、いわゆる下着のシャツとパンツの関係を思い起こしたのは私だけ~?実は、この場合も私は「シャツ・イン・パンツ」なのよ。あ、ちょっと待って、夏のようにシャツを1枚しか着ない場合は違いますよ。ポロシャツとかまで下着のパンツの中に入れる奴はおらんやろ。
下着としてのシャツは、下着としてのパンツの中に入れないとダメなんですよ。なぜかって?あのね、ポンポンが冷えて、お腹グルグルになっちゃうからなのよ~。
A(あかん)T(使えん)M(無理)
テーマ:保険・金融
2010/07/09 09:36
今年度から商店街の会計の役も回ってきました。自治会の会計は3年目に入りましてようやく慣れてきたところに商店街の方が入ってきて、時々どっちがどっちかわからなくて混乱しそうになります。
さて、商店街連盟の年会費を支払ってくれと、理事長さんから請求書が回って参りました。え、いくら?138,000円ですか。たくさんですねえ。まあ全会員分なんでしょうがねえか。はいはい、ほんなら振り込むといたしましょうかね。窓口で振込むと同一店間でも手数料かかるんだよね~。
でも~確か、前任の方がATM用振込カードを作っておいてくださったな。
うん、これか?
相手先が商店街連盟っと、これだこれだ。
ところで、私ATMで振込カードを使って振り込んだことがありません。自社の振込はすべてインターネットバンキングで行ないますし、自治会の振込は専門の振込用紙を使って窓口で。
ですんで、振込カード初たいけ~ん!長信さんへ参りまして、ATMの前に立ちまして、まず「お振込」の文字をタッチ。すると口座か現金か?を選ぶ画面が。口座から同額を引き落として振り込みたいので「口座」をタッチ。すると「ICカード」か「振込カード」か選ぶ画面が出ましたので、「振込カード」を選択。
「カードを挿入下さい」と指示が出ますので、所定の位置にカードを差し込みますが、うんともすんとも言いよ~らん。しばらく白けた雰囲気のまま待ちますと「もう一度最初から操作してください」と来た。やってみたがダメ。数回繰り返してもダメなので、係員さんに聞いたら、「キャッシュカードはお持ちですか?」と聞かれます。
「いや、ありません。商店街ですんで」「じゃあ、口座からは振り込めません。現金でお願いします。」なんだ、そうかよ、面倒くせ~な。と、窓口で払出票に138000円と書いてハンコ押して手続きいたします。
さ~て再びATMコーナーへ。え~っと、まず「お振込」をタッチ。そして~、今度は「現金で」だよ~。はいそして~、「お振込カード」で、っと。いい調子、いい調子。はい「金額を入れて下さい」ですね~。了解。138000円っと。
あれ、消えた!また「金額を入れて下さい」と来た。ようし今度は「13」の後に「万」を押して~、「8」の後に「千」、そして「円」。これでどうだ~!また消えた~。どないなってんねん?もう1回138000円っと入れても、ダメ~。
その瞬間、目の前の解説書きの「1回の振込限度額」の文字が目に入ります。えっ!10万円!?。何と10万円しか振り込めんそうですわ。結局10万円と3万8千円の2回に分けて振り込みましたけど、何やこのしょぼさは!どうやら振込詐欺対策らしいけど、何かこの機械、便利なんか不便なんかようわからんな~。
さて、商店街連盟の年会費を支払ってくれと、理事長さんから請求書が回って参りました。え、いくら?138,000円ですか。たくさんですねえ。まあ全会員分なんでしょうがねえか。はいはい、ほんなら振り込むといたしましょうかね。窓口で振込むと同一店間でも手数料かかるんだよね~。
でも~確か、前任の方がATM用振込カードを作っておいてくださったな。
うん、これか?
相手先が商店街連盟っと、これだこれだ。
ところで、私ATMで振込カードを使って振り込んだことがありません。自社の振込はすべてインターネットバンキングで行ないますし、自治会の振込は専門の振込用紙を使って窓口で。
ですんで、振込カード初たいけ~ん!長信さんへ参りまして、ATMの前に立ちまして、まず「お振込」の文字をタッチ。すると口座か現金か?を選ぶ画面が。口座から同額を引き落として振り込みたいので「口座」をタッチ。すると「ICカード」か「振込カード」か選ぶ画面が出ましたので、「振込カード」を選択。
「カードを挿入下さい」と指示が出ますので、所定の位置にカードを差し込みますが、うんともすんとも言いよ~らん。しばらく白けた雰囲気のまま待ちますと「もう一度最初から操作してください」と来た。やってみたがダメ。数回繰り返してもダメなので、係員さんに聞いたら、「キャッシュカードはお持ちですか?」と聞かれます。
「いや、ありません。商店街ですんで」「じゃあ、口座からは振り込めません。現金でお願いします。」なんだ、そうかよ、面倒くせ~な。と、窓口で払出票に138000円と書いてハンコ押して手続きいたします。
さ~て再びATMコーナーへ。え~っと、まず「お振込」をタッチ。そして~、今度は「現金で」だよ~。はいそして~、「お振込カード」で、っと。いい調子、いい調子。はい「金額を入れて下さい」ですね~。了解。138000円っと。
あれ、消えた!また「金額を入れて下さい」と来た。ようし今度は「13」の後に「万」を押して~、「8」の後に「千」、そして「円」。これでどうだ~!また消えた~。どないなってんねん?もう1回138000円っと入れても、ダメ~。
その瞬間、目の前の解説書きの「1回の振込限度額」の文字が目に入ります。えっ!10万円!?。何と10万円しか振り込めんそうですわ。結局10万円と3万8千円の2回に分けて振り込みましたけど、何やこのしょぼさは!どうやら振込詐欺対策らしいけど、何かこの機械、便利なんか不便なんかようわからんな~。
オランダ物語
テーマ:よもやま話
2010/07/08 09:10
ワールドカップ1次リーグで、日本と同じEリーグだったオランダ。見事に決勝進出となりましたが、昨日録画で準決勝のウルグアイ戦を見ておりましたら、息子が「オランダってホンマの国名とちゃうんやな。日本で言うたら滋賀県て言うてるみたいなもんらしいな。日本に初めて来たオランダ人が滋賀県から来ました~、みたいに言うてしもたらしい」
「何言うてんねん?」と一瞬思ったんですが、そう言えば、確か「ネーデルランド」という言い方もあるし、どっちかというとそっちの方が正式名称っぽいやん。
という事で調べてみましたら、確かに正式名称は Koninkrijk der Nederlanden (コーニンクライク・デル・ネーデルランデン)。通称は Nederland (ネーデルラント)。俗称の Holland (ホラント)もよく使われる。などとwikipediaには書かれております。
ちなみに公式の英語表記は Kingdom of the Netherlands 。通称は the Netherlands 。Holland は俗称。とありまして、日本語表記は「オランダ王国」。通称はオランダとあります。
日本でいうところの通称「オランダ」は本国や米国では俗称、つまりあだ名みたいなもんですな。どうやら、Holland(ホラント)は、スペインの支配に対して起こした八十年戦争で重要な役割を果たしたホラント州(現在は南北2州に分かれる)の名に由来するとのこと。
そして、日本語のオランダは、「ホラントのポルトガル語訳である Holanda が、ポルトガル人宣教師によって戦国時代の日本にもたらされたことによる」そうでありまして、息子の言うことは当らずとも遠からず、という感じですね。
で、南北ホラント州の中には、首都アムステルダム、ハーグ、ロッテルダムという三大都市が含まれているようで、まあオランダのメジャー地域、というわけですね。ですので、ホラント州以外の人たちは、この自分の国を「オランダ」と呼ばれるのは気に食わないみたいですよ。
何か、京阪神だけが近畿だと思われるのが気に食わない、滋賀、奈良、和歌山県人みたいで、その気持ちはわからんでもないですなあ。オランダの田舎の人たちが「この中にはオランダ人はオランダ~」なんて本当に言いそうじゃないですか。
「何言うてんねん?」と一瞬思ったんですが、そう言えば、確か「ネーデルランド」という言い方もあるし、どっちかというとそっちの方が正式名称っぽいやん。
という事で調べてみましたら、確かに正式名称は Koninkrijk der Nederlanden (コーニンクライク・デル・ネーデルランデン)。通称は Nederland (ネーデルラント)。俗称の Holland (ホラント)もよく使われる。などとwikipediaには書かれております。
ちなみに公式の英語表記は Kingdom of the Netherlands 。通称は the Netherlands 。Holland は俗称。とありまして、日本語表記は「オランダ王国」。通称はオランダとあります。
日本でいうところの通称「オランダ」は本国や米国では俗称、つまりあだ名みたいなもんですな。どうやら、Holland(ホラント)は、スペインの支配に対して起こした八十年戦争で重要な役割を果たしたホラント州(現在は南北2州に分かれる)の名に由来するとのこと。
そして、日本語のオランダは、「ホラントのポルトガル語訳である Holanda が、ポルトガル人宣教師によって戦国時代の日本にもたらされたことによる」そうでありまして、息子の言うことは当らずとも遠からず、という感じですね。
で、南北ホラント州の中には、首都アムステルダム、ハーグ、ロッテルダムという三大都市が含まれているようで、まあオランダのメジャー地域、というわけですね。ですので、ホラント州以外の人たちは、この自分の国を「オランダ」と呼ばれるのは気に食わないみたいですよ。
何か、京阪神だけが近畿だと思われるのが気に食わない、滋賀、奈良、和歌山県人みたいで、その気持ちはわからんでもないですなあ。オランダの田舎の人たちが「この中にはオランダ人はオランダ~」なんて本当に言いそうじゃないですか。
まぎわらしいふいんき
テーマ:言葉・漢字
2010/07/07 08:52
「雰囲気」って何とお読みになられます?「ふんいき」?それとも「ふいんき」?ある高校で4割以上の生徒が「ふいんき」と間違って答えたというデータもあるそうですが、そう言えば以前うちの妻も「ふいんき」?「ふんいき」?いや「ふいんき」やろ~!?なんて言っておりました。
「ふいんき」は漢字変換しますと「不陰気」と出て参りますので、書き言葉として間違えている人はほとんどいないと思われますが、実際には「ふいんき」の方が言いやすい。あるいは「ふんいき」と言っていても「ふいんき」と聞こえる、ということがありそうです。
これとは別に「まぎらわしい」を「まぎわらしい」という人がいる、ということについて、「コトバの戦略的思考」(ダイヤモンド社)という本の中で梶井厚志さんが書いておられました。
私も冗談で「まぎわらしい」とわざと間違えて言うこともありますが、中には本当に「まぎわらしい」というと思っている人がいるらしく、変換しようとすると「紛わらしい」ではなく別の変な漢字が出てくるのは何故だろう?とソフトウェアの性能を疑う記述をブログなどで書いている人も居るそうです。
「まぎらわしい」は漢字では「紛らわしい」と書きますが、「まぎわらしい」の方は「間際らしい」と変換されます。「間際」とは「まさに物事が起ころうとしている時間や空間」を指すわけで、これに「ぴったりとふさわしい」という意味の「~らしい」がついた「間際らしい」も、「まさに境界上にあってどちらに属するものかわからない」という意に解釈することも不可能ではない、と著者は分析しておられます。
書けば書くほど「まぎわらしい」いや「まぎらわしい」「ふいんき」いや「ふんいき」になって来るわけでありますが、こういう事例は日本語の歴史の中でなかったわけではなく、そもそも「新しい」という言葉は今でこそ「あたらしい」と発音しておりますが、これは誤読だったようです。
つまり「〇〇を新たにする」と書かれた時、「新た」は「あらた」と読むわけですから、「新しい」は「あらたしい」と読むべき筋合いのものだということです。従って、いつの日にか「紛らわしい雰囲気」が「まぎわらしいふいんき」と発音される日が来ないとも限らないわけですね。
「ふいんき」は漢字変換しますと「不陰気」と出て参りますので、書き言葉として間違えている人はほとんどいないと思われますが、実際には「ふいんき」の方が言いやすい。あるいは「ふんいき」と言っていても「ふいんき」と聞こえる、ということがありそうです。
これとは別に「まぎらわしい」を「まぎわらしい」という人がいる、ということについて、「コトバの戦略的思考」(ダイヤモンド社)という本の中で梶井厚志さんが書いておられました。
私も冗談で「まぎわらしい」とわざと間違えて言うこともありますが、中には本当に「まぎわらしい」というと思っている人がいるらしく、変換しようとすると「紛わらしい」ではなく別の変な漢字が出てくるのは何故だろう?とソフトウェアの性能を疑う記述をブログなどで書いている人も居るそうです。
「まぎらわしい」は漢字では「紛らわしい」と書きますが、「まぎわらしい」の方は「間際らしい」と変換されます。「間際」とは「まさに物事が起ころうとしている時間や空間」を指すわけで、これに「ぴったりとふさわしい」という意味の「~らしい」がついた「間際らしい」も、「まさに境界上にあってどちらに属するものかわからない」という意に解釈することも不可能ではない、と著者は分析しておられます。
書けば書くほど「まぎわらしい」いや「まぎらわしい」「ふいんき」いや「ふんいき」になって来るわけでありますが、こういう事例は日本語の歴史の中でなかったわけではなく、そもそも「新しい」という言葉は今でこそ「あたらしい」と発音しておりますが、これは誤読だったようです。
つまり「〇〇を新たにする」と書かれた時、「新た」は「あらた」と読むわけですから、「新しい」は「あらたしい」と読むべき筋合いのものだということです。従って、いつの日にか「紛らわしい雰囲気」が「まぎわらしいふいんき」と発音される日が来ないとも限らないわけですね。